時生 トキオ

登録されているタグ

※以下のグループに登録されています。

【この小説が載っている参考書籍】

オススメ平均点

7.42pt (10max) / 19件

7.62pt (10max) / 167件

Amazon平均点

4.17pt (5max) / 259件

楽天平均点

4.11pt (5max) / 1,062件

みんなの オススメpt 自由に投票してください!!

83pt

サイト内ランク[]
ミステリ成分[] この作品はミステリ? 自由に投票してください!!

↑現実的

5.00pt

8.50pt

←非ミステリ

25.75pt

ミステリ→

56.00pt

↓幻想的

初版刊行(参考)
種別
長編
閲覧回数
22,903回
お気に入りにされた回数
23
読書済み登録回数
315
このページのURL

あらすじ

2005年08月12日 時生 (講談社文庫)

不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。(「BOOK」データベースより)

評判

時生 トキオの評価:

7.42/10点 レビュー 19件。 A ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.42pt

時生 トキオの総合評価:

8.28/10点 レビュー 278件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全5件 1〜5 1/1ページ
No.5
(7pt)

泣かせようとしてますな

東野圭吾氏の作品には本格ミステリからサスペンス、ユーモアなど多彩だが、本書はタイムスリップ物、つまり『分身』や『秘密』と同じSF物である。

物語はまず遺伝性の奇病によって若い命を喪おうとしている息子を見つめる夫婦の話から始まる。そしてその息子が死んだからが本編の始まりだ。

まさに若き命を喪おうとする息子が過去にタイムスリップして若き日の父をある運命へと導くお話だ。

しかしなんだかいつもの東野作品のような淀みのない展開ではなく、読んでいてとても居心地の悪い思いがした。恐らくそれは主人公の宮本拓実、つまりトキオの父親の性格にあるのだろう。

物語の冒頭で語られる時生の誕生までの物語はなんとも重い話で、子供を産んでもそれが息子ならば20代になる前に死んでしまう奇病に侵されてしまうという明らかに不幸な道のりがあるのに、あえて茨の道を進む父親の決意と息子に対する思いやりや献身が語られるのだが、タイムスリップしてトキオが対面する若き宮本拓実は短気ですぐに暴力を振るい、しかも何事も長続きせず、しかも原因が自分の性格にあるのに環境や他人のせいにしてわが身を省みないという何とも器の小さい男として語られる。
この現在と過去のイメージギャップがなんともすわりの悪さを感じさせるし、まず主人公として共感できない男であることが大きな原因だろう。

そんな宮本拓実が失踪した元恋人の早瀬千鶴の跡を追うのだが、それが行き当たりばったりで、しかもトキオのアドバイスを聞かずに進めようとする。この流れに淀みを感じて、強引に力業で物語を進めているように感じられるのだ。

そして宮本拓実が改心して冒頭のような性格になるのは早瀬千鶴が彼の許を離れた理由を聞いてからだ。
しかしあれほど短気で自分勝手ですぐに暴力を振るう人間が180°変わったようになるだろうかと疑問が残る。そして肝心の妻麗子との出逢いも実に簡単すぎて拍子抜けした。

とまあ、東野作品にしては息子が過去に遡って自分の父親を導くというありふれたタイムスリップ物の、ハートウォーミングになることが約束されているような設定には安直な作りであると感じたのは否めない。

ただ本書と本書の前に発表された『レイクサイド』にはある共通点があることを付記しておこう。

『レイクサイド』では親は子供のためにはどんなことでもやるのだということを歪に、そして陰鬱なムードで語ったが、本書は子供は親にとってどんな存在なのか、そして子供は親をどこまで信用し、慕うことができるのか、と子供の側から親子の絆を描いている。
そういう意味では本書と『レイクサイド』は全く物語の色調は違うが表裏一体の関係にあると云えよう。

主人公宮本拓実は本当の親麻岡須美子が生活苦から育ての親宮本夫妻にゆだねられた子供であり、育ての親も父親の浮気がもとで家庭崩壊してしまう。それを拓実は実の親を恨むことでアイデンティティとしている。

