■スポンサードリンク


フィッシュボーン



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
フィッシュボーン

フィッシュボーンの評価: 3.67/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

暗黒版スタンドバイミー

不幸な生い立ちで孤立していた3人の少年たちが出会って「しまい」、結局は闇の世界で犯罪に手を染めていくアングラ青春小説。「本当の自分を知るために、弱さも汚さも知りたくない自分もぜんぶひっくるめて」友人から教えてもらった彼らに待ち受けているのは当然ながら「絶望」しか残されていない。

しかし、複数の仕掛けが意外な結末を招くことにもなるがこれは多少蛇足感が。3人の無私の友情物語があまりにも甘美で純粋なのでそこがイチオシの読みどころだと思う。
フィッシュボーンAmazon書評・レビュー:フィッシュボーンより
4087754588
No.1:
(3pt)

「パズル」に振り回された「檻」の中の男たち

「フィッシュボーン」(生馬直樹 集英社)を読み終えました。
 舞台は、新潟、寺泊。それぞれが"痛み"のある少年期を過ごし、出会い、大人になり、いっぱしのやくざ者として成長する三人の男たち。陸人、航、匡海。居場所は、尽きるところアンダーグラウンド、極道の世界。シノギは、「密漁」。彼らは、ある事が引き起こされたことをきっかけに「誘拐事件」を目論見、仕立て上げます。誘拐される金持ちの娘、莉瀬。追跡する刑事、柳井。果たして、その誘拐事件はいかに変容していくのか?
 はじめて読む作家、生馬直樹。日本ローカルを舞台にしたクライム・ノヴェルに、機能不全にラップアップされた三人の男たちの「情念」をそれぞれ描き分けながら、巧みなストーリーを作り上げていると思います。スリラーとしても、良き「反転」が二度仕掛けられていて読ませますが、何故かいくつかの不満が残りました。
 「パズル」を優先させるあまり、ストーリーに許容範囲を超えた不自然さが見られます。男たちの「オレはオレを殺しつづけてきた」"檻"を描く時、北方謙三の「檻」を想起し、アンビバレントな"情念"については、デニス・ルヘインの「ミスティック・リバー」などを思いますが、もし檻に閉じ込められたままの男たちの情念を描くのであれば、「パズル」などなくともよいとも思えます。
 また、その後が気になる二人の或る登場人物についても、紙数の制限からか、描き切れていないと感じました。
フィッシュボーンAmazon書評・レビュー:フィッシュボーンより
4087754588

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!