鳥類学者のファンタジア

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評判

鳥類学者のファンタジアの評価:

4.45/5点 レビュー 20件。 B ランク

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平均点4.45pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全40件 21〜40 2/2ページ
No.20
(5pt)

ジャズ・プレイヤーのあなたにおすすめ

「簡単にコード進行をメモ書きした譜面を渡すと、わたしがプロデビューした頃からの付き合いであるベースのリンゾウさんは、ウッドベースに寄りかかる姿勢で、ほう、とちょっと意外そうな顔で譜面を覗き込み、それを横目にわたしはソロで勝手にはじめ、かなり長いフリー・コンセプトの序奏のあと、混沌のなかからメロディーの輪郭をじわりと浮かび上がらせ、それからツーコーラス終わったところで、眼で合図したリンゾウさんは、しかし髭面でにやにや笑うばかりで、もう少しピアノにソロで弾かせようという心づもりらしく、ドラムスのアキビンを眼で制して動く気配を見せず、すっかりあてが外れたわたしは、じゃっかん前のめりになりつつ右手と左手の打鍵のずれでもってリズムをつくりだしながら、緊張と焦燥と快楽のおりなす燃焼感のなか、全力疾走でアドリブを続け、陸上でいうなら競技場を五周くらいしても、しかしリンゾウさんはゆるしてくれず、クソッ、やってくれるゼ、とわたしは内心でののしりつつ、もはやわたし自身の支配を離れて大胆なところへ走り出してしまった「音楽」に追いつこうと、必死でリズムを支え、フレーズを繰り出し、それでも追いつかなくて、とうとうつんのめって前に倒れ込み、崩れ落ち、「音楽」が混沌に呑み込まれかかった、まさにその瞬間をとらえて、リンゾウさんが開放弦のE音をどかんと鳴らして空間を重たく充実した素材で埋めつくし、間髪をいれずにアキビンがスネアのリムショットから、フォービートの鋭いリズムを叩き出したときには、狭い店のなかに、ジャズという音楽にとっての、最も晴れがましい時間が忽然と姿を現し、目のくらむような戦慄と幸福感をわたしは同時に味わった。」(40ページ6行目より。)

ジャズが好きな作家がかいたのではなく、ジャズ・プレーヤーでもある作家がかいたジャズを題材とする小説というのはたぶん少なくて、私が読んだことがあるのは、ピアニストの山下洋輔氏と、テナーサックス吹きの田中啓文氏の作品と、そして、本作「鳥類学者のファンタジア」。
奥泉光氏は、自身もジャズ・バンドを持つフルート吹きで、HPでは、本作にまつわる曲を公開もしている。
句点なしで、一気に読ませるこの文体を味わえただけで、読んでよかったと思った。
本作は、ジャズピアニストの希梨子(大西順子がイメージされた。。)が時間と空間を越えて旅するファンタジー。紹介したような、ジャズ好きな人にはたまらない文章が次々と出てくる。

ストーリーの方もたまらない。なんと、最期には、ニューヨークであの人と共演までしてしまうのである。

おすすめです。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.19
(5pt)

