幻夜
評判
幻夜の評価:
8.39/10点 レビュー 18件。 S ランク
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全8件 1〜8 1/1ページ
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
ネタバレを表示する
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
幻夜の評価:
8.39/10点 レビュー 18件。 S ランク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
ネタバレを表示する
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
傑作『白夜行』の続編と呼ばれている作品。
本書の主人公の1人新海美冬は東京のブティックで働いていた過去を持つ女。この新海美冬が唐沢雪穂であることを仄めかす描写が本書では見え隠れしている。
例えば以前ブティックに勤めていたこと、自分の人生のためには殺人を犯してまでも邪魔者を排除する強い意志、昼間の道を歩くのではなく、夜の道を行けという台詞、美冬が経営する会社の名前「BLUE SNOW」、そして新海美冬とは全く別の人物がいたこと、以前経営していたブティックの名前が「ホワイトナイト」だったこと、などなど。
そしてもう1人の主人公水原雅也は二代目桐原亮司という役割だ。叔父殺しという犯行を美冬に見られた雅也はしかし美冬に脅迫されるまでもなく、美冬の人生を成功させるために影となって働く。
物語は1995年1月17日に起こった阪神淡路大震災を皮切りに同年3月20日の地下鉄サリン事件、長野オリンピック、2000年問題と世を騒がせた事件を背景に語られる。
『白夜行』が昭和史を間接的に語った2人の男女の犯罪叙事詩ならば『幻夜』は平成の新世紀を迎えるまでの事件史を背景にした犯罪叙事詩と云えよう。
ただそういう意味では本書は『白夜行』の反復だとも云える。史実を交え、2人の男女の犯罪履歴書のような作りは本書でも踏襲されている。違うのは『白夜行』では亮司と雪穂の直接的なやり取りが皆無だったのに対し、本書では雅也と美冬との交流が描かれることだ。
さらに『白夜行』では雪穂と亮司は絆よりも太い結びつき、魂の緒とでも呼ぼうか、そんな鉄の繋がりで人生を共にしていたのに対し、雅也と美冬の関係はちょっと色合いが違う。
雅也は平凡な生活を夢見ているが、殺人を犯した瞬間を見られた美冬という呪縛に運命を握られ、それに抗えずに魂をすり減らす人生を送っている。
つまり美冬は雅也を使役し、雅也は彼女の従者なのだ。
それが故に雅也は美冬に対して絶対的な信頼を置いていない。美冬に惹かれながら、平凡な生活を夢見ている男だ。そして美冬が自分の人生を変えるため、上のステージに上るために雅也を踏み台にし、殺人まで犯させたことに気付くにあたり、雅也は美冬に復讐を誓う。
ここに『白夜行』との違いがある。『白夜行』では男女2人の共生の物語であったのに対し、本書は女王と奴隷の関係にあった男が女王に背反する物語なのだ。
雪穂、すなわち美冬は以前と同じようにまた彼女の前に立ち塞がろうとする女性どもを排除するために男どもを利用するのに同じ方法を用いたが、それは水原雅也と云う男には通用しなかった。
全ての男が美冬の魔性の魅力に騙されるわけではなく、悪はやはり滅びるということを示した作品なのではないか。
結末を読むまで私は上のように考えていた。
本書のタイトル『幻夜』とはすなわち“幻の夜”のこと。それは震災に見舞われ、着の身着のままで雅也と美冬が出逢った夜の事を指す。
あの時雅也は自分の殺人を見られた美冬とはもう逃れられない強い結びつきを感じて、美冬に全てを捧げる決意をしたが、本物の美冬は別人だと知らされ、あの時の夜が幻に過ぎなかった思いに駆られる。
しかしそれでも雅也は美冬を守ろうと決意を新たにする。理屈では割り切れない感情がそこにはある。
▼以下、ネタバレ感想