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はんちょう さんのレビュー一覧
はんちょうさんのページへレビュー数3件
全3件 1~3 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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貴志作品を読むのは今回で8作目。
猟奇的ホラーや青春ミステリー、SFに本格物などなど、作者の引き出しの多さには毎回驚かされて来ましたが、今回はSFファンタジー。 以前から聞いていた評判通り、その期待を裏切らない素晴らしい作品でした。 何しろ物語の世界観や設定が独特かつ秀逸で、あっという間に物語に引き込まれてしまい、文庫本3冊の大ボリュームが逆に物足りないくらい。 今から1000年後の世界なんて自分では考えたこともないし想像も出来ませんが、貴志流のホラーテイストなのにその構築された世界が異様にリアルに感じました。 物語の場所が現代の茨城県神栖市というのが、渋いというか奥ゆかし過ぎます。 この作品はミステリーというカテゴリーには入らないとは思いますが、読み物としては間違いなくオススメできる超一級のエンターテイメントです。 今までこういうファンタジー系の小説は小野不由美さんが個人的にダントツでしたが、今作で貴志流ファンタジーに魅了されまくりました。 この物語の1000年前や1000年後の話もぜひ読んでみたいです。 そんな称賛の中、あえて一つだけ不満を言わせてもらえれば・・ 所々に出てくる難しい漢字。あんなのルビなしでは読めません(笑)。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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「ミステリー史に残る感動の名作」という触れ込みにひかれて読みましたが、切ないような、心が熱くなるようななんとも言えない読後感がありました。
「主人公=犯人」というこの手の小説におけるエンディングは、最初からだいたい想像出来てしまいますが、それでも最後まで主人公を応援せずにはいられませんでした。 それは、著者の巧みな心理描写もさることながら、最初から最後まで(まさしく最後の一文まで)「家族を守りたい」という優しさが主人公の秀一にあるからだと思います。 タイトルの「青の炎」は主人公の静かなる怒り・揺るぎない意志の例えで度々本文中に使われてますが、隠れたメッセージとして「青春」を現しているんだろうと思います。 本書はバリバリの犯罪推理小説ではなく、倒述推理形式をとった青春小説として読んだ方が良いでしょう。 伏線の張り方がいつも巧い著者だけあって、冗長さや緩慢さなど一切感じない見事な作品の一つだと思います。 |
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スラップスティックでB級サスペンスな味付けながら、本小説はそんなことは関係なし!
話の根幹は「旅」。中年男が自転車で青森を目指す傑作ロードノヴェルです。 訪れた土地、宿や飲食店などの細かい叙述で、旅の感じがダイレクトに伝わる文章がとても良いですね。 何よりも主人公の桐沢を含め、物語に登場する人物がとても魅力的で、本作のロマン溢れる世界に引かれていきます。 自転車、旅行好きの方でしたら、よりいっそう魅力的な小説かと思います。 |
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