妻麗子もまた自らが遺伝性の奇病に侵されたことで結婚を諦めた女性だ。父親からは決して結婚するなと厳命されたが、拓実の根気強い熱意から結婚をする。

そして時生はその二人から生まれた短命を運命づけられた子。

しかしそんな三者三様の生い立ちはあれど、共通することは親が子に対する思いは一緒だということだ。

本書では親にとって子供とは未来なのだ、どんなに辛くてもこの子のために生きていかねばならないという生への原動力となる存在なのだと高らかに謳っている。
しかし昨今連日の児童虐待の報道を見ると、親が子育てを放棄する自分本位の価値観には呆れ返ってしまう。恐らく本書が刊行された2002年にも既に同様の痛ましいニュースはあったのだろう。だからこそ改めて東野氏はこのような作品で子供の大切さを訴えたのかもしれない。
物語の舞台が1979年とまだ義理と人情と近所づきあいが活発だった時代に設定されているのがある意味哀しいのだが。

本書にはこの他にも失踪した拓実の当時の元恋人千鶴が巻き込まれたある政府直属の企業の贈賄汚職事件を絡めてサスペンス風味を出している。
しかしそれが果たして本書に必要だったのかどうか、よく解らない。
先般読んだ島田荘司氏の『写楽 閉じた国の幻』に配された主人公が息子を失う回転ドアの事故よりかは物語に絡んではいるが、ストレートに父拓実を更生させるために彼のルーツを探る物語にした方がバランスはよかったのかもしれない。拓実の性格を変えるファクターとして千鶴が彼と別れた理由を挙げているが、これも他の何かに置き換えられるのではないか。

今回はどこか東野氏が“泣ける物語”を狙ったのが露骨すぎてあまり愉しめなかった。次作に期待しよう。



▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら

Tetchy
WHOKS60S
No.4
(8pt)

時生 トキオの感想

意味もなく、東野圭吾が読みたくなった。

積読が山となっているなかから、ネットなんかで評判のよさげな 相当前に買ったままになっていた『 トキオ(改題 時生)』を選び出して読み始める。

結論、読んで良かった。

これまでに読んだ彼の作品で印象深かったガリレオシリーズの『容疑者Xの献身』や、『百夜行』『手紙』『秘密』なんかは、ストーリー性はもちろんだが、それ以上に 最後のどんでんに驚愕させられる 奇を衒うものが多かった。

それらと比べ 衒い方は小さいかも知れない。

とはいえ、じゃあ それらに比べて劣るかというと、決してそうではない。

難病の息子の死の間 際に、青年時代に息子と出会っていたことを思い出す父の青春時代の回想物語と設定自体は少々SFチックなれど、それ以外に意表を突くことない。

それよりは、淡々と息子がちょいグレ親父をまっとうな考えに向けさせるきっかけになるよう努力する、そんな少し変わった親子の絆の物語で、全体的にアップダウンは少ない。

とはいえ、そこは東野圭吾。

非常にテンポよく読みやすく、実に内容は濃い。

彼の代表作の1冊と十分に呼べる秀作であった。  了

とも
4ND5R58B
No.3
(7pt)

トリハダ

最後の最後にトリハダ。読めてよかった、この作品に出会えてよかった。

飴玉
RQNSS1NO
No.2
(7pt)

トキオの感想

主人公の行動
イライラしながら読みました。
最後の終わりかたは好きです。

呑んだくれ
P3S7II56
No.1
(7pt)

トキオの感想

東野作品では珍しい、タイムトラベルものです。
ただ、前半の重く悲しい部分で相当な期待が高まった分、それ以降の中盤~後半までかなり中だるみしてしまいました。SFというよりは、むしろ人情もの、家族愛という感じで、重松清の「流星ワゴン」に近い雰囲気でしょうか。

フレディ
3M4Y9ZHL

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.259
(5pt)

