核の柩
- SAT (14)
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物語のプロットそのものはなかなかスリリングで面白い。 ただ、序盤の『首都高をただぐるぐる走らされる展開』と、序盤から終盤までたびたび挿入される『お偉いさん方が額を突き合わせるくだり』が物語のスリリングさに著しくブレーキをかけている。 それと、気になるのが人物描写の浅さ。 まず主人公。とにかく一人で荒事をこなそうとする身勝手な英雄志願者すぎて、読んでいて「SATのエリートがこんな独断専行したうえに一人で目立とうとするか!?」とただただストレスが溜まる。 SATのエリート隊員、という設定にも「こんなことをした」「こんな経験がある」という具体的な描写はいっさいなく「数々の現場を乗り切った」というようなふわっとした説明があるだけなので、主人公の人間がいっさい見えない。そもそもSATが事件に出動するのって現実では1年に1回くらいしかないはずなので、数々の現場もなにもないだろう。 もちろん、我先に危険な仕事をしようとする主人公の、その行動理由についてもいっさい触れられずじまいなので、読者はまったく物語に感情移入が出来ない。たとえば「こういう心の傷があるのでこういう行動をとってしまう」というような。そのくせ、主人公の同僚たちは「あなたはいつも自分が犠牲になろうとする」みたいな感じで勝手に眼をキラキラさせるので、ますます読者はおいてけぼり。 主人公と対を成す、警察の偉い人(内村だったかな?)は、身勝手で保身しか考えていないステレオタイプなエリート役人なんだけれど、「それで何を狙っているのか」「なぜそういうキャラなのか」「最後にどんな結末を迎えるのか」がいっさい書かれていないので、ただただストレスが溜まる。 そして、紅一点のエリート女刑事は、上記のエリート役人に反旗をひるがえして、主人公のパシリになるんだけれど、本当にただただパシらされるだけで、彼女の内面でなにがどう変化したのかがまるで分からない。口では「考え直しました」みたいなことを言うんだけど、物語の展開上そう言わされているだけ。行間を読み込めば見えてくるのかも知れないけれど、「ノンストップサスペンス!」って公式で歌ってる作品の行間なんて読まねーっつうの。もちろん、娯楽小説の女性キャラに求められるようなお色気シーンはいっさいない。なので、紅一点である意味がまったくない。ただ、ほかの娯楽小説の枠組みをなぞっただけのキャラクタ。 最後に悪役二人。殺しどころか原発事故を起こすも辞さぬ二人組なのに、なぜか主人公のことはぶん殴る程度で終わり。隙を見付けたら殺せや。ハジキ持ってんだから撃てや。英雄願望でまわりにちやほやされまくってる主人公に痛い目を見せる気概のいっさい無い悪役。魅力ゼロ。二人とも、片方が親の死、片方は子の死が関わっていて「核燃料爆破したるわ!」となる理由はまあ納得出来なくはないのに、その理由が分かるのは後半も後半なので、ただただやることがチグハグに感じられてしまう。 一番疑問なのが、時速60kmで走り続けるトラックという舞台設定。 読み飛ばしただけかも知れないけれど、トラックのサイズに関する具体的な描写はない。 (もし書かれていたら、以下は勘違いの憶となる可能性がある) なので、読みながらなんとなく想像していたのが4トンロングのトラック。(荷台から運転席へ移動するシーンがあるのと、80kgぶんのC4が貼りつけられている描写があるので、それなり以上のサイズがあるはず) 仮に普通サイズの4トンだったとしても、車高のあるトラックが60kmでターン出来るか!? 作中では50km程度まで減速してはいるのだけれど、首都高の道幅でそれをやったら、まず横転するかハイサイで停止するだろう。さらに、ガス欠になったトラックをほかの車がケツ押しするシーンまであるんだけど、リアリティがなさすぎる。しかも二台連なってケツ押し。逆襲のシャアか。 なんだろう、この全体的なディテールの浅さと薄っぺらさは・・・。地方のボンボンが地元からいっさい出ないままいい大学を出ていい職場に就職して一年かそこらで専業作家になったがゆえの社会への膾炙の低さに由来するのかも知れない(妄想)けれど、それでは説明が出来ないくらい何もかもが浅薄だ。けど、この無味乾燥な感じはどこかで読んだことがある。そうだ堂場瞬一の単発ものの冒険小説と似てるんだ。と思ったらアマゾンで「核の柩」を開いたリコメンドに堂場瞬一が出ていた。 たぶん、堂場瞬一の小説をすっと読めて楽しめるひとならば満足できるんでしょうね。 (ぜんぶ誉めています) | ||||
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テロ警戒のため、核燃料輸送の護衛についたSATたち。SATの原田は輸送プロジェクトにひっかかりを覚えた。それはすぐに現実となって、原田たちに襲いかかった。テロ犯の狙いとは? 硬派なノンストップ・サスペンス。登場人物がいい。特に侠気のある原田がいいですね。快い。素直に応援したい気持ちになる。佐伯は貧乏くじをひかされたんじゃないだろうか。真美は「~わよ」とあまりに女々した言葉遣いがちょっと気になるが、まあよくがんばっている。 また、場面場面に適した車種のクルマが出て来るところも興味深い。 少し解かれぬ謎というか、いくつか疑問が残らないでもなかったが迫力のあるアクションを堪能出来た。とにかく走りまくるので、道路マップが頭に入っていた方がリアルに楽しめるかも。 | ||||
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テロ警戒のため、核燃料輸送の護衛についたSATたち。SATの原田は輸送プロジェクトにひっかかりを覚えた。それはすぐに現実となって、原田たちに襲いかかった。テロ犯の狙いとは? 硬派なノンストップ・サスペンス。登場人物がいい。特に侠気のある原田がいいですね。快い。素直に応援したい気持ちになる。佐伯は貧乏くじをひかされたんじゃないだろうか。真美は「~わよ」とあまりに女々した言葉遣いがちょっと気になるが、まあよくがんばっている。 また、場面場面に適した車種のクルマが出て来るところも興味深い。 少し解かれぬ謎というか、いくつか疑問が残らないでもなかったが迫力のあるアクションを堪能出来た。とにかく走りまくるので、道路マップが頭に入っていた方がリアルに楽しめるかも。 | ||||
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