ジャズ・プレイヤーのあなたにおすすめ

「簡単にコード進行をメモ書きした譜面を渡すと、わたしがプロデビューした頃からの付き合いであるベースのリンゾウさんは、ウッドベースに寄りかかる姿勢で、ほう、とちょっと意外そうな顔で譜面を覗き込み、それを横目にわたしはソロで勝手にはじめ、かなり長いフリー・コンセプトの序奏のあと、混沌のなかからメロディーの輪郭をじわりと浮かび上がらせ、それからツーコーラス終わったところで、眼で合図したリンゾウさんは、しかし髭面でにやにや笑うばかりで、もう少しピアノにソロで弾かせようという心づもりらしく、ドラムスのアキビンを眼で制して動く気配を見せず、すっかりあてが外れたわたしは、じゃっかん前のめりになりつつ右手と左手の打鍵のずれでもってリズムをつくりだしながら、緊張と焦燥と快楽のおりなす燃焼感のなか、全力疾走でアドリブを続け、陸上でいうなら競技場を五周くらいしても、しかしリンゾウさんはゆるしてくれず、クソッ、やってくれるゼ、とわたしは内心でののしりつつ、もはやわたし自身の支配を離れて大胆なところへ走り出してしまった「音楽」に追いつこうと、必死でリズムを支え、フレーズを繰り出し、それでも追いつかなくて、とうとうつんのめって前に倒れ込み、崩れ落ち、「音楽」が混沌に呑み込まれかかった、まさにその瞬間をとらえて、リンゾウさんが開放弦のE音をどかんと鳴らして空間を重たく充実した素材で埋めつくし、間髪をいれずにアキビンがスネアのリムショットから、フォービートの鋭いリズムを叩き出したときには、狭い店のなかに、ジャズという音楽にとっての、最も晴れがましい時間が忽然と姿を現し、目のくらむような戦慄と幸福感をわたしは同時に味わった。」(40ページ6行目より。)

ジャズが好きな作家がかいたのではなく、ジャズ・プレーヤーでもある作家がかいたジャズを題材とする小説というのはたぶん少なくて、私が読んだことがあるのは、ピアニストの山下洋輔氏と、テナーサックス吹きの田中啓文氏の作品と、そして、本作「鳥類学者のファンタジア」。
奥泉光氏は、自身もジャズ・バンドを持つフルート吹きで、HPでは、本作にまつわる曲を公開もしている。
句点なしで、一気に読ませるこの文体を味わえただけで、読んでよかったと思った。
本作は、ジャズピアニストの希梨子(大西順子がイメージされた。。)が時間と空間を越えて旅するファンタジー。紹介したような、ジャズ好きな人にはたまらない文章が次々と出てくる。

ストーリーの方もたまらない。なんと、最期には、ニューヨークであの人と共演までしてしまうのである。

おすすめです。
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.18
(4pt)

高密度高速おしゃべりファンタジー

岩波の 図書 2006/11号に青柳いづみこさんがこの作品について長文の賛辞を書いているのを見た.目下 Mosse の Labyrinth の後遺症に悩まされているので,飛びついた.まずイントロの急勾配に圧倒され,本論で勾配が急にゆるくなるのにめまいがし,しかしおしゃべりの速度と密度が一向に衰えないのに尊敬の念を覚えた.近頃こんなに力強い日本語のおしゃべりを読む経験はしたことがない.話の方も,1944年末の Berlin であるし,Orpheus 音階だの Lance of Longinus だの宇宙オルガンだの,魅力的アイテムがごった返している.さすが本物の作家だけあって構成力に不足はない.気が晴れる感じで,作者と青柳さんに御礼言上するしかないが,不思議なことに後遺症はそのままのこった.思うに 13世紀の大虐殺と聖杯の物語は,聖 Longinus の剣より強いらしいのだ.しかしこの手の壮烈なおしゃべりは大歓迎なことは言うまでもない.
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.17
(4pt)

高密度高速おしゃべりファンタジー

岩波の 図書 2006/11号に青柳いづみこさんがこの作品について長文の賛辞を書いているのを見た.目下 Mosse の Labyrinth の後遺症に悩まされているので,飛びついた.まずイントロの急勾配に圧倒され,本論で勾配が急にゆるくなるのにめまいがし,しかしおしゃべりの速度と密度が一向に衰えないのに尊敬の念を覚えた.近頃こんなに力強い日本語のおしゃべりを読む経験はしたことがない.話の方も,1944年末の Berlin であるし,Orpheus 音階だの Lance of Longinus だの宇宙オルガンだの,魅力的アイテムがごった返している.さすが本物の作家だけあって構成力に不足はない.気が晴れる感じで,作者と青柳さんに御礼言上するしかないが,不思議なことに後遺症はそのままのこった.思うに 13世紀の大虐殺と聖杯の物語は,聖 Longinus の剣より強いらしいのだ.しかしこの手の壮烈なおしゃべりは大歓迎なことは言うまでもない.
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.16
(5pt)

