あの日にドライブ

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評判

あの日にドライブの評価:

3.76/5点 レビュー 62件。 B ランク

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平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全67件 61〜67 4/4ページ
No.7
(4pt)

明日の記憶より

「あの日にドライブ」という題名がまず好きです。リストラによってやむなくタクシーの運転手をすることになった主人公がある時、昔付き合っていた彼女の姿を見かけたことで、過去に取り付かれます。「もしあの時彼女との道を選んでいたら・・・」「もしあの時ああしていれば・・・」あるはずもないことに夢を膨らませ、現実を置き去りにする。しかし、現実は会社を首になり、タクシー運転手としてのノルマも達成できず、家族とも上手く付き合えていない冴えない男。自分を過大評価し、周りを見下し、愚痴ばっかりの主人公も、ある時ふと気づく。自分の周りにいる人の人生に。同じタクシー運転手をしている男は昔、競輪の選手だった。どこかの会社の社長をしていた人もいる。自分ばかりが上手くいかない人生に手こずっているのではなく、周りもみんなそうだったということに気づいた時、男は「他人の人生なめちゃいけないな。」と思う。あるはずもない空想に夢を見続けるよりも、今ある生活を生きていくことに前向きになった男の心の動きがごく自然に描かれていて、共感する部分が多かった。ナチュラルに気負わず読ませてくれるさりげなさは「明日の記憶」と同様。プラスαとして、とても身近にいるタクシー運転手という職業が扱われていたことで、より現実味が増して、よかった。
街に溢れているタクシー運転手を見る目が少し優しくなったような気がする。
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727
No.6
(4pt)

本を閉じられない面白さ。

荻原さんの作品はいつも面白いので安心して読み始める。
今回も読み止らない面白さだった。読み返してじっくり味わうタイプの
本ではないけど、ミステリー小説並みにここら辺でやめようとは
思えないテンポの良い作品。
主人公の伸朗43歳は銀行をリストラされて、今はしがないタクシー
運転手。運転手は腰掛のつもりだからか、仕事には身が入らずノルマ
も達成できない毎日。心なしか家庭生活もうまくいっていないように
思えて、過去自分がどこで道を誤ったか、そればかり妄想している。
過去の恋人と結婚していたら、あの会社に就職していたら、
あまりの妄想に「もっと現実を見ろ!!」って喝を入れたくなることも
しばしば。でも同世代の同性の人が読んでいたら、そうだよなぁって
納得しながら読めるのかもしれない。伸朗は後ろばかり向いていたから
前には中々進めなかったけど、きちんと前を見据えるようになったら
物事はなんとなく良い方に進みはじめる。読後感爽やかな作品です。
何かスカッとしたいなぁって思っている人にお薦めかも。
但し、ゆっくりじっくり文章を味わうという本ではないので★4つ!!
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727
No.5
(5pt)

共感でドキドキと涙

中年男性なら職種を問わず、誰でも思い当たるあの場面この場面のあれこれ。(私は女だが)読みながら思わず「そうだ、そうだ!」「言い返せ」「そこで負けるな」と興奮した。若い人にはこういうものは到底書けないですよ。小説というのはケイタイ用語を持て遊びながら書くものじゃないからね。感性だけではダメなんだよ。主人公の鬱憤や屈託が伝わってきて疲れた部分もあったが、半日で一気読みでした。荻原さん、これからも頑張って。この路線で行って下さいナ。
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727
No.4
(4pt)

人生を描く

大人の鑑賞に堪えうる、大人のための作品ではないでしょうか。
「人生を描く」と謳いつつ、悲惨な状況や、奇異な出来事の描写に終始している小説が多い中、ユーモ
アを織り込みつつ人生を描くことに成功している上質な作品であると思います。
久々に、楽しく小説が読めました。
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727
No.3
(4pt)

これから?

金融機関のおぞましさが如実に描かれている。どこの企業でもこんなもんさ。これでいいのか。日本の経済。金融機関が経済の主役だとみんな勘違いしている。銀行は渋沢栄一が日本の復興のため企業に血を流そうとつくった。しかし、今や骨肉身体になってしまった。俺達銀行があるからお前ら企業が成り立っているんだろとでかい顔をしている。銀行が経済の顔になってはいけない。血になれ。このままでは日本の経済は衰退する一方だ。この話は銀行の拙さがおもしろおかしく描かれている。著者も銀行に恨みがあるのだろう。タクシー運転手の難しさおもしろさも楽しく描かれている。読んでいて飽きない話だ。青春を回避する話は淡く胸がくすぐられる。しかし、42歳でこの話は設定に無理がある。せめて50歳ぐらいなら現実味がおびてくる。前作の明日の記憶ほどの良さはないがまあ楽しめる。こんな銀行が存在する日本で生きている僕らにこれからはあるのだろうか?
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727
No.2
(5pt)

最後にモチベーションを高めさせられる

「あの時こうしていたら」と何度も主人公は思う。そして、もしかしたら、こんなことが起きるのではないかと夢想する。等身大の、ありのままの、普通の人間の煩悩の、赤裸々な描写が、胸に迫りつまる作品だった。誰もが何度となく味わう感覚を呼び起こさせる。そして、最後には、「こんなことをしていられない」「ポジティブにならねば」と、モチベーションを高めさせられる気分になった。著者の意図はそこにあるのではないか。
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727
No.1
(4pt)

またしても、荻原浩のテクニック全開

この主人公は恐ろしいほどめめしい。前半はげんなりします。更にサラリーマンの悲哀がリアルで、まさにサラリーマンである私は、一層げんなりします。以前NHKBS「週刊ブックレビュー」のインタビューで、作品の終局は必ず書く前に決めている、と著者は話していました。終局に向かう潔さ筆致のブレのなさが、最大の武器だと感じます。この作品でもその武器を如何なく発揮しています。私のげんなりした気分をポジティブな意識へいつのまにか転換させています。やや終局が綺麗すぎる感はありますが、四十過ぎの挫折したサラリーマンを巧妙に描いていると思います。前半で挫けなければ、荻原浩の世界が堪能できるはずです。
あの日にドライブ Amazon書評・レビュー: あの日にドライブより
4334924727