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はんちょう さんのレビュー一覧
はんちょうさんのページへレビュー数3件
全3件 1~3 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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読み始める前は火星で起きたSFサスペンスのような作品と思ってましたが、実際に読んでみてこんな場所が世の中にあるとはビックリ。
インターネットで調べて見ると、本当にカバーのイラストみたいな風景で自分もいつか行ってみたいと思いました。 逆に、こんなロケーションを見つけて物語の設定にしようと考えたアイデアはさすがです。 本作はサスペンスというよりエンターテイメント作品ではありますが、ゲームみたいにドキドキする設定や貴志先生お得意のホラー色も加わり、序盤から物語に心を奪われ最後までノンストップで読んでしまいました。 ほぼ閉ざされたサバイバルな空間において、激変してしまった追っ手の存在が猟奇的でとても恐いです。 が、皆さんおっしゃる通りそこまでの話の流れや盛り上がりを考えると、ラストは少し残念な感じ。 主人公以外のキャラが薄いので、エピソードを加えるなどして登場人物の作り込みをもっと深くすれば良かったかもしれません。 ゲーム自体のエンディングはあれがベストだったにしても、作品としてもう一捻りあれば最高でした。 この作品は漫画にもなっているようですが、確かにそっち系のメディアの方が表現しやすいし面白く描ける内容かもしれません。 何はともあれ、読みやすく面白かったです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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「これがミステリー?」「作者の偏見的な歴史観だ」等々、少なからず批判的な感想もあるようですが、読み物としては一級品のエンターテイメントだと思います。
物語はアフリカ・日本・アメリカのパートに別れており、まさに「静と動」のようなメリハリがあって退屈することなく一気に読むことが出来ました。 「十三階段」を読んだ時にも感じたことですが、作品を作る上での作者の取材は恐ろしいくらい徹底しているので、細かいところまでとてもリアルで引き込まれてしまいますね。 そして、このような圧倒的スケールを持つ物語をたんたんと纏めてしまう筆力にもビックリ。 元々映像系が出自の作者だけあって、もしもこの作品をハリウッド映画で実写化できたら原作よりもスゴいものが出来上がるかもしれません。 が、そんなことは絶対に無理なんじゃないかなあとも思ってしまいました。 そもそもタイトルの「ジェノサイド」とは「大量殺戮」の意。 本文中のアフリカパートにおいて殺戮描写が幾度となく出て来ますが、まさに鬼の所業のような、人を人と思わなければ出来ない惨殺シーンが描かれております。 こんな恐ろしいことが実際に行われているのか真偽のほどは定かではありませんが、もし映画を作製するにしてもこの惨状を抜きにしては作品の意趣がそがれることになります。 でもあんな惨殺シーン、文章でもしんどいくらいなのに、ましてや映像なんか絶対に見たくないですから。 最後までドキドキの展開が続き、エンディングの感じからは続編を期待してしまいます。 確かにミステリーというカテゴリーには当てはまらないかもしれませんが、SF冒険小説と思って対峙すればとても楽しめる作品だと思います。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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とても気持ち悪い描写があることで有名だったので、読みたいと思ってから手に取るまでかなり時間が経ってしまいました(笑)。
どんでん返しが待っているこの手の小説には、どこかしらに無理が生じてくるので少し苦手ですが、この作品は核心のネタがとてもシンプルだったので、最初から最後まで割りと自然な感じで読めました。 物語がエピローグから始まるゆえ、犯人が最初から分かっているだけに引っ掛かるんでしょうね。 この作品の肝ではありますが、最初に申しました通りかなり猟奇的な殺人描写があるので、その辺りを受け付けられない方ですと評価が少し変わってしまうかもしれません。 それさえ問題無ければ、全編を通しての作者の筆力は素晴らしく、仮にどんでん返しが無かったとしても読み物として十分な作品だと思いました。 |
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