最後の最後に良かったと思えた本

鳥類学者とは、ジャズのチャーリー・パーカー(渾名はバード)を指しているものと思われます。主人公のジャズ・ピアニストの語り口は、自分へのツッコミがあったりと、最初はやや取っ付きにくかったです。が、読み進めるにつれて、それがジャズに通ずるリズムを意識した文体として書かれたようで、だんだんとノッて来るんですよね。異次元に迷い込む際の曖昧な境界線が、細密な表現でとてもうまく表現されていると思います。タイムスリップしたベルリンで繰り広げられる騒動も、怪しげな交霊会や海軍士官との恋など盛り沢山。そして流転の末の大団円は、ジャズが好きな私にとって、もうお見事!と言うしかありません。最後に読み終えて、あ~面白かったと心底思いました。著者もジャズを愛好されているだけあり、数々のディテールにジャズに対する熱い思い入れがたっぷりと詰まった、一大ファンタジーです。
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408747688X
No.15
(5pt)

最後の最後に良かったと思えた本

鳥類学者とは、ジャズのチャーリー・パーカー(渾名はバード)を指しているものと思われます。主人公のジャズ・ピアニストの語り口は、自分へのツッコミがあったりと、最初はやや取っ付きにくかったです。が、読み進めるにつれて、それがジャズに通ずるリズムを意識した文体として書かれたようで、だんだんとノッて来るんですよね。異次元に迷い込む際の曖昧な境界線が、細密な表現でとてもうまく表現されていると思います。タイムスリップしたベルリンで繰り広げられる騒動も、怪しげな交霊会や海軍士官との恋など盛り沢山。そして流転の末の大団円は、ジャズが好きな私にとって、もうお見事!と言うしかありません。最後に読み終えて、あ~面白かったと心底思いました。著者もジャズを愛好されているだけあり、数々のディテールにジャズに対する熱い思い入れがたっぷりと詰まった、一大ファンタジーです。
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.14
(4pt)

今年読んだなかでNO.1級

今年2004年に読んだ小説のなかで『直筆商の哀しみ』と同じくらい面白かったです。いわゆるタイムトラベルものですが、ひとくちにSFといってしまえないような趣きがあって。とにかく長い。長いですが違う時空にまぎれこんだ主人公たちの行動や心理がうそ臭くなくて、ひきこまれた。映画『神に選ばれし無敵の男』に心ひかれた人なら、読んで損した気にはならないはず。ナチスがオカルト好きなのは有名みたいですね。戦争や社会的な不安が漂う時代ほど、人々が交霊会などのオカルトにはまっていく・・・そこら辺りの雰囲気が見事に描かれています。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.13
(4pt)

今年読んだなかでNO.1級

今年2004年に読んだ小説のなかで『直筆商の哀しみ』と同じくらい面白かったです。いわゆるタイムトラベルものですが、ひとくちにSFといってしまえないような趣きがあって。とにかく長い。長いですが違う時空にまぎれこんだ主人公たちの行動や心理がうそ臭くなくて、ひきこまれた。映画『神に選ばれし無敵の男』に心ひかれた人なら、読んで損した気にはならないはず。ナチスがオカルト好きなのは有名みたいですね。戦争や社会的な不安が漂う時代ほど、人々が交霊会などのオカルトにはまっていく・・・そこら辺りの雰囲気が見事に描かれています。
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.12
(2pt)

ダルイ

ペダンティックでオカルト風な材料を、エキセントリックな登場人物達で味付け。その場しのぎの笑い取りに走る(まったく笑えないのですが)内容で、ジャズ風小説と言われてもねぇ・・・、なんでこんなに無駄に長いのですか(この長さはまさにダラダラとタルイセッションを続けて、一部で少しだけ盛り上がる安っぽいジャズバンドを彷彿とさせる)。読書中は常に、ジャズを聴きながらオヤジギャグを連発する自称お洒落親父が脳裏に浮かびましてよ。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.11
(2pt)

