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tacu さんのレビュー一覧

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レビュー数4

全4件 1~4 1/1ページ

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No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

愛ですね

 ゲーム業界もそうですが、アニメ業界も労働条件は決してよくないし、報酬もそんなに高くないしということで、それだけでは単なるブラックでは・・・と素人としては思ってしまいます。
 結局、悪い意味での「サラリーマン的(給料分だけ仕事すればいいだろな考え)」では、作品に熱を込めることはできないし、視聴者もそっぽをむくでしょう。情熱をこめていい作品を作るために、時には人に誤解を受けたり、迷惑をかけたりしながらも、互いに作品への「愛」を持つ者同士、連携を取り合って情熱を形に残す。そのプロセスの一端を垣間見れる、「仕事ってどうするの?+恋愛要素」な、読みやすく心に落ちる小説でした。
 私自身、アニメにはまった時期が(だいたい青春の真っただ中で)ありましたので、随所に身につまされる描写やセリフ、そして「わかるなあ」という部分が見れて、とても楽しめました。
 ミステリではないです。でも、愛をもって世界に大きな可能性をもたらす熱い人たちの姿は、働く人々の心に響くものがきっとあると思います。
 男性の主要人物がほとんどイケメンなのは「※ただしイケメンに限る」ではないと思いますけど・・・。
ハケンアニメ!
辻村深月ハケンアニメ! についてのレビュー
No.3:
(9pt)

因果は巡る

 一筋縄でいかない青春小説でもあり、伏線がここかしこに張られた読み応えあるミステリでもあり、横溝正史の作品へのオマージュが随所に感じられる佳作です。かなりの長さでしたが、文章も読みやすくテンポよく読了できました。作中におけるさまざまな「因果」が、凄惨な事件へとつながり、多くの不幸を紡ぎだしていきます。「自分という楔からは逃れられない」人間の弱さが痛切に感じられました。

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撓田村事件―iの遠近法的倒錯 (新潮ミステリー倶楽部)
小川勝己撓田村事件 ―iの遠近法的倒錯 についてのレビュー
No.2: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

厳しい人生に対する優しいまなざし

 シリーズ3作目のこの短編集、これまでの2冊(退出ゲーム、初恋ソムリエ)からさらに深みの増した、味わい深い作品集に仕上がっています。各人物のキャラも立っていて、セリフや行動からイメージが自然に湧き出すところも、作者の筆力のなせる技と感心しました。あと1作、シリーズが続きますが、ぜひ読みたいと思います。
 前作の登場人物が多く出てくるため、シリーズ最初から読むことをお勧めします。

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空想オルガン (角川文庫)
初野晴空想オルガン についてのレビュー
No.1: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ミステリの体裁をした寓話として

 1年前に読んだ作品ですが、そのとき、夜中の3時ころまで読み通して、さらにさまざまな書評にも目を通しました。そのくらいインパクトのあるある作品です。自分のものの考え方にも、少し影響を与えてくれた作品でした。

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向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
道尾秀介向日葵の咲かない夏 についてのレビュー