レビュー一覧

なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数53

全53件 21〜40 2/3ページ

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No.33
(9pt)

アイネクライネナハトムジークの感想

自分にとっての、伊坂作品ランキング第1位が更新されました。先日読んだ「砂漠」も気に入ったのですが、本作が断然良かったですね。まあ、後書きで本人も書いてますが、普段の著者の本に抵抗がある人にも楽しんでもらい易い作品、正にそう言う感じでとても読後感が良かった。爽やかな話も書けるんじゃないか。登場人物が多く、作品ごとに時間があっちこっち行くんで、少々混乱するかも知れないです、今回は一気に読めたのでまだ良かったけど。連作短編集としての全体の構成も良かったですが、何より各話がそれぞれに凄く楽しかった、おススメです。

伊坂幸太郎:アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫)
No.32
(9pt)

時計館の殺人の感想

第45回日本推理作家協会賞受賞作。二十数年振りの再読、初読時の記憶は全く無しです。時計館の中と外の二元中継でストーリーは進みますが、誰もかれも怪しくて良い雰囲気ですねぇ。驚愕のトリックを楽しみに、後はネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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綾辻行人:時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫)
綾辻行人時計館の殺人 についてのレビュー
No.31
(9pt)

十角館の殺人の感想

30年振りの再読は大変楽しめました。覚えていたのは犯人だけだったので、改めて展開を確認しながら読みましたが、あの1行には分かっていながら鳥肌が立ちました。当時「新本格」の作品はかなり読みましたが、内容を少しでも覚えているのは本作のみです。それだけインパクトが有ったんですねぇ。余りに名作として名が通っているので、期待外れとの感想も見かけますが、それでも初読の方が羨ましい。こんなに衝撃的、かつ読み易い作品は無いですよ。ミステリー初心者の方、お若い方のレビューも多いですね、昔からのファンとしては嬉しい限りです。
綾辻行人:十角館の殺人 (講談社文庫)
綾辻行人十角館の殺人 についてのレビュー
No.30
(9pt)

飢えて狼の感想

本書初読は30年位前でしょうか。当時はハードボイルド、冒険小説がブームでした。日本冒険小説協会も解散し、志水辰夫も時代小説、恋愛小説等昔とは題材が変わってしまいました。北方謙三は中国行っちゃったし、佐々木譲は警察行っちゃったし、船戸与一は死んじゃったし。本作もソ連のスパイがどうとか言う話ですから、時代が違うんでしょうけどね。ただハッキリ言い切りますが、無双に面白いですよ!三部構成ですが、特に第二部は秀逸。みんな知らないのかなぁ、読まずに死ねるか!
志水辰夫:飢えて狼 (新潮文庫)
志水辰夫飢えて狼 についてのレビュー
No.29
(9pt)

怒りの感想

著者初読み。ミステリー要素は薄く、社会派ヒューマンドラマでした。刑事の恋人含めて、4人の不審人物が現れます。それぞれ、信じたいけれど信じきれない、切なく、哀しい関係が続きます。冒頭の殺人事件の犯人は誰なのか?他の人達にはハッピーエンドは待っているのか?そして「怒」の文字が残された理由は、タイトル「怒り」の意味は?様々な謎に引っ張られてラストまで一気に読みました。皆さんどう感じるんでしょうか?、私は重いテーマの割に凄く楽しめて、面白かったです。ラストはしばらく余韻に浸りました。おススメしたい作品です。
吉田修一:怒り(上) (中公文庫)
吉田修一怒り についてのレビュー
No.28
(9pt)

追想五断章の感想

かなり面白かったです。前半は特に登場人物達の背景や心情が書かれておらず、何とも言えない不安感を覚えた。それに作中作も不気味で不穏な設定が多く、短い話ながらもキリっとしてる。バブル崩壊直後の時代設定になっているのも、閉塞感がありユーモアを全く感じ無い主人公には合っていたと思います。そして作者らしい皮肉の効いた結末、後味の悪さはいつも通り。ミステリーとしての仕掛けも良く出来ていたんで、読んで損は無いと断言します。300冊目。
米澤穂信:追想五断章 (集英社文庫)
米澤穂信追想五断章 についてのレビュー
No.27
(9pt)

百年法の感想

第66回日本推理作家協会賞受賞作。ですが、近未来SF小説で、推理する事は全く有りませんので、ミステリーと間違えないで下さい。ただ、エンターテイメントとして、最高に面白かったです。大半の大人が不老不死になれば、その国にどんな事が起きるのか?を良く考えて進めて有ったと思います。ベタな展開では有りますが、その分ハラハラドキドキで、時にジーンとなって、一気読み必死ですよ。おススメします。
山田宗樹:百年法 (上) (角川文庫)
山田宗樹百年法 についてのレビュー
No.26
(9pt)

