皆川博子随筆精華II 書物の森への招待
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
皆川博子随筆精華II 書物の森への招待の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書の帯には「ブックガイド」とあります。 確かに読書案内です。 読みたくなった本が何冊もありました。 英語で「My Favourite Books」。これも帯。 でも、皆川博子さんの好きな本はベストセラーになるような本ではないようです。 編者の日下三蔵さんは、本書を「皆川博子解説&書評集成」(324頁)と名付けています。 皆川さんの読書の幅の広さには、ただただ感心するばかり。 こんなに広範囲の文学に好奇心を持てるなんて、驚くばかりです。 日本の文学のジャンルは年々細分化していくように見えます。 本好きの自分は、好きなジャンルの本にばかり集中しがちです。 一方、世間の注目を浴びるジャンル以外の本は、絶版になりがち。 例えば、エドワード・ケアリーの『望楼館追想』(190頁)なんか、古本も今や在庫なし。 手に入らない本を読んでみたくさせる、皆川さんの書評は、ある意味で罪です。 でも、ケアリーの愛好する作家名を、この本で知ることができたので、よかったです。 <ケアリーの愛好する作家> ブルーノ・シュルツ カーソン・マッカラーズ イタロ・カルヴィーノ 村上春樹を「敬愛している」(192頁) さて、本書『書物の森への招待』の目次は、四部構成。 第二部と第三部の「幕間」には、「推薦文」が収められています。 「幕間」があるなんて、お芝居のようですね。 第一部 ミステリ 第二部 時代小説 幕間|推薦文 第三部 海外文学/コミック/現代文学/ノンフィクション 第四部 幻想/SF/ホラー 笑ったのは、コミックまで文学の仲間入り。 『犬神家の一族』が漫画(222頁)になったものが入っています。 本書の書名は「書物の森への招待」となっていますが、 皆川さんの解説&書評は、かなり辺境の書物についてのもの。 辺境の迷宮のような、奥深い書物の森になっています。 第三部には、『万葉集』について書かれた文章(240頁)がありました。 『万葉集』まで好きな皆川さんとは驚きました。 『万葉集』は、海外文学ではないし、もちろんコミックでもない。 なんで、ここに? 入れられたの、と笑いましたけど。 現代文学でもないし、ノンフィクションでもないし。 読者としては『万葉集』を無理やり「現代文学」に入れたいと思いました。 現代は、『万葉集』に由来する<令和>の時代だから。 編者の日下さんが、『万葉集』は「書影の入れようがないため、空欄としてある」(331頁) とわざわざ断り書きしているのがおかしかったです。苦しそうで。 編者も変じゃ。『万葉集』の原作者も空欄となっているし。 表紙カバーの装画は、植物の花や葉っぱの万葉調のイラストですし。 『万葉集』は、日本文学から外せない書物なんですね。 日本文学の原点。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 1件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|