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(短編集)
夜の光
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夜の光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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言いたいことはよく分かるし、最後まで読み切ったんだけど、なにかこう、もっと深いものがほしかったかなぁ・・という気がします。高校生4人の自分が求めているものが家族から理解を得られないという葛藤を描き、なおかつミステリーも出てきますが、材料というか、アイディアはいいんですけど、その思いついたアイディアを作者がうまいこと生かし切れてないように思います。設定を語るだけで淡々と通り過ぎていき、気が付いたらとりあえずハッピーエンドで終わってたけど、読者は消化不良みたいな。青春小説というには暗いし、ミステリーや感動ものというには物足りなさすぎる。中途半端な感じがして、また設定が複雑というか、特に4人それぞれ自分のことをスパイと語っていますが、わざわざスパイにしなくてもいいのでは?と思ってしまいます。1つの小説にいろいろ詰め込み過ぎた感じが否めなくて、なんというか、この作者は1つのテーマに絞ってお仕事を取材した小説を書いた方がいいのではと感じました。悪くもないけど、決してよくもないそんな感じの小説でした。 | ||||
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多分、坂木作品のファンだとしても(もしくは、だからこそ)、好き・嫌いが分かれる作品ではないでしょうか? 私は好き。いとおしい作品でした。 卒業して高校生でなくなれば乗り越えるのがたやすくなるハードルを、じりじりと時を待ってクリアしていく。 年を重ねるとちっとも大した事ではない事が、子供の時には大した事で、ものすごく大きく受け止めていて。 越えられない壁、乗り越えにくいハードルがあってじりじりしている時に読んで、 「あ、じりじり時間が過ぎるのを待っている人がここにもいる。今は深く潜行して待つのもアリだな」 って思えたので、物事がうまく進まない時に長風呂しながら読んでます。 おかげで本がちょっとしなしなしている(笑)。 嫌な人は嫌なんだろうと思う。 坂木作品は下品さは無いので、現役の高校生位だと主人公達が擦れきれてなくて余計に鼻につくのかも。 私にはデビュー作の主人公達よりは「現実にいそうな子達」って思えました。 (デビュー作も大好きですよ、念のため) ギィやブッチが、(自分達の方が成長して)家族と新たな関係になれるような後日談がちょっと読みたいです。 | ||||
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高校生4人の青春物語。べったりとつるんでいる訳でもない、だからといって突き放している訳でもない。微妙な、それでいて何とも心地よい距離感が絶妙。 こういう「仲間」がいたらいいなあ…と素直に感じるお話でした。 | ||||
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2008年に出た単行本の文庫化。 5篇からなる連作短編集。 高校の天文部に所属する4人の男女が主人公。それぞれの視点からの物語が1篇ずつと、後日談的な1篇が収められている。 ミステリであり、日常の謎系の他愛ないトリックが仕掛けられている。出来はよいものも悪いものも。 しかし、重点は4人の抱える「悩み」にある。友人との関係、家庭内暴力、許されない恋……。青春小説というべきだろう。 しかし、爽やかなわけでもなく、重苦しい一方でもなく。もやもやした重苦しい「悩み」ばかりだが、一片の救いがあるところが温かい。 | ||||
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いつもの坂木ワールドとは一味違った感じの作品。 特別の世界の知識を深堀りするのではなく、人と 人との触れ合い、孤独でありながら自立しようと する若者達の触れ合いを描いたすがすがしい作品 です。 読めばあなたもこの主人公達に会いたくなるでし ょう。この4人が実在しているような気になる 楽しい作品です。 是非高校生世代に読んで欲しい作品です。 | ||||
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高校時代 にありそうなそんな小さな事件とそれを解決する 4人の友情 すごく好きです。 必要以上に 必要とせず 自分が常に ノイズのような存在を隠すこと 人にかかわる前に自分の存在は、周りに迷惑かけることなく存在続ける事 そんな思いをそれぞれ抱え そんな4人だから 時のきっかけに 出会い そして、多くは語らず そんな友達 それぞれ 友情の価値観は、違いますが私は、こんな友情のあり方すごく 好きです。オトナになると 多くを抱えて 多くをいえないこと だから、がんばればいい 自分が・・・ と思い そんな中だから 自分が、時々 折れそうになるとき となりに ここに そっと見上げる先に ともに仲間がいる 一人じゃないんだ それがほんとに 心を支え 四季折々の夜空を眺めるたびに 見える星空 にホッと息をつける。 どんなにいろんなことがあっても 変わらずそこにある 4人それぞれの抱える思いは、オトナになる前に 抱える 思いかも知れないけれど・・・ おとなになるから そんな 友情が すごく 暖かく ほほえましく 物語 の中で、 飲む コーヒーのように ホッと一息つける そして、前にすすでみよう 一人じゃない そんな気持ちになるそんな気持ち 背中押される気分になれました。 | ||||
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個人主義の高校生たちが、日常という戦地をスパイとしてくぐり抜け、時たま天文部で活動する。 自分をスパイに見立てて生き抜く高校生という発想はユニークであるが、あらすじはとても平凡。ほとんど枠組のみといってよい。 それでも飽きずにぐいぐい読んでしまうのは、台詞・日常の謎・登場人物のキャラクター等がバランスよく組み合わさっているからだ。 まるで作中で彼らが作る料理のように、物語を形作るすべてのピースが渾然一体となって「とてもいい」と思える小説になっている。 また、登場人物間だけでなく、作者と登場人物との距離のとり方もクールである。 それによって、作者-登場人物-読者との間に心地よい距離が生まれていると思う。 | ||||
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天文部に所属する4人の高校生の物語。高校三年の一年間を多視点で展開する連作短編集。 それぞれ、違う悩みを抱えながらも強く生きていく。この作品から前向きなメッセージを得る若者も多かろう。ストーリーやメッセージ、ちょっとしたミステリーはなかなか良い。 ただ、話し言葉がいささか古くさく感じる。若くみせようとしてるのか、ギャグなのか判然としないところである。 ハニー、ベイベー、〜メーンなどなど。 作品の雰囲気は良かったので、ツカッティの他の作品も読んでみようと思いました。チェキラっイェー。 | ||||
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「青春ミステリー オススメ」と検索していて、この本のタイトルをチラチラと見かけたので購入。 古典部シリーズのような日常に起こる謎を解いていく展開を予想していたが、こちらはそれよりも日常に起こる疑問を解決するような展開だった。 この著者の本は初めてだったので、むしろ客観的に観れたのか、読み終えて正直この本がすごく気に入った。最後は心が温かい気持ちになれた。 本当の仲間というのは、絶対に切れることの無い繋がりがあるのだと、そんなことを考えさせてくれたような気がした。 | ||||
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高校や家庭を戦場に見立てた4人のスパイ(学生)の物語。 相変わらず作者の描く主人公達は現実感のあまりない 綺麗な子ばかり。 だけど、それぞれの話の結末がああなっているところで 人生ってそーゆうもんだよなー。 なんもかんもサクサクと片付かないんだよなーということが しみじみしてきて良い。 謎の軽さも彼らが周りの人達との関わり方と丁度いい感じで すんなり読めた。 初期の作品はねっちり重くて、 面白いんだけど、ちょっと…という私にはぴったりでした。 | ||||
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私はすごく好きな作品です。 日常を生きる自分を「任務中のスパイ」になぞらえて、そう思うことで 少し気持ちが軽くなる、サバイブできる、という捉え方は自意識過剰と 言われればそれまでですが、個人的には共感しました。 淡々と起伏なく展開しますが、まあ、スパイですから(笑) 夜に限らず、たとえ真昼間でも、深く潜行する多くのスパイたちが この世を回しているというのは、あながち的外れでもないのではないでしょうか。 ひんやりした夜の空気の中を一見ばらばらに進んでいく、4人のスパイを 頭上斜め後方からのカメラで静かに撮影し続けたような作品です。 | ||||
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まず、今までの坂木さんの作品にあった個々の登場人物の魅力ですが、少し「?」という感じでした。 ジョー、ゲージ、ギィ、ブッチのそれぞれに与えられた環境というか、試練というかそういうものの深みが感じ取れず、 紹介文にあった「慰めなんかいらない。癒されなくていい。欲しいのは、星の距離感。」という素晴らしいキャッチコピーに、作品のクオリティが追いついていません。 私は高校生ですが、この作品の全体の空気感はとても良いと思いました。ただ、星に対する心理・情景描写の書き込みに力を入れれば、もう少し物語の幅が広がったように思います。 肝心のミステリも薄味に仕上がった感がありますし、氏の作品を読んできた方、また、星をテーマにして描かれた物語を読みたい方には物足りない読後感が残ると思われます。 | ||||
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精いっぱいにスパイ あらすじ 高校での私たちは、常に仮面を被って過ごしている。 家族、恋愛、将来・・・問題はそれぞれ違うけど、 みな強敵を相手に苦戦を余儀なくされる戦場の日々。 これは、戦場で偶然で知り合ったスパイたちの夜の活動記。 感想 私はあまり坂木さんの作風が得意ではありません。 善い人たちが、一生懸命生きている姿をあらわに描き過ぎていて ようは少し、鼻につく感じがするからでしょう。 (でも嫌いにはなれないんですが・・・) 本作の主人公たちは自分の抱える問題と戦い続ける高校生です。 ベタベタと他人のことを思いやる余裕のない子たちが主人公ゆえに、 坂木さんの優し過ぎる面があまりでしゃばり過ぎずにページを包み、 読んでいて心地よい塩梅の短編集でした。 それぞれのスパイが語り手となる話が各々用意され なぜ自分がスパイになるのか、その理由が語られます。 その理由が伝わるから読者は、 ときに痛々しい彼らの振る舞いを穏やかに見つめられます。 そのまなざしは一人のスパイが仲間のスパイたちを見るものと おそらく近しいものになっているのだと思います。 短編集という形式をうまく活かした青春モノの良作です。 読んでからの一言 Brotherhoodが聞きたくなった | ||||
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上に載っているあらすじ以上でも以下でもない作品。 ちょっと読んでいて恥ずかしくなるような部分もあるが、これも若気の至りってやつか。 ひとりひとりに順番に焦点が当たっているのがいい。 ただ、このテーマでやるんだったら、もっと苦悩をがっつり描き込んで欲しかったかなー | ||||
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高校の天文部に所属する4人の男女。彼らはみな家庭や学校生活に悩みを抱えており、スパイとして自分を偽って生活している。友達や恋人のように常に一緒にいたりするわけではなく、天文部の観測会で集まるだけの関係なのだが、共にスパイとして戦う仲間同士で信頼を深めていく。スパイというほど大げさなものではないのだが、高校生ならではの汗くさい青春小説というわけではなく、淡々と展開されるストーリーで4人の友情が心地よかった。また、彼らが観測会のときに用意していた食事やコーヒーがおいしそうだった。 | ||||
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坂木司作品をずっと読んできて、温かみのある作品を書く人だと思っていたけど、 今回の作品は無くてもいいような代物で感動も意外性もなく失望で終わった。 作家されども生きていくために、生活の糧に書いて稼がねばならないような事情もあるのかもしれないが・・・などと理由をも付けたくなる。 『青空の卵』から『切れない糸』までにあった作品の濃さが薄まってカスでしかない。 天文部に所属するジョー、ゲージ、ギイ、ブッチの卒業後をも書き下ろしでセットしてることで、読者へのサービス構成みたいなのも寒々しい。 | ||||
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坂木司さんらしい生真面目さが好ましい作品。 クールで馴れ合わない高校生4人が主人公の連作短編集。 家庭が戦場の体の彼らには(ひとり、ゲージだけはその限りでないが) 現実に潰されずに生きるには、自分の行く道を自分の手で切り開くため、 闘い続ける必要があった。 スパイとしてそれぞれのミッションをこなす天文部員。 つるまないが、お互いを認め合い、離れて光る星のように 存在しあう。 学園ものらしい小さな謎も各章で絡んで、それぞれのキャラクターが 一章ごとに引き立って読み飽きない。 お互いを理解しあえない家庭の無惨さ。だれかひとりだけの力が突出して 傾き、沈みかけている家の危うさ。 そんなものを背景に、精一杯自分の未来を信じる彼らが眩しかった。 「誰かを特別にするのは、その人を特別だと思う人の存在。」という ことばにじんとする。 まだまだ、潜行中の彼ら。ひそかにエールを贈る。 | ||||
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天文部の4人の男女高校生の物語。 それぞれがコードネームを持つスパイ。 相手は自分を追い込むものたち。 それは価値観の押し付けだったり、家族だったり、 孤独だったり、年齢の壁だったり。 そんなものと戦いながら日々過ごす4人のメンバーたちの 熱くも冷ややかかな、 静寂と喧騒の物語。 普段はべったりくっついていないけれど、 一緒にいながら、口を開かなくても 何だか繋がっている、 そんな関係の4人が羨ましくもある。 派手な物語ではない、 静けさが胸に染み入ってくる物語だった。 | ||||
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