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逃亡者と古傷



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【この小説が収録されている参考書籍】
逃亡者と古傷

逃亡者と古傷の評価: 3.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

限りないオマージュとして

木村二郎さんと言えば、ドナルド・E・ウェストレイク(R・スターク含む)、ロジャー・L・サイモンの翻訳者として忘れがたい。(「ワイルド・ターキー」がとても良かった)
 「逃亡者と古傷」(木村二郎 扶桑社BOOKS)を読み終えました。2つの中篇が収録されています。
 (1)「厄介な古傷 "Old Wounds Always Make Trouble"」
 ニューヨーク。私立探偵、ジョー・ヴェニス。彼はオクラホマの出身、母親が日本人。彼は知り合いの女性探偵・フィリスが銃撃され、その母親の依頼によりその犯人捜しを依頼される一方、女性探偵の依頼事項をもまた引き継ぐことになります。交錯する二つの事件。私は、久しぶりに「ハシバミ色」という表現を聞くことになりました。電子デバイスとフェイスブックのアカウントによってストーリーが彩られているものの、オーセンティックな<西海岸私立探偵小説>と言っていいでしょう。
 (2)「きのうの逃亡者はきょうも逃亡者 "Once a Fugitive, Always a Fugitive"」
 ジョー・ヴェニスは、カリフォルニアから来たローズから24年前に母親を殺害して失踪した父親を捜すよう依頼されます。書下ろしだそうですが、ミステリとしては(1)より優れていると思います。しかしながら、スリラーですからその理由を書くことができません(笑)。また、あることがひとつの感慨を呼び起こし、余韻が深い。

 私が言うまでもなく「私立探偵小説」への限りないオマージュとしていつまででもページを捲っていられる読書ではありますが、多くの偶然に支配されるストーリーについては、頷きがたい部分も垣間見られます。
 「ニューヨークの秋」、ブルックリン・ブリッジを浮世絵風に描いたイラストレーション、フィレミニヨン、ワイズクラック。
 2021年、"POTUS"が変わった?後のジョー・ヴェニスの活躍を期待したいと思います(笑)
逃亡者と古傷Amazon書評・レビュー:逃亡者と古傷より
4594745210

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