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tacu さんのレビュー一覧

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レビュー数2

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No.2: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

歴史とミステリの融合された快作

 「四つの椀の謎」と「光秀の人間としての理の解明」を軸に、愚息と新九郎という架空の人物たちの生きざまを闊達に描写した、非常に読み応えのある小説です。歴史に対して多方面からなされる解釈が、新たな視点を獲得し、さらなる歴史観の進歩を促す…小説のもつ醍醐味の一つを味わえました。「歴史の謎」の推理して着地点をもとめるところ、ミステリとしての要素も十分感じられます。
 光秀の生き様以上に、愚息と新九郎の生きざまに多く描写がさかれています。特に、新九郎の「笹の葉流」のいわれや、追剥を試みたころからの心情の変遷には、いたく共感を覚えました。人は、何か自分の分にあったものを通して、初めて理に通じるという言葉には、自分自身の形にならない思いを代弁してくれたような気がしました。
 愚息と新九郎の、なんとも言えないとぼけた味わい、十兵衛光秀の人間臭さといった、人物描写にも大いに魅力を感じました。

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光秀の定理 (角川書店単行本)
垣根涼介光秀の定理 についてのレビュー
No.1: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

ヒトとは何者か

3者の視点から進む、息をつかせない怒涛の展開に引き込まれました。一部、文章を脳内でイメージするのがつらい部分もありますが、丹念な取材をもとに、現実味を物語に与える圧倒的な文章力に感動しました。

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ジェノサイド
高野和明ジェノサイド についてのレビュー