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エンド・クレジットに最適な夏
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エンド・クレジットに最適な夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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芋蔓式に増えてゆく難題と、大学生の知っているけど実はあまり知らない横に連なる人間関係がうまく(?)絡まっていて、妙にリアルな感じがありました。主人公がたくましいのでほんのちょっとハードボイルドっぽい雰囲気も漂っていました。 | ||||
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読む前から本書も「A HAPPY LUCKY MAN」と同じ体裁だということはわかっていた。主人公の大学生がトラブルシューターとして様々な難題を解決していくという一種のモジュラー型なのだが本書がデビュー作と大きく違うのは、主人公の大学生が元不良の肝の据わった男だということだ。ここに登場する晴也は、まるでI.W.G.Pのマコトのようだ。クールで冷静で、判断に狂いはない。しかし、そのキャラクター造形が本書のおもしろさを半減しているのは確かである。先の「A HAPPY LUCKY MAN」ではユーモアが全編に漂っていて、それがほどよいクッションになり物語に彩りを添えていた。扱われる問題や事件についても、それほど深刻なものはなくそういった点で傍観者視点にとって肩の凝らないおもしろさが横溢していた。だが、本書はミステリというフレームの中で物語を構築しようとした分そういった遊びの部分が削ぎ落とされ、本来の持ち味だとおもわれるユーモアが影を潜めた形になってしまった。それが第一の違和感として残った。しかし、話自体はおもしろい。相変わらず事件が連鎖的に絡まっていくところなどはうまく捌いていて飽きさせないし、ミステリ的な伏線もあったりして楽しめる。このへんの呼吸はやはりたいしたもので、この人やっぱり実力はあるんだなと実感する。だからこのプロットはそのままに、デビュー作のような平凡なキャラを立て、もっと地に足のついた設定で描いてくれれば文句なしの作品に仕上がっていたと思うのである。どっちが好きかといわれれば、ぼくはデビュー作に軍配を上げる。 ミステリ的な趣向としては本書のほうが上手であったとしても、やはりあちらのほうがおもしろかった。でもやっぱり、ぼくはこの人の作品が好きだ。 | ||||
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