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北極海レアメタルを死守せよ
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北極海レアメタルを死守せよの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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このシリーズは昔、新作が出るたびに夢中になって読んだものですが、いつしか似たような作風に飽きてしまい、今回の購入はものすごく久しぶりでした。たぶん10年ぶり以上かもしれません。 読もうと思った理由は、作品の土台となるフランクリンの北西航路探検に興味があったからです。1845年5月、ヨーロッパからアジアへ至る距離を短縮できる航路を探すため、イギリスの軍艦2隻、テラー号とエレバス号がカナダ北極圏に向けて出発しました。当時、このあたりはまだ地理がよくわからず地図もありませんでした。艦を率いていたのはサー・ジョン・フランクリン。3年分の食料を積み、周到に準備されたものでしたが、両艦とも翌年9月には厚い氷に閉ざされ身動きできなくなってしまいます。そのまま翌年も氷が解ける目途が立たず食料は不足し、また、当時、新しく開発された技術であった缶詰が不良品で、隊員の間に鉛中毒を起こし、一部の隊員はとうとう艦を捨て陸路めざして厳寒の中、氷海の上を歩く決断をします。しかし、結局、寒さと病気、飢餓で全員死亡という悲劇の結果に。そのことがイギリス本国にわかったのは、数年後に救援隊が組織され、寄港地で隊員の手記や遺体を葬った跡などが発見されたからですが、いまだに2隻の軍艦が最後はどうなったのか、隊員たちがどのように亡くなったのかは謎のままです。 地球温暖化を防ぐための人口光合成装置に必要なレアメタル、ルテニウムを巡って悪徳企業家のゴヤッティ、その手先の冷酷な殺し屋ザックの陰謀でアメリカとカナダの間は戦争一歩手前の一触即発状態に。ダーク・ピットとその仲間たちがそんな状況を覆すべく、北極圏で活躍します。 他のレビューアさんもおっしゃっているように、複数のエピソードが平行して進むので、話が少しわかりにくいです。また、久々に読むとダーク・ピットの息子と娘が登場しているのにもびっくりしましたが、その名前が同じダークで、途中で活躍しているのが父親か息子のどちらなのかわからなくなるということがありました(^^;。 とはいえ、ラストはきれいにまとまりますし、また、個人的な思い入れですが、創作上のこととは言え、作品中で失われたテラー号とエレバス号の氷に閉ざされた姿を描いてくれたのは、いかにもありそうな可能性の高い最後で、ちょっと感激しました。 また、アメリカが独立戦争当時、カナダを6度も軍事侵略し、お返しにカナダもワシントンを占領し町を破壊したというのはびっくりで(正確に言うと、カナダは当時イギリス領であったので、アメリカ対イギリス軍ですが)勉強になりました。 クライブ・カッスラー本人もダークを助ける役割でちらっと作品中に顔を出しており、そのあたり作者の茶目っ気が伺えて楽しいです。またシリーズをあれこれ読んでみようかと思いました。 | ||||
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