楽園のカンヴァスの感想

なんとも素晴らしい作品に出会った。絵画の知識が全く有りませんので画像を検索しながら読み進めましたが、便利な時代になったお蔭で余計に楽しめましたね。ミステリーとしては、隠された謎が少しずつ見えて来る展開にしても、先が気になるサスペンスとしても、そして一九八三年パートのラストまで、まずまずの出来と言うレベルかと思います。では本作の何をそれ程評価するのか?それは、作者の美術に対する情熱、ルソーに対する愛情、その深さをです。織絵やティム、そして作中作を通して、全編に渡りルソーへの想いが溢れています。打たれました。皆さんに是非おススメします。
原田マハ:楽園のカンヴァス (新潮文庫)
原田マハ楽園のカンヴァス についてのレビュー
No.25
(9pt)

新参者の感想

予備知識は無く、時間をかけて少しずつ読んでいました。日常の謎的な下町人情物短編集だと思っていたのが、3章くらいでやっと同じ殺人事件を追っている事に気づき最初から読み直す事に。なるほどこれはもう傑作じゃ無いですか!このミスも文春も1位だったんですねぇ。犯人当ての本格ミステリーとしては少々雑ですが、構成の見事な人情話として高く評価したいと思います。
東野圭吾:新参者 (講談社文庫)
東野圭吾新参者 についてのレビュー
No.24
(9pt)

三匹のおっさんの感想

すみません、ミステリーでは全く無いのですが、とにかく面白かった。図書館戦争を読んでで有川浩は合わないと思ったが、これくらいの恋愛要素の比重なら良いんです。物語の中で1年が過ぎるころ、それぞれの人間関係に少し変化が見られるのがまた好ましい。続編ではどうなるんだろう?続けて読みたくなりました。
有川浩:三匹のおっさん
有川浩三匹のおっさん についてのレビュー
No.23
(9pt)

下町ロケットの感想

第145回直木賞受賞作。かなり面白かったですね。次々困難が襲って来るが、どんどん吹っ飛ばしていく。まぁ敵役がみんな間抜け過ぎ、若干緊張感に欠ける展開と、最後はすっかり丸く収まるのが予見出来る所は、良くもあるし悪くもある。とは言え、読後感がこんなに爽やかで気持ちが良いのだから、やっぱり文句は言っちゃいかんですね。プライド持てる仕事するぞ!って、何度か胸が熱くなりました。と言う訳でミステリーではありませんが、それでも良いと言う皆さん、最強におススメです。
池井戸潤:下町ロケット (小学館文庫)
池井戸潤下町ロケット についてのレビュー
No.22
(9pt)

女王国の城の感想

前3作品も読んでいるはずですが、昔過ぎて記憶は全く無し。なので、シリーズを通しての感想では無く本作のみの印象ですが、上巻があまりにものんびりし過ぎに感じました。下巻に入ってからの展開は素晴らしく面白くて、各方面で高評価なのも納得の作品です。
細々とした伏線の回収も鮮やかで、作者の本格推理に対する誠実かつ真摯な姿勢には感銘を受けました。真面目な人なんでしょうな。
前半部分がスロー過ぎる上に、うんちくが多くて少々長すぎる。そこは減点ですが、おススメの傑作に間違い無いですよ。
有栖川有栖:女王国の城 上 (創元推理文庫)
有栖川有栖女王国の城 についてのレビュー
No.21
(9pt)

北壁の死闘の感想

正直、第一部は今一つと言った感じでした。それ程の作品かな?と思いましたが、第二部はどんどん引き込まれました。しかし北壁の死闘とは良い邦題ですな。ラストも気に入った、山岳冒険小説の傑作。読んで良かった。250冊目。
ボブ・ラングレー:北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)
ボブ・ラングレー北壁の死闘 についてのレビュー
No.20
(9pt)

オレたち花のバブル組の感想

前作より更にスケールアップした感じでした。とにかく面白い。半沢は勧善懲悪のヒーローでは無く、自分の信念を貫く頑固なはみ出し者。上司に対して、態度は悪いし言葉遣いも悪い。ただ、次々とやって来る危機を乗り越える姿にはカタルシスを感じました。読後には、ハッピーエンドの爽快感とは違いますが、もっと続きが読みたくなる魅力があると思いました。それではこれからドラマを見て、違いを楽しみましょうか。
池井戸潤:オレたち花のバブル組 (文春文庫)
池井戸潤オレたち花のバブル組 についてのレビュー
No.19
(9pt)

