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伊木都木 さんのレビュー一覧
伊木都木さんのページへレビュー数2件
全2件 1~2 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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門井さんを初めて知ったのは『天才たちの値段』ででした。しっかりとした美術知識を盛り込み、ミステリーに盛り込んだ作品におぉ良い本読んだなぁ~とうっとりした気持ちはまだそんなに昔の事ではありません。その後同シリーズで天才までの距離を読み、違うシリーズですが同じ美術を扱う読み物だと思いワクワクしながらこの本を読みました。
警視庁でたった二人きりの部署美術犯罪捜査班。熱血新米刑事の三田村と美人上司岸のコンビ。相棒以来二人だけの部署って設定増えましたね。ただ読んだかぎりこの二人がお荷物で得体の知れない部署に追いやられたって設定はなさそうです。 三田村は美術知識からっきし。モナリザすらどっかで見た気がするけど名前が思い出せないとか言うレベルです。だったら 何で美術関連の捜査班に回されたんだ…と。新設する部署だから最初は様子見で少数精鋭、ってなら分かるんですよ。でも組織の中で疎まれた邪魔者を追いやる部署でもない、かといって美術に関連する犯罪に精通した者を送るわけでもない、と と意味が分かりません。 いえ、嘘です。分かります。これは完璧に作者の都合なんですね。生徒役の三田村を出して、上司の岸に美術のレクチャーをさせる。これによって読者にも門外漢からすればちんぷんかんぷんな美術の雑学を無理なく読ませる事ができるわけです。あと美人で博識の女性と、熱血男子の取り合わせはお約束ですものね。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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何気なく買った「石の繭」という作品がこの著者を知った一作目でした。
その時は気軽に読めるし登場人物それぞれ嫌味がなくまぁあまり捻ってはないけど面白いな、と思ったので他の著作も追っていきました。今回初めて発売日を待って新作を買う形になりましたが……う~ん。 何かだれたな~というのが読後第一印象でした。 取り敢えずあらすじにしっかりと書かれてる「十一係が挑む、最も残酷で哀しい事件の真相とは?」という煽りには期待しない方が良いです。もう何十回となく使い古された陳腐な真相ですね。 この捜査一課十一係シリーズは基本まず事件が起こる→主人公含む警察が捜査に乗り出す→犯人の独白が入る→容疑者が浮かび上がる→犯人の独白→逮捕事件解決、の流れで話が進み完結します。今の所前4冊同じ展開でした。 まぁそういう手法を作者が意識してこのシリーズでは使ってるのかな、と思うのですが正直何回もされると飽きるんですよね。犯人はこんな辛い目にあって理不尽な目にあって復讐をするんですよ、的な言い訳をされているようで。 今回の話はこの犯人の独白が最終局面までありませんでした。今回約280pの分量の本の中で220pになっても犯人の独白が起こらない。おぉっ!と思いましたね。そうですよね、毎回毎回同じような手法取りませんよね、と少なくなっていくページを捲りながら内心思いましたよ。ところがその数ページ後から怒涛の犯人言い訳タイムです。 「かれこれ昔、こんなひどい事件がありました、そこで俺の大事な人がこんな酷い目に合いました。俺が殺した奴はこんな悪人でした、だから復讐したんだよ!!!!!!」ってやつです。同じ展開ばかりで胸やけがしますね。 さてあんまり悪口ばっかり言っててもあれなので良い点もあげて置きます。 相変わらず読みやすい文体だな、と思います。主人公塔子と鷹野のコンビももどかしいながらもお互い慣れてきたのか気安い雰囲気も出てきてしっくりきます。ただだんだんこの二人以外の十一係の存在が薄くなって来ていますね。基本捜査は二人組で行い当然役割分担をするので主人公組とその他の視点を全部描写してはストーリーがばらけてしまうので仕方がないのでしょうが…。作者さんは徳重さんがキャラとしてはお好きなのか塔子=鷹野>徳重>>>その他、になってきている気がします。徳重さんの人情味溢れ落ち着いた思いやりのあるキャラは私的には好きなのでまぁ良いのですがせっかく前作や前々作では尾流川さんや手代木さんにもスポットを当てかけていたのになげっちゃりでは勿体ないなーと思います。 まぁシリーズもしっかり続いているようですしこのままいけばそのうちドラマ化とかされそうだなと思います。 |
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