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ダブルギアリング 連鎖破綻



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【この小説が収録されている参考書籍】
ダブルギアリング 連鎖破綻 (角川文庫)

ダブルギアリング 連鎖破綻の評価: 4.18/5点 レビュー 17件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.18pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(5pt)

バブル崩壊後のサラリーマンの壮絶な戦い

バブル時の過度な融資や、利率の高さに苦しむ生保企業の戦いの話。

当時の時代背景や生保用語についての詳しい解説があるため、日本経済や生保業界の理解としても大変面白い小説だった。
登場人物等の、景気や先代の経営判断に苦労をしつつも、各々の信念に基づいて業務に励む姿に感動する。
一方で銀行や金融庁、外資投資会社それぞれがもまた、儲けや金融危機回避等の目的のために暗躍している動きを俯瞰して見れる事も面白い。

会社経営の大変さを痛感すると共に、何のために働き利益を追求するのか?を問うてくる良い小説です。

逆境にも真摯の姿勢を崩さず、主人公らの意見をきちんと聞いた上で決断をする高村社長に憧れます!!!
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4041017645
No.16:
(5pt)

やっぱり真山作品

真山仁さんの初期の作品とのことですが、面白さは変わらないです。読んで良かった。時期的に、ずいぶん昔の出来事に
思えましたが、少しずつ思い出しながら楽しい読書をさせてもらいました。
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4041017645
No.15:
(4pt)

生保と銀行、官庁、政治家のもたれあいが、日本をダメにした。

企業や会社は金儲けのため、官庁や政治家は権力維持のためそれぞれが持たれあって成り立っているのにはうんざりする。どの組織にも正義を貫こうとする人間はいるが、一人では力が小さくてとてももどかしい。今の世の中もこのような構図となっていると思うとやるせない気持ちでいっぱいである。清和生命が最後にとった行動はこうした構図に一矢むくいたようで気持ちいい。
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4041017645
No.14:
(4pt)

生保破たん回避

大手国内生保の破たんをギギギりの所で回避する壮絶な作品。
最近の真山作品が以前のハゲタカシリーズに見られる超緊張感に満ちた作品とは趣が変わったような印象を与えている。
内容的には面白かったがこの作品が香住氏との共著である意味は何なのか。
一般文学通算2107作品目の感想。2018/08/19 20:05
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No.13:
(3pt)

保険会社と銀行の抜き差しならない関係

小説。
 清和生命の経営は苦しい。清和は生き残りをかけて他の生保との統合を画策する。
 清和の各務(かがみ)は、竜崎専務(後に、社長、会長となる)の愛人の子だが、竜崎の子ではない。竜崎は、企業年金の売り込みで頭角を現した。各務は竜崎に復讐したいので清和に入り、竜崎は自分のブラックな仕事を引き継がせるために各務を清和に引き込んだという経緯がある。各務には、一人娘がいるが実は血がつながっていない。数年前、竜崎の考えたサラ金と生保を連動させるサラ金保険のため、自殺者が出たことがあり、各務の娘はそのときの遺児である。
 生保は銀行から基金を拠出してもらい劣後ローンを引き受けてもらう。その見返りとして生保は銀行株を大量に保有する。基金や劣後ローンは生保が破綻すると回収不能の不良債権となる。そうなると生保は銀行株を売るかも知れない。お互いに一蓮托生な関係にある。生保が生き残る秘策として予定利率引き下げがある。これには、政治的な力が必要。
 清和の財務部長が自殺。株式売却時の売却損を埋めるために仕組み債で大損を出したことが原因らしい。解約ラッシュとなり、もはや予定利率引き下げが実現しないと統合もままならない。
 更に、週刊誌に清和が危ないとすっぱ抜かれる。金融庁の指示もあり、清和は事実無根だと言い張る。
 金融庁が銀行を守るために生保を延命させる。だから、清和もつぶれそうでなかなかつぶれない。外資系投資銀行のゴールド・アックスは、清和にたっぷり株を預けているりそあHDの買収案件をもっている。りそあは魅力的であり、買収したい側は清和破綻によるりそあの連鎖破綻を望んでいる。
 予定利率引き下げは、土壇場で見送りとなる。ゴールド・アックスは、清和をスケープゴートにして日本の不安をあおり、そのあとに予定利率の一斉引き下げ、という策を練る。大手生保を守るために清和をつぶした上で予定利率を一斉引き下げし、清和を潰すことでメガバンクを手に入れる。
 清和の各務と高村社長は会社更生法の申請を検討。各務は外資系投資銀行の策を見抜き、清和破綻により最悪のシナリオは回避される。
 そのほか・・・
 生保レディに契約締結権はない。契約締結権をもっているのは生命保険会社だけ。生保レディは仲介者にすぎないので、契約に際して生保レディが約束したり保証したりしても生保会社が認めない限り意味がない。
 相互会社である生保には株主がいないので、株主総会もない。社員総代会という業績報告会はあるが、社員総代は自社契約者から選ばれる。彼らは経営側によって人選された社員総代選考委員会によって選ばれるため、会社に都合の悪い人物は選考されない。
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4041017645
No.12:
(5pt)