ダルイ

ペダンティックでオカルト風な材料を、エキセントリックな登場人物達で味付け。その場しのぎの笑い取りに走る(まったく笑えないのですが)内容で、ジャズ風小説と言われてもねぇ・・・、なんでこんなに無駄に長いのですか(この長さはまさにダラダラとタルイセッションを続けて、一部で少しだけ盛り上がる安っぽいジャズバンドを彷彿とさせる)。読書中は常に、ジャズを聴きながらオヤジギャグを連発する自称お洒落親父が脳裏に浮かびましてよ。
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.10
(5pt)

ä¹±æš'に一言で表すと、
【タイムスリッãƒ-SFã€'だとã-か言いようがない。
でも、そã‚"な陳è...ãªè¨€è'‰ã§ã¯ã¨ã¦ã‚‚言い表せないほど
å...¥ã‚Šçµ„み、緻密にくみ上ã'られた物語。
その緻密さは、ã"の作å"ã«å¤§ããé-¢ã‚ã‚‹ãƒ•ィボナッチ数åˆ-の
ようでもあり、美ã-さは黄é‡'æ¯"のようでもある…
数学や天æ-‡å­¦ã€ã‚¸ãƒ£ã‚ºã‚„ãƒ"アノ、æ­'史…
イロイロな知識があればもっと楽ã-めますが、
なくても十分物語に耽溺できます。
夢中で一æ°-に読ã‚"でã-まいがちな読è€...ã‚'諌めるのは、
かなりドライで客観的な飄ã€...とã-た語り口。
半分物語にå...¥ã‚Šè¾¼ã¿ã¤ã¤ã€åŠåˆ†ã¯å†·é™ã«ä¿¯çž°ã™ã‚‹ã‚ˆã†ãªã€
高熱でボウッとã-ているときにå'³ã‚ã†ã®ã¨ä¼¼ãŸæ„Ÿè¦šã€‚
ある種『夢現(ゆめうつつ)』な状æ...‹ãŒæ¥½ã-めます。
悲ã-いわã'でもないのに、涙が溢ã‚!Œã!!¦ã-まったラスト。
ã"れは、感動の涙なのかもã-れませã‚"。
『ã"ã"が面白い』とか『コレがスã‚'イ』などと
å...·ä½"的には語れませã‚"が…
ãƒ'トにè-¦ã‚ãŸãã¦ä»•æ-¹ãªããªã‚‹ä½œå"ã§ã-た
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.9
(5pt)

ä¹±æš'に一言で表すと、
【タイムスリッãƒ-SFã€'だとã-か言いようがない。
でも、そã‚"な陳è...ãªè¨€è'‰ã§ã¯ã¨ã¦ã‚‚言い表せないほど
å...¥ã‚Šçµ„み、緻密にくみ上ã'られた物語。
その緻密さは、ã"の作å"ã«å¤§ããé-¢ã‚ã‚‹ãƒ•ィボナッチ数åˆ-の
ようでもあり、美ã-さは黄é‡'æ¯"のようでもある…
数学や天æ-‡å­¦ã€ã‚¸ãƒ£ã‚ºã‚„ãƒ"アノ、æ­'史…
イロイロな知識があればもっと楽ã-めますが、
なくても十分物語に耽溺できます。
夢中で一æ°-に読ã‚"でã-まいがちな読è€...ã‚'諌めるのは、
かなりドライで客観的な飄ã€...とã-た語り口。
半分物語にå...¥ã‚Šè¾¼ã¿ã¤ã¤ã€åŠåˆ†ã¯å†·é™ã«ä¿¯çž°ã™ã‚‹ã‚ˆã†ãªã€
高熱でボウッとã-ているときにå'³ã‚ã†ã®ã¨ä¼¼ãŸæ„Ÿè¦šã€‚
ある種『夢現(ゆめうつつ)』な状æ...‹ãŒæ¥½ã-めます。
悲ã-いわã'でもないのに、涙が溢ã‚!Œã!!¦ã-まったラスト。
ã"れは、感動の涙なのかもã-れませã‚"。
『ã"ã"が面白い』とか『コレがスã‚'イ』などと
å...·ä½"的には語れませã‚"が…
ãƒ'トにè-¦ã‚ãŸãã¦ä»•æ-¹ãªããªã‚‹ä½œå"ã§ã-た
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.8
(4pt)