私的東野圭吾ランキング第2位の作品です

東野圭吾作品が大好きで、ほぼ全作読んでいますが、私の中のランキングは 1位『白夜行』、2位『トキオ』、3位『秘密』です。

拓実の行動には正直腹立たしい部分もありますが、若い頃というのは内容こそ違えど、誰しもこんなものなのかもしれません。冒頭のシーンから、物語の結末がおそらくこうなるのだろうと予想はつきましたが、読み進めるほどにその結末へ着実に向かっていく“切なさ”が常に漂い、中盤の些細なやり取りでさえ胸に響きました。

ファンタジー要素はありますが、結末にはしっかり納得感があり、『白夜行』と同様に非常によく構成された作品だと思います。「それはないだろう」と感じるような不満もほとんどありませんでした。

賛否両論ある作品ではありますが、若い頃に読むのと、年を重ね家庭を持ってから読み返すのとでは、おそらく全く違う感想になるのではないでしょうか。そういう意味でも、長く心に残る一冊です。
時生 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 時生 新装版 (講談社文庫)より
4065263131
No.258
(5pt)

まん

問題ナシ。大満足でした。
時生 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 時生 新装版 (講談社文庫)より
4065263131
No.257
(4pt)

環境、感情、考え方は人それぞれだなぁ…と思いました

序章からは、こんなダメなお父さんの話が長く続くとは思わなかった
行動を共にする息子、時生の立ち回りが一生懸命で(親子だから一生懸命にはなるけど)
さらに色々立場や状況もあって、考え方が大人な所もあるけれどいいヤツで読んでいて気持ちが良かった
育ってきた環境に満足できたら良いけれど、そうもいかない場合もあるわけで…
納得して生きるのは、なかなか難しいよなと思いました
ファンタジーだなとは思うけれど楽しく読めました
時生 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 時生 新装版 (講談社文庫)より
4065263131
No.256
(5pt)

何とも素敵な、胸が熱くなる話でした。久しぶりの再読なんやけど、またしても泣いてしまいました。

時間旅行を下敷きにして父親と息子の血の繋がり、心を結ぶ強い絆を描き出した、これは実にしびれるエンターテインメント小説でした。

話の序盤ですでに、主人公・宮本拓実(みやもと たくみ)が出会う謎の青年の正体が、読み手の私たちには分かっているんですよね。そのせいで、拓実とトキオの噛み合わないやり取りを聞いていると、つい、くすり、にやりとしてしまうんだな。この辺のコミカルなおかしさの出し方が、作者の東野圭吾さん、上手いよなあと思いました。

胸にびしっと突き立ついい台詞も、いくつかありました。終盤、拓実に向けて涙ながらに言うトキオの台詞にもじーんとしびれましたけど、一番は大阪の女性、竹美(たけみ)さんが言う次の言葉ですね。

《それに悲観しててもしょうがない。そら誰でも恵まれた家庭に生まれたいけど、自分では親を選ばれへん。配られたカードで精一杯勝負するしかないやろ》

ぴしりと、何か鞭打つように放たれたこの言葉には、胸が震えました。「ええ言葉やあ。胸に刻(きざ)んどこ」思いましたわ。

ラスト一行も洒落てて、「ナイスショットや、東野圭吾さん!」 胸んなかで、声挙げてました。

二十年ぶりくらいになるんかなあ。随分久しぶりの再読になりますが、最後のほうではまた、泣けてきてたまらんかったです。
時を超えた息子と父親の運命的な冒険と、その絆の不思議を力強く描き出した、胸が熱くなる素敵な作品でした。
時生 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 時生 新装版 (講談社文庫)より
4065263131
No.255
(5pt)

ケイゴリン(黒川博行氏命名)はSFもうまいなぁ

普通のエンタメかと思ったら現在過去未来を行き来するSFだったので心の準備が。
それでも著者ならではの世界観に浸り、
元漫研の私としては漫画の描き方にはちょっと引っかかりながらも、
最終的な伏線回収には大満足。
ネタバレだけど「ナミヤ」にもアプローチが似てるような。
時生 新装版 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 時生 新装版 (講談社文庫)より
4065263131

その他、Amazon書評・レビューが 259件あります。
Amazon書評・レビューを見る