自分は何のためにこの仕事をしているのか? その中で、自分の存在意義とは何か?

生命保険会社のはなし。
自分は何のためにこの仕事をしているのか?
その中で、自分の存在意義とは何か?
そのことを つねに念頭に置いて行動する二人の主人公。

『各務』は、なぜ生命保険会社に入ったのか?
それは、復讐という言葉に近いのかもしれない。
『竜崎』をつぶしたいと思う。
獅子身中の虫とならんとす。
そうであるが故に 生保とはどうあるべきかを
徹底して考えることとなる。

『中根』は、ラクビーのリーダーだった。
そして、生保の中で 『人々が幸福になる』ということを
つねに考える。

一方で 生命保険会社の存立基盤。
事業としてのミッションとはなにか?

竜崎は ジェントルマンとしての生保を
大きく 変えて行く。
政治とのつながり。危ない業務。
そして、各務との関係

そのなかで、高村は 社長として
ジェントルマンになりつつも 清濁呑み込む勇気がある。

ペットでかわれたものが、
ジャングルでは闘えない という言葉は確かに。
日本って やはり甘いのだ。

ダブルギアリングによって、
生保と銀行のなれ合い。
そのことで、ハゲタカファンドは、じつに
狙いが 丸ごとなのだ。
生保がこけて、銀行がこけることで
外資が 確保できる。

各務は じつに 義理人情のおとこである。
浪花節なのだ。
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No.11:
(4pt)

若さと勢いがある

今の真山さんと比べると、ところどころ、無理がある箇所や、描写がありますが、男の友情や家族の絆の書き方は、昔から上手だったんだなあと。 スピード感もあり、楽しく読めました
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No.10:
(3pt)

すでにどんなだったか…

サスペンス?刑事もの?等々、沢山読みすぎて多分ごっちゃになってる!
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No.9:
(5pt)

一気に読み終わった。

とても面白かった。 描かれている時代を過ごしてきたので現実味を帯びて感じられた。 また、作家が有名になる前に書かれた作品とか。 じっくり力を蓄え実力のある作家だと思う。 他の作品も読もうと思う。
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No.8:
(3pt)

終わりが残念!

バブル期の金融・生保の利益追求構造が内部告発を基礎にしているだけに、リアル感がある。当時を現役バリバリでかつ堅実な製造業に従事していた私はバブルに群がっていた企業・業界を憤慨し、間違っていると叫んでいましたが、潤沢な接待費で無茶苦茶な生活をしていたと今に思います。この小説はピークが諸所有りますが、その前段階が迫力がありますが、そのクライマックスはスルーで済まし、劇的な展開や表現を期待してると、空かされてしまいます。最後などはその典型で、「これで終わり?」と言う感じ。それで☆一つ減点しました。
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No.7:
(2pt)

うーむ

他の真山作品と比較すると、やはりまだ成熟しきれていないかんじがする。
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No.6:
(5pt)

幻のデビュー作

真山仁さんが『ハゲタカ』刊行前年に大手生保社員と合作で発表した幻のデビュー作とのこと。
最近まで知らず文庫化をきっかけにこの作品を知り読んでみました。

大手生命保険会社の破綻の危機を描いた作品ですが、他のレビューにもあったように半分はノンフィクションのように感じました。
その当時のトップの乱脈経営で破綻した生保会社のことを重ねてしまう部分もあります。

