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影の王国



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【この小説が収録されている参考書籍】
影の王国 (講談社文庫)

影の王国の評価: 2.67/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(2pt)

Reviewの方々に同感

評判が高いので最近原書で読みました(Kindle)。著者の造詣の深いフランス語混じりで非常に読みにくく、当時の雰囲気を追体験することだけに徹するべきかもしれません。
影の王国 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:影の王国 (講談社文庫)より
4062751712
No.2:
(4pt)

ストーリーとして読むと面白くないが・・・

1939年7月14日、フランス革命150周年を祝っていたフランス人たちの気持ちは陰鬱だったに違いない。
戦争への不安の足音をまじかに聞きながらパリ祭を祝っていたフランス国民が、それから二ヶ月もたたない9月1日に、その不安を現実のものとして迎えることになってしまった。
誰もが戦争は回避できないと諦めていたが、とうとうヒトラー率いるナチスドイツとその同盟国だったスロバキアがポーランドへ侵攻を始めたからである。
続く9月17日ソビエトがポーランドに侵攻したため英仏がドイツに宣戦布告して第二次世界大戦へ突入していった。
何故ヒトラーのような怪物がドイツを率いるまでの地位になっていったのかを考えると、第一次大戦で連合国に負けたドイツへの連合国側の過酷な賠償要求が、その遠因だったと、今日多くの歴史学者などが指摘していることに間違いはない。
歴史は繰り返すを恐れて、独仏が中心になり欧州連合(EU)の絆を深め、その後懸案であった共通通貨(ユーロ)を導入して今日に至っているが、今、ギリシャの財政危機に始まる欧州金融危機を考えると歴史を繰り返すの軛から逃れることを急ぎすぎたのではないかと思うのは私だけだろうか。

本書は、暗雲立ち込める1938年から開戦間際までヒトラーに抵抗した一人のハンガリーのスパイの物語である。
ハンガリーという国のスパイという今までにない視点を読者に与え、開戦前の中東ヨーロッパの政治情勢を俯瞰できることが本書でのユニークさを感じさせてくれる。
暗い時代を迎えた当時のヨーロッパの都市の風景などを、肌で感じるような筆者の描写の妙に惹かれて最後まで読ませてもらった。
本書を読まれる方へ、第二次大戦前の欧州地図と大戦後の地図2枚を手元に置きながら読まれることをお勧めしたい。(欧州の地理が頭にある方には余計なお世話だと思いますが)
影の王国 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:影の王国 (講談社文庫)より
4062751712
No.1:
(2pt)

第2次世界大戦前夜の緊迫した雰囲気を味わえるのは確かだが

著者のアラン・ファーストは、第2次世界大戦前夜・大戦中のヨーロッパを、主にソ連・東欧の側から描いた、珍しい歴史スパイ小説で知られる作家。以前英書にトライしたが、渋すぎてものすごく読みにくく、残念ながら途中で断念した。

邦訳される事があれば再度トライしてみよう…と思っていたところ、本書の存在を知り、読んでみた次第である。パリに住み、祖国のためスパイ活動をする、ハンガリーの貴族を主人公にした作品である。ハンガリーのユダヤ人を救ったヴァレンベリ(ワレンバーグ)の話を読み、第2次世界大戦の頃のハンガリーに興味を抱いたという事情もある。

渋すぎてものすごく読みにくいのは相変わらずだった。第2次世界大戦前夜のヨーロッパの緊迫した雰囲気、特にナチズムに踏みにじられようとしている東欧の不安と焦燥が、濃密な筆致で描き出されている。だが、主人公は使い走り同然の下っ端スパイで、命じられるまま目的が不明瞭な任務に臨み、何だかよくわからないまま事態が展開し、何だかよくわからないまま決着する。このようなパターンが何度も繰り返されるので、だんだん読むのが嫌になってきた。

雰囲気が主で、ストーリーは従の小説なのかもしれない。それでも、ストーリーにもう少し面白味がないと、せっかくの雰囲気もじっくり味わおうという気が失せてしまう。
影の王国 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:影の王国 (講談社文庫)より
4062751712

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