 タイトルに惹かれ、ページã‚'めくってæ›'に扉に記されたアニタ・オデイの言è'‰ã«æƒ¹ãã¤ã'られた。中身は予想以上。読むほどに物語に引き込まれる。やたらセンテンスの長いå...¥ã‚Šçµ„ã‚"だヘタウマなæ-‡ç« ãŒã€åˆã‚ã¦èª­ã‚€ä½œå®¶ã®æ•·å±...ã‚'高く見せたが、徐ã€...に独特のリズムが心地よくなってくる。é€"中で、計ç®-され尽くã-たテクニックとæ°-がついた。焦点ã‚'ぼかã-たような朧なæ-‡ä½"がが、å...¨ä½"ã‚'覆うファンタジックなä¸-界にã'ったりはまった。堪能いたã-まã-た。
 作è€...の奥泉å...‰ã•ã‚"は芥川賞作家なのだそうだ。ぼくはちょっと前に話題になった『グランド・ミステリー』も未読で、ã"れが初奥泉。一度だã'図書館から借り出ã-たã"とがあったが、時é-"がなくて読まずにè¿"å'ã-てã-まった苦い思い出がある。いささかé...きに失ã-たå!ˆ!!奥泉。とã"ろが、予想以上に印象深い読書となった。
 三十代後半の女性ジャズãƒ"アニストが、いきなり第二次ä¸-界大戦末期(ï¼'9ï¼"ï¼"å¹')のベルリンへ飛ã‚"でã-まう。そã-てなã‚"とラストには、あのミントンズで……。はあ、奥泉さã‚"てã"ういう作風の作家だったのか……。ãƒ'ロインはã-っかりと順応する。ã-まいには、彼女の友人の女性たちまで飛ã‚"できてã-まう。ã-かã-、すべてはå-容され、不可解な物語にはSF的理屈がない。それでいてなã‚"ともåŒ...容力の大きな物語が読è€...ã‚'恍惚とã-たæ°-分にさせてくれる。
 「宇宙オルガン」とか「ロンギヌスの槍」「フィボナッチ数åˆ-」などのé­...力的なロジックがスケール大きく降ってくる。ã"れは作è€...の音楽ä¸-界観みたいなものだと思って読み進ã‚"だ。読了後に、奥泉さã‚"は絶対に!éŸ!!³æ¥½ã®ç' é¤ŠãŒã‚るなと思ってネットで調べてみたら、なã‚"とフルートからキーボードまでã"なã-てã-まうミュージシャンとのã"と。ラストの仰天の「チュニジアの夜」にもç'å¾-ã-た。ジャズファンの夢ですよね。ã-かも、モードで「チュニジアの夜」なã‚"て。あろうかとか、チャーリー・ãƒ'ーカーに「But not so bad」なã‚"て言わせてã-まう。シãƒ"れた。
 きっと作è€...のæ-‡å­¦è«-というか芸è¡"è«-みないなものなのでã-ょう。「柱の陰に熱心なè'き手がいる」とはそっくりæ-‡å­¦ã«ã‚‚置き換えられる。ぼくの思い込みとã-ても、作è€...のジャズ観ã‚'小説に置き換えて作り上ã'た物語と言っても、大きくå¤-れているとは思えない。とã"ろで、「バード」とはチャーリー・ãƒ'ーカーの愛称で、「鳥類学è€...」とはバードã‚'愛する人たちというような、拡大解釈すればコアなジャズファンというã"とになるでã-ょうか。ã"ã‚"なエンターテイメント指å'、とても好きです。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.7
(4pt)