重い内容ではありますが、生命保険会社の構造を少しだけ理解することもでき、
登場人物が『ハゲタカ』同様それぞれが魅力的で最後まで楽しめました。
これがデビュー作とは驚きです。
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No.5:
(3pt)

思い切りが必要

明らかにノンフィクションなのにフィクションと言っている。どうせなら高杉リョウくらいの取材力を発揮してほしい。
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No.4:
(5pt)

真山さんらしい「人」中心の経済小説

ほかの作品を読んでから、このデビュー作にたどり着きました。共著ということで意味もなく後回しにしていましたが、読んで良かったと思える素敵な作品でした。

生保という馴染みのない難しい構造の業界ということで、最初は個人的に難しい感じもしましたが、読み進めていくうちに理解できるので、これから読む人で生保業界に馴染みのない方もぜひぜひ読みすすめてみてください。

真山さんの作品はいつもちゃんと小説らしくて、「トップレフト」の著者にはもっと学んでほしいです。
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No.3:
(5pt)

真山節の原点

一気に読み切って、どっと疲れ、あらためて社会正義や常識を疑いたくなる。
ハゲタカもマグマもメディアの砦も、みんなそんな作品でした。
フィクションである小説をきっかけに、現実社会を疑うことも、必要かもしれない。
そんな教訓と、登場人物の血の通った描写がいつも素晴らしいと思います。
緻密な取材に裏打ちされているからこその現実感!
責任ある立場の人にこそ、しっかり読んで想像力を掻き立ててもらいたい。
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No.2:
(5pt)

フィクションではあるが、考えさせられる一冊

本書で登場する清和生命と言う会社の直接のモデルは恐らくない。

ただ、生命保険会社が相互会社である事のリスクについては、本書を読むまで分からなかった。

何となく、エンディングが安直すぎる嫌いはあるものの、真山仁のテイストは出ており、一気に
読めた。
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No.1:
(5pt)

保険会社とは?

ハゲタカシリーズの真山仁氏による幻の第一作。

ストーリーはハゲタカシリーズのような大きなスケールの経済小説。

保険会社の闇を鋭く切り裂いている。

そもそも保険とは何か?
基本的には「皆で少しずつお金を出し合い、誰かに何か不幸が在った時にそれを使おう」という
ものだと思う。
構造的にはギャンブルのようなもので、当たる確率は低い。
保険がギャンブルともっとも違うのは「当たってほしくない」ということ。
もしもの時の「安心」を「お金」で買っているようなものだ。
本来それだけでいいはずである。

それならば営利集団である会社ではなく国など公共機関がやるべきことだと思う。
会社である以上、被保険者によりメリットを出すために競争せざるを得なくなり、
結果としてより大きな利潤を求め、投機的なってしまう。

この小説の主舞台でる清和生命はまさしくその成れの果てである。
清和生命はバブル景気や経営者の乱脈経営の結果として描かれているが、
保険会社そのものが大きな矛盾を抱えているといえよう。

私自身も保険のトップセールスマンや経営者の方のセミナーなどを受けたことがある。
高邁な理想を持ち、安心やライフプランニングを掲げている(ように見える)。

しかし、被保険者の利益は保険会社の利益と相反関係となる。
被保険者の払う保険料の一部が会社の利益や
セールスの給料になっている以上、絶対にそうならざるえない。

主人公2人は保険の本来の理想を目指し、悪戦苦闘するが、
それはおおいなる矛盾との戦いであるように思えた。

ハゲタカシリーズ同様、ストーリーはエキサイティング、登場人物は魅力・個性があり、
抜群のリアリティーで読者の知的好奇心を満たしつつ、最後まで一気に読ましてくれる。
しかし、真山氏の小説ではよくあることなのだが、またしてもラストがブツ切りな感じだった。
これはこの著者のスタイルなのかもしれないが、読者としては主要な登場人物たちの
その後をもう少し描いてくれてもいいように思う。
ダブルギアリング 連鎖破綻 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ダブルギアリング 連鎖破綻 (角川文庫)より
4041017645

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