おろしや国酔夢譚

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

おろしや国酔夢譚の評価:

4.60/5点 レビュー 43件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.60pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全281件 161〜180 9/15ページ
No.121
(5pt)

待望の新装版。字が大きくて読みやすい。

字が大きくて読みやすい。従来版は字が小さかったので、
新装版が出るの待ってました。井上安靖の名著。後世、
読み継がれていくでしょう。買ってよかった。
おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
B009DECMHI
No.120
(5pt)

待望の新装版。字が大きくて読みやすい。

字が大きくて読みやすい。従来版は字が小さかったので、
新装版が出るの待ってました。井上安靖の名著。後世、
読み継がれていくでしょう。買ってよかった。
新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
4167902087
No.119
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
おろしや国酔夢譚 (1968年) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (1968年)より
B000JA4QIS
No.118
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
おろしや国酔夢譚 Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚より
4163002901
No.117
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
おろしや国酔夢譚 (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (徳間文庫)より
419599358X
No.116
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
おろしや国酔夢譚 Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚より
416312960X
No.115
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
4167104016
No.114
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
B009DECMHI
No.113
(4pt)

一生は、一生(どこで生きても)。

運命を分かつもの:単純に、生きて日本(祖国)に帰りたいと強く願ったかどうかだけでは十分ではなく、必ず生きて帰って、何事かを成さなければならないという使命感に他ならない。

しかし、いざ帰ってみたが、そこは、夢にまで見た場所ではなく、祖国ではあるのだが、広い世界を見てきた二人の眼には、場違いな、帰ってこなければよかったと思ってしまうこの虚無感・徒労感・孤独感。

生まれた「間」が悪い(鎖国中)と言ってしまうとそれまでだが、その国々に良い所はあるのだから、運命を受け入れて精一杯に生きるしかない。

故郷よりも、異国(ロシア)の人々のほうが、温情・優しさ・労り・寛大・慈しみに溢れていると感じてしまうのは、皮肉的だね(思惑があることを、差し引いて考えても)。
新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
4167902087
No.112
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
おろしや国酔夢譚 (1968年) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (1968年)より
B000JA4QIS
No.111
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
おろしや国酔夢譚 Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚より
4163002901
No.110
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
おろしや国酔夢譚 (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (徳間文庫)より
419599358X
No.109
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
おろしや国酔夢譚 Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚より
416312960X
No.108
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
4167104016
No.107
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
B009DECMHI
No.106
(5pt)

比較して読むのも興味深い

大国屋光太夫については吉村昭氏の「大国屋光太夫」という作品(Kindle化されています)も読むと良いと思います。参考にされた書籍や記録は同じでしょうから同じような場面も描かれていますが著者による解釈の異なりがあり、読者も推測する楽しみがあります。なお、この作品では紹介にも書かれていますように風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……というふうに書かれていますし、映画化された際もそのようなエンディングでしたがその後発見された資料からは故郷との手紙の遣り取りもあり光太夫も磯吉も数十日にわたって一時帰郷しています。幽閉というより交通の不便な当時のことロシアとの問題が発生した場合に備えてロシア生活の長かった光太夫達を江戸に置いておきたかったということが大きかったのだと思います。
新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫)より
4167902087
No.105
(5pt)

旅路の果てに見えるもの

壮大な旅の物語である。
それは同時に精神の旅の軌跡でもある。

大黒屋光太夫。
江戸時代、一介の伊勢の海商にすぎなかったこの男は、
運命の針が振れなかったら、歴史の表舞台に上ることもなかっただろう。
だが彼と仲間たちを乗せた