今度お逢いした時は、きっと誠さんを刺します…吉原の惣名主となった松永誠一郎の前に、凛とつややかな女が現れる。

育ての親、宮本武蔵の遺言に従い吉原を訪れた青年剣士・松永誠一郎。しかし、そこはただの色里ではなかった。

奇矯異様な振舞いで、息苦しき世を颯爽と、たとえ関白相手でも、譲れぬ美意識に命を賭ける。生来反骨、打算は不得手なこの性分。

目覚める前、思念のなかで猛虎の爪に引き裂かれ、頭蓋が割れるさまを実感する。葉隠武士、斎藤杢之助独特の“死の鍛錬”―。

徳川家光の小姓・水野成貞は、主君の暗殺を試みた刺客を誅殺した。

営々と築き上げてきた「大坂和平の道」はついに崩れ去ろうとしていた…。執念深い秀忠、愚かな淀君、抗いがたい時代の奔流。

脳天唐竹割り、四方斬り、眉間割り、潜り袈裟…。一流の舞に似た、厳しく美しい剣のかたち。

大海原こそ、わが主君!歴戦の海将が「群青の絆」に生死を賭ける―無敵の北条水軍を破り、武名を上げた「海のいくさ人」向井正綱。

キリシタンを怖れず、ラテン語まで修得した忠輝は越後福嶋藩七十五万石の藩主となっても浅草のバテレン診療所に通いつめる。

隆慶一郎こそ、かぶき者、いくさ人、道々の輩だった。

未曾有の叡山焼き討ち、全山を覆う紅蓮の炎。「仏敵信長、許すまじ!」男たちは徹底抗戦に立ち上がる。

鎌倉・松ケ岡東慶寺。駆込寺として高名なこの寺の門前にせんべい屋がある。

関ケ原合戦で徳川家康は死んだ。そして影武者世良田二郎三郎の存在。

検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。

最強武田軍vs信長・秀吉・家康連合軍!戦国の世の大転換点となった長篠の戦い。

驚異のミリオンセラー、ビブリオミステリ最新刊 ビブリア古書堂に迫る影。