死の接吻の感想

サスペンス・スリラーの古典名作ですが、非常に良かったですね。3章に分かれていて、ドロシイ、エレン、マリオンと3姉妹の名前が各章に付いていますが、それぞれ趣向が異なっております。その構成が素晴らしい。ただ、2章のラストがピークで、終章がやや落ちる感じはします。
犯人はクズなのでしょうが、個人的にはやや同情的にも思いました。なんか考えさせられたりして。傑作でしょう、面白かった。
アイラ・レヴィン:死の接吻 (ハヤカワ・ミステリ文庫 20-1)
アイラ・レヴィン死の接吻 についてのレビュー
No.18
(9pt)

ジェノサイドの感想

超弩級エンタテインメントと裏表紙に有りましたが、間違い無かったです。コレは簡単には書けない渾身の傑作でしょう。
日本の学生、アフリカの傭兵、アメリカの大統領とそのブレイン、の3つの視点より描かれています。人間の極端な側面をそれぞれが表してくれていますが、アフリカのパートは読むのが辛くなる。ちょっとバイオレンスが過ぎて、万人に勧めづらいのが残念。また、日本のパートは完全に理系の話なので、分からなくて途中は飛ばしぎみになりました。
しかし、圧倒的なスケール感とスピード感で満足度は高い。ラストシーンの続きが気になるので、是非続編が読みたい。高評価は当然です、かなりおススメ。
高野和明:ジェノサイド
高野和明ジェノサイド についてのレビュー
No.17
(9pt)

Xの悲劇の感想

初エラリー・クイーンです。ガチガチの本格読むのが久しぶりだからかも知れませんが、こんなに面白いとは思わなかったですね。古さも違和感もあまり感じず、魅力的な探偵にすっかり魅了されました。最近まで翻訳ものは敬遠していたのが、勿体無かったです。
思えば昔、新本格に夢中になった時期が有りましたが、随分時間が経ってから元ネタにたどり着いたと言う訳ですね。しばらく古典を読んだ後は、新本格を読み直して見よう。
エラリー・クイーン:Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)
エラリー・クイーンXの悲劇 についてのレビュー
No.16
(9pt)

幻の女の感想

タイムリミットサスペンスの古典的名作。「幻の女」は果たして見つかるのか?次々と掴みかけては離れる手がかり、そして大どんでん返し。本当に面白い作品です。真相に全く気付かず、最後は唖然としました。いくつか腑に落ちない点があり、ラストは個人的には後味が良く無かったですが、最近読み始めた翻訳ものでは断トツの傑作。未読の方は是非。
ウィリアム・アイリッシュ:幻の女〔新訳版〕
ウィリアム・アイリッシュ幻の女 についてのレビュー
No.15
(9pt)

暗いところで待ち合わせの感想

あらすじを読んで、どうしてこんなに評価が高いのか不思議でした。設定が有り得ないので、どんだけ馬鹿馬鹿しい話かと思えば、実際の所コレはかなり良いです。
設定それぞれに理由がある所は本格推理っぽいし、流れはサスペンス風でもあります。でも、最終的には青春ラブストーリーな感じでしたね。すごく可愛らしいお話で、ラストまで楽しく読めました。
設定を受け入れた後は、細かいことは気にしない。不自然とか不可能とか言わなければ、入り込んで思わずグッと来ますよ。若さって素晴らしい(うらやましい)、って事でどうでしょうか?
乙一:暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
乙一暗いところで待ち合わせ についてのレビュー
No.14
(9pt)

カーテンの感想

ポアロ最後の事件です。作品全体を包む雰囲気は重く、その背景には老いや病気、また過去に失った多くの物への追憶が有るのでしょう。ミステリーとしても、錯綜する人間関係には読みごたえがあり、謎の解けない不可解な事件とラストの解決は素晴らしく良かったと思います。
まだポアロシリーズをさほど読んでいないタイミングでこの作品に手を付けたのが良かったのかどうか分かりません。今でも十分感動的で、最後のポアロの手記を読みながら泣きそうになりました。
でも、やっぱり少々早かったですね。シリーズ読破後にぜひ再読したい。10点はその時に付けます。
アガサ・クリスティ:カーテン(クリスティー文庫)
アガサ・クリスティカーテン についてのレビュー