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tony さんのレビュー一覧

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.86pt

レビュー数7

全7件 1~7 1/1ページ

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No.7: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

読んでいる間ずっと怖い希有な一作

三津田信三の『家』ホラー、第一作。

主人公は三津田本人として、知り合いの編集者との会話から徐々に怪異に巻き込まれていくというメタフィクションのような構成となっている。

この構成はある意味「実話怪談」の構造にも近い。実話怪談も一応設定としては「自分が体験した・聞いた話」として怪談師が話すようになっているがどれも創作であろうことは皆理解している。

作品は「複数の怪談・不可思議な手紙などに奇妙な関連性・符号がある」ことに気づいた主人公と編集者がその謎を解くために調査や検証を進めていくうち、更に関連性の高い不可思議な話に到達していく。そして5編の怪異が集まったところで恐ろしい一つの「答え」にたどり着く…。

短編ホラーとして読める5つの怪異のどれもが恐ろしく、それだけでも面白いが、そこから一つに繋がっていく様子は小野不由美『残穢』にも似た感覚を得た。
どこの家にも怖いものはいる
三津田信三どこの家にも怖いものはいる についてのレビュー
No.6:
(4pt)

殺人犯はわが子なりの感想


▼以下、ネタバレ感想
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殺人犯はわが子なり (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
レックス・スタウト殺人犯はわが子なり についてのレビュー
No.5:
(9pt)

燃える男の感想

今となってはプロット的に極めてシンプルな復讐劇だが、主人公クリーシィの魅力と質実剛健な文体が古き良きハードボイルド小説の趣で、心に沁みる読後感。
燃える男 (集英社文庫)
A・J・クィネル燃える男 についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

嗤う猿の感想

四猿シリーズ第二弾。前作『悪の猿』で主人公達警察を手玉にとった4MK。今作も彼の過去を紡いだ「日記」と現在の時系列を行き来する。
序盤~中盤あたりは謎の連続でテンポとしてはもたついているようにも思えるけれど、最終版の怒濤の展開はものすごい。久しぶりに夢中になってページをめくる体験ができた。
しかし最後のクリフハンガーすぎる終わり方はさすがに…。

嗤う猿 (ハーパーBOOKS)
J・D・バーカー嗤う猿 についてのレビュー
No.3: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

悪の猿の感想

被害者を誘拐し、その家族の元へ切り取られた耳を送りつけ、次に目、最後に舌を送りつけるという全米を震撼させている連続殺人鬼「四猿」。
その四猿 = 4MKの自殺から物語は始まる。新たな被害者のものであろう新鮮な耳が入った小箱と共に。
4MKの過去を追体験させる日記と、リアルタイムで監禁されている少女を追う現在編が交互に展開される。4MKはどのようにして"造られた"のか、その手口・殺人の目的は何なのか、が日記と現代の捜査が立体的に折り重なって暴かれていく様が面白い。
なにより一番最初、連続殺人犯の自殺というショッキングな出来事から始まるプロットの巧さ。
ジャンル的にはサイコサスペンス。作中でも登場するが『セブン』を思い起こさせる。
悪の猿 (ハーパーBOOKS)
J・D・バーカー悪の猿 についてのレビュー
No.2: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

悲しみのイレーヌの感想

第一部での全てのやりとりが、第二部への布石だったところに感心。
悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)
ピエール・ルメートル悲しみのイレーヌ についてのレビュー
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ウォッチメイカーの感想

ディーヴァーの真骨頂とも言える、二転三転する動機と真実。
自分の想定内の話で収束するかと思いきや、それを上回る展開が何度も。まさにジェットコースター。
ウォッチメイカー