おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父の仕事を手伝っている。

小間物問屋『遠野屋』の主清之介は、生国嵯波の紅花産業に莫大な金を注ぎ込んできた。その紅餅を積んだ船が突然消えた。

第６弾、奮闘篇。おいちの祝言の日に、ある商家で毒物混入事件が…。

物乞い稼業の少年・信太が、実入りの少なかった日、仲間のおみきに連れられて“えにし屋”を訪ねてきた。

武士から菓子職人に転身した変わり種の主、治兵衛。父を助ける出戻り娘、お永。

万両店の末弟、鷺之介が齢十一にして悩みがつきない原因とは――。 時代小説の名手が描く、ホロリと泣かせる大江戸謎解き物語。

遊女たちの命を次々に奪う病の正体は！？-美濃屋の用心棒・甲三郎とともに、おゑんはその謎を追うが…。

父のような医者になりたいと願う娘にぴったりの医塾が開かれることになり、おいちは希望に胸を膨らませる。

浅草の油屋・利根屋の娘お玉に、本所随一の大店の主人との縁談が持ち上がった。

ニヒルな同心木暮信次郎。元刺客の商人遠野屋清之介。

嵯浪藩・西野家の一人娘・紀江は小太刀の名手。

悪夢を見た夜に必ず近所で起きる通り魔事件。

深川の縫箔（刺繍）屋・丸仙の娘、おちえの竹刀が盗まれた。おちえの父が大店のため縫い上げた花嫁衣裳にも不穏な影が忍び寄る。

不思議な能力を持つ娘おいちは、父・松庵のような医師になるべく、努力を重ねていた。

五歳の時に光を失い、 揉み療治を生業としているお梅。 市井の人々に大評判で、一年先まで申し込みが 埋まっている。

最低亭主から逃げた女房は江戸の離縁請負人のもとで働くことに。

深川の縫箔（刺繍）屋・丸仙を訪れた町医者の宗徳は、職人の一居の姿を目にした瞬間「亡くなった知人に似ている」と取り乱し、直後に謎の死を遂げる。

自分を苦しめた相手を癒すーー。お葉が挑む、医療の険しい道。

この世に思いを残した人の姿が見えるおいちの前に、血の臭いをまとった男が現われる。

江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。

竹は女の樹だ。細く、風に容易くしなってしまう。

中学入学直前の春休み、父の転勤で岡山県の山間の町に引っ越してきた原田巧。

１７音の奥に潜む誰も知らない物語。

江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の仕事を手伝うおいちは十七歳。

江戸の町、竹林に囲まれたしもた屋で、産んではいけない子どもを孕んだ女たちを受け入れ、子堕ろしを行ってきた「闇医者」のおゑん。

地に埋められた私を救ってくれたのは、白兎と名乗る見知らぬ少年だった…… 心中間際に心変わりした恋人によって、土の中に埋められてしまった優枝。

北町奉行所定町廻り同心、木暮信次郎の同僚で本勤並になったばかりの赤田哉次郎が女郎と心中した。

小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。

深川の縫箔（刺繍）屋丸仙の娘・おちえは「弟子入りしたい」と丸仙を訪れた若侍・吉澤一居に心を奪われる。

働く女性たちはいつの時代も美しい。

我が子を失った夫婦、イジメに遭い転校を決意した少女、離ればなれになった家族の再生を願う少年、妻の介護に疲れ死に場所を求めて旅に出る老夫婦、絶縁した父の余命を聞き故郷に戻る青年……鉄道を舞台にした感動の家族ドラマの最新作。

橋の下で見つかった男の屍体の中から瑠璃が見つかった。

「薮入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。

ある髪結いの死体が見つかった。 その骸はお照が同業であると告げ口した女らしかった。

あたし以外、全員、猫族。 町娘のお糸が仕えるのは 鈴江三万石の奥方さま(猫)。

村に染まれず、江戸に欠け落ちた男たち。当時の江戸は一季奉公の彼らに支えられていた。

胸を匕首で刺された骸が発見された。

天性の色彩感覚を持ち、色のことになると寝食忘れてしまう江戸っ子・お彩。

優雅な余生を送るはずの隠居家は、今日も子供たちで大にぎわい。

ある時は凧屋の店主、またある時は馬を操る腕利きの岡っ引。 追い求めるのは、父の面影――。

子どもの成長と教師の再生を描く離島小説 関東で小学校の教員をしていた槙屋深津は、故郷である鹿児島県の神無島に帰ってきた。

小舞藩が大火に見舞われた。執政たちの対応が遅く、苛立ちを募らせた樫井透馬は、側近の新里正近らと人々の救済に奔走する。

胸を匕首で刺された骸が発見された。

北町奉行所定町廻り同心、木暮信次郎が腹を刺された。

妻のお和歌が子を宿した麻之助。

「きやぁぁっ」老舗の油問屋で悲鳴が上がる。大店で知られる東海屋の主が変死した。

藩の政が大きく変わる様を見届けるため、江戸から故郷に戻ってきた天羽藩上士の子・伊吹藤士郎と異母兄の柘植左京。

江戸の町で女が次々と殺された。

飲み屋で男二人が喧嘩をした。一人は大怪我、殴った男は遁走の果てに首を吊った。

天羽藩上士の子・伊吹藤士郎は藩政を揺るがす証文を発見するーそれは豪商と癒着した咎で切腹した父親が隠し持っていたものだった。

ホテルで行きずりの女を殺してしまった吉行は、車で逃げる雨の山中で不思議な少年と幼女に出会う。

半身が町地に飛び出した神社の首つり 殺しか？　自裁か？ 南町奉行所定町廻り同心の御牧文之介は、ある朝、屋敷の前に籠いっぱいのかぼちゃが置かれているのに気付く。

「あたし、あの人がこんなにも好きなんだ」太物問屋『あたご屋』の一人娘・お八重はごろつきから助けてくれた“川獺”と名乗る男に想いを寄せている。

世界の南のはずれ、蛇神の抜け殻から生まれた島々。 領主は「海神の娘」を娶り、加護を受けていた。

警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇 T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。

江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。団長は大御所議員の印西茂樹。