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風の音が聞こえませんか
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風の音が聞こえませんかの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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純愛小説と聞いていたが、ヒロインのパーソナリティが疑問だ。序盤ではひたむきで感じのいい健康的な女性という描き方になっているが、中盤以降に明かされる設定との矛盾がひどい。まったく共感できない。 また、統合失調症の青年の非現実性をむしろ美しく描いてくれるのかと期待していたが、そういうわけでもない。ただ競馬でよく当たるだけ。そういうことではなくて、もっと世界の悲しみを一身に引き受けて涙を流すような荘厳な場面が見たかった。 著者の精神疾患の解説書はどれも素晴らしいと思う。小説のほうも、いずれきっと名作のひとつくらい書いてくれると期待している。しかし本書ではなかった。 | ||||
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作者の精神科領域の著書が面白かったので、読んでみましたが。 読者を引っ張っていく力は確かにあると思いますが、いかんせん ヒロインの美知がビッチ。主治医の先生も利己的でイヤな男。 病気の時の晃は、人間離れしていて妙にカッコイイけど 後半、全く存在感無し。 その他脇を占める人々も魅力なく、無意味にいい人すぎたりして 誰にも共感できない。 競馬場の描写がダラダラ続くのにも、食傷。 一気に最後まで流し読みして、”ビッチ‼︎” とつぶやいてしまいました。 …後味悪い迷作?でした。 | ||||
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本名の岡田尊司名義で「ゲームの残酷描写は害悪なので法規制しろ」と言いながら、性描写・暴力描写だらけの小説ばかり執筆する著者の中で唯一、殺人描写のない作品。ただし、幼い日の美知が性的いたずらをされる、というシーンは存在する。 とりあえず、物語としては、リーダビリティの高さと、回復しているように見えても、1つのきっかけで崩れてしまう砂上の楼閣のような統合失調症(作中の時系列では精神分裂病と言う言葉で表現される)の難しさの端緒が感じられた、ということで、辛うじて最低点を逃れた、という評価をしたい。 なぜ、そのような評価にしたのか、というと、何よりも主人公・美知の生活観が感じられないのである。 物語は、ケースワーカーである美知の視点を中心に描かれるのだが、晃との場面だけに集約され、その他については会話の中の一言だけで済まされてしまう、というようなものばかり。勿論、物語の展開にあまり関係のない部分なら、それでも良いのだが、極めて重要なシーンですら、それで済まされては「?」という感想しか残らない。 それを一番に感じたのは、美知の母が急死する、というシーン。 ケースワーカーとして低い賃金で働いている美知だが、途中、母親が病に倒れた、ということを知らされる。そして、救急で治療を受けるがその甲斐なく死去し、葬儀を行う。ところが、その死亡した母は貯金などの財産が残っておらず、治療費や葬儀費のためにサラ金から借金をし、返済の為に水商売のバイトを始める。 ここまでは良いのだが、仕事の様子がおかしいと感じた同僚、そして、晃が来店すると、いきなり「何とかする」と水商売をやめて、以前のような生活に戻るのである。 一体、どうやって「何とかする(した)」のだろう? 借金をする前でも、家賃などを払うとギリギリで、昼食は弁当だった、とある。そこに高利の借金を抱えた状態で戻られても「なぜ?」としか思えない。何とかできるなら、その部分を描いてくれないとおかしいのだ。 そして、終盤の展開については、そこまで(台詞だけだが)美知のやり方に批判的な人が居る、というような説明がありながらも、明らかに常軌を逸した美知の行動が完全にスルーされているなど、ありえないご都合主義へと陥る。それだけ、目立つ行動をしていた人間の暴走が誰にもとがめられない、ということがあるだろうか? これがもし、完全にフィクションならまだ良いのだろう。 しかし、設定などは限りなく現実的なのに、美知を巡る部分だけご都合主義であるが為に、余計にそれが目立つ。 | ||||
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ストーリー的に面白くなかったワケでは決してないけれど、個人的にあまり好みじゃありませんでした。 この作品の主人公・美知がまず好きになれない。 なんだか勝手に自分から泥沼に嵌まっていって、周りの人を巻き込んで振り回してるというか…。 杉浦に対しても佐伯に対しても、ひどく中途半端。 杉浦のことが好きなら、途中で逃げ出さずに最初から最後までその気持ちを貫こうとして欲しかったなぁ。 佐伯に逃げておいて、結局はその佐伯からも逃げ出してるし。 二人が可哀想になってきます。 過去の色々のせいと言われればそうなのかもしれませんが、残念です。 | ||||
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仕事で、民間の障害者福祉施設のHPを扱うことになり、 資料と言うほどではありませんが、 その手のお仕事の現場を垣間見れるのではないか? という関係もあって、手に取った一冊です。 帯に書かれていた、 「現役精神科医の著作による、かつて描かれたことのない恋愛小説」 や、 序文(本書より引用させていただきます) 「 これは、統合失調症が、まだ「精神分裂病と呼ばれていた頃の物語である。 だが、その時代は、それほど遠くない過去のことであり、 病名が変わった今も、病と偏見がもたらす苦悩は終わっていない。 この数十年、薬物療法の発展と、治療や支援に携わる人々のたゆまぬ努力により、 良好な改善を示すケースが着実に増えているものの、この物語の舞台となった 1990年代においてさえ、その治療は、病の再発と薬物の忌まわしい副作用との 戦いであった。 しかし、そんな過酷な現状においても、この病を抱えて、 青春を過ごした若者たちがいた。 彼らも愛する人に出会い、葛藤しながら、その時をひたむきに生きたのである━。」 に惹かれて、購入しました。 読み終わりましての感想は、正直って、期待はずれの一言です。 あらすじは、「商品の説明」にありますので省きます。 簡単に言いますと、統合失調所とケースワーカーという材料で描かれたメロドラマです。 小説といいますか、物語を構築するに当たり、 作者は登場人物・舞台など、様々な構成材料を組み立てて物語を紡ぎだす訳ですが、 全ての事象が、予定調和に収まりすぎているといいますか、 登場人物たちの過去・および行動が、安易につながり過ぎていて正直感動はありません。 都合が良すぎます。 帯の言葉と、序文で上がった期待値を回収するほどの内容もありません。 (むしろ、そんなものがなければ、もっとハードルを下げて読めたかもしれません) 「恋愛小説」と「統合失調症の治療の現場」の比率は、 私が読んだ感じからしますと、8:2ぐらい。 ほぼ、恋愛小説です。 未熟な女性が、2人の男性を振り回すだけのお話です。 なんだかもっともらしい理由で、 主人公の女性は2人(もしくはそれ以上)の男性に好意をもたれますが、 特に主治医からの好意(愛情)はいまいち説得力がありません。 とはいえ、まあ、文章はそれなりに読みやすく、 苦痛ではありましたが、終わりまで読めましたので、星は2。 うがった見方かもしれませんが、 ありふれたメロドラマを、 「統合失調症」という、消費者の興味を惹く題材で 客寄せしただけの感じがぬぐえませんでした。 そういったものが好きな方には、いいかもしれませんね。 逆ハーレム状態なので、女性は興味深く読める内容かもしれません。 | ||||
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