 タイトルに惹かれ、ページã‚'めくってæ›'に扉に記されたアニタ・オデイの言è'‰ã«æƒ¹ãã¤ã'られた。中身は予想以上。読むほどに物語に引き込まれる。やたらセンテンスの長いå...¥ã‚Šçµ„ã‚"だヘタウマなæ-‡ç« ãŒã€åˆã‚ã¦èª­ã‚€ä½œå®¶ã®æ•·å±...ã‚'高く見せたが、徐ã€...に独特のリズムが心地よくなってくる。é€"中で、計ç®-され尽くã-たテクニックとæ°-がついた。焦点ã‚'ぼかã-たような朧なæ-‡ä½"がが、å...¨ä½"ã‚'覆うファンタジックなä¸-界にã'ったりはまった。堪能いたã-まã-た。
 作è€...の奥泉å...‰ã•ã‚"は芥川賞作家なのだそうだ。ぼくはちょっと前に話題になった『グランド・ミステリー』も未読で、ã"れが初奥泉。一度だã'図書館から借り出ã-たã"とがあったが、時é-"がなくて読まずにè¿"å'ã-てã-まった苦い思い出がある。いささかé...きに失ã-たå!ˆ!!奥泉。とã"ろが、予想以上に印象深い読書となった。
 三十代後半の女性ジャズãƒ"アニストが、いきなり第二次ä¸-界大戦末期(ï¼'9ï¼"ï¼"å¹')のベルリンへ飛ã‚"でã-まう。そã-てなã‚"とラストには、あのミントンズで……。はあ、奥泉さã‚"てã"ういう作風の作家だったのか……。ãƒ'ロインはã-っかりと順応する。ã-まいには、彼女の友人の女性たちまで飛ã‚"できてã-まう。ã-かã-、すべてはå-容され、不可解な物語にはSF的理屈がない。それでいてなã‚"ともåŒ...容力の大きな物語が読è€...ã‚'恍惚とã-たæ°-分にさせてくれる。
 「宇宙オルガン」とか「ロンギヌスの槍」「フィボナッチ数åˆ-」などのé­...力的なロジックがスケール大きく降ってくる。ã"れは作è€...の音楽ä¸-界観みたいなものだと思って読み進ã‚"だ。読了後に、奥泉さã‚"は絶対に!éŸ!!³æ¥½ã®ç' é¤ŠãŒã‚るなと思ってネットで調べてみたら、なã‚"とフルートからキーボードまでã"なã-てã-まうミュージシャンとのã"と。ラストの仰天の「チュニジアの夜」にもç'å¾-ã-た。ジャズファンの夢ですよね。ã-かも、モードで「チュニジアの夜」なã‚"て。あろうかとか、チャーリー・ãƒ'ーカーに「But not so bad」なã‚"て言わせてã-まう。シãƒ"れた。
 きっと作è€...のæ-‡å­¦è«-というか芸è¡"è«-みないなものなのでã-ょう。「柱の陰に熱心なè'き手がいる」とはそっくりæ-‡å­¦ã«ã‚‚置き換えられる。ぼくの思い込みとã-ても、作è€...のジャズ観ã‚'小説に置き換えて作り上ã'た物語と言っても、大きくå¤-れているとは思えない。とã"ろで、「バード」とはチャーリー・ãƒ'ーカーの愛称で、「鳥類学è€...」とはバードã‚'愛する人たちというような、拡大解釈すればコアなジャズファンというã"とになるでã-ょうか。ã"ã‚"なエンターテイメント指å'、とても好きです。
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.6
(5pt)

全てのジャズ・ファンに!

現実と虚構が交錯する奥泉作品の中にあって最もエンターテイメント性に優れた傑作に仕上がっています。その理由はなんと言ってもモダンジャズをテーマに持ってきたことでしょう。いままでメタな構成でしか表現し得なかった難解な主題をジャズという音楽の世界観を借りる(あるいはシンクロさせる)ことによって簡略化し、物語が純粋にスムーズに進行するのを助けています。よって逆に言えばモダン・ジャズに造詣がないと半分も楽しめないのではないでしょうか。特に最終章。ジャズ・ファンは間違いなく感動で鳥肌が立つのに、ジャズに興味の無いひとは下手をすると白けてしまうかも知れません。この微妙な塩梅が本書の弱点であり、且つ最大の魅力だとも言えるでしょう。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.5
(5pt)

全てのジャズ・ファンに!

現実と虚構が交錯する奥泉作品の中にあって最もエンターテイメント性に優れた傑作に仕上がっています。その理由はなんと言ってもモダンジャズをテーマに持ってきたことでしょう。いままでメタな構成でしか表現し得なかった難解な主題をジャズという音楽の世界観を借りる(あるいはシンクロさせる)ことによって簡略化し、物語が純粋にスムーズに進行するのを助けています。よって逆に言えばモダン・ジャズに造詣がないと半分も楽しめないのではないでしょうか。特に最終章。ジャズ・ファンは間違いなく感動で鳥肌が立つのに、ジャズに興味の無いひとは下手をすると白けてしまうかも知れません。この微妙な塩梅が本書の弱点であり、且つ最大の魅力だとも言えるでしょう。
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4087745031
No.4
(4pt)

稠密なファンタジーの秀作

ファンタジックな長編ですが、しっかりした構成と緻密なプロット、軽妙な語り口のうまさでさくさくと読み進めます。うまくまとまっており、かなりの高水準の作品だと思います。
ただ難をいえば、いかにもポストモダン的軽快さのある語り口は、数秘主義などファンタジックなツールにはぴったりでも、大戦中という時代背景にはそぐわない印象。人物造形が饒舌であるわりに平板で(もちろんこれは意図されたものだし「わたし」というナラティブの制約もあるのですが)、感情移入がちょっとできませんでした。引き込まれるのでなく、常に「よく書けているな」と(少々距離をおいて)感心しながら読んだ、というのが正直なところです。
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408747688X
No.3
(4pt)

稠密なファンタジーの秀作

ファンタジックな長編ですが、しっかりした構成と緻密なプロット、軽妙な語り口のうまさでさくさくと読み進めます。うまくまとまっており、かなりの高水準の作品だと思います。
ただ難をいえば、いかにもポストモダン的軽快さのある語り口は、数秘主義などファンタジックなツールにはぴったりでも、大戦中という時代背景にはそぐわない印象。人物造形が饒舌であるわりに平板で(もちろんこれは意図されたものだし「わたし」というナラティブの制約もあるのですが)、感情移入がちょっとできませんでした。引き込まれるのでなく、常に「よく書けているな」と(少々距離をおいて)感心しながら読んだ、というのが正直なところです。
鳥類学者のファンタジア Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジアより
4087745031
No.2
(5pt)

つまり、生きているとは・・・。

よい~っ。
たったいま読み終わり、目の回りにうっすら涙が浮かんでいるのに気づきました。ストーリーに関しては、一言も語らない方がいいと思うのですが、もし、あなたが音楽を好きならば、必ず泣けると思います。ジャズだろうと、クラシックだろうと。ちなみに私はロック系を愛好し、ジャズとかはよくわからないのですが、それでも最後の30Pには鳥肌を禁じ得ませんでした。鳥肌って? 鳥肌って? 鳥肌が立ったと言うこと、そのこと自体がなんと素晴らしいことかと感じさせてくれる超傑作です。
鳥類学者のファンタジア (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
408747688X
No.1
(5pt)

つまり、生きているとは・・・。

よい~っ。
たったいま読み終わり、目の回りにうっすら涙が浮かんでいるのに気づきました。ストーリーに関しては、一言も語らない方がいいと思うのですが、もし、あなたが音楽を好きならば、必ず泣けると思います。ジャズだろうと、クラシックだろうと。ちなみに私はロック系を愛好し、ジャズとかはよくわからないのですが、それでも最後の30Pには鳥肌を禁じ得ませんでした。鳥肌って? 鳥肌って? 鳥肌が立ったと言うこと、そのこと自体がなんと素晴らしいことかと感じさせてくれる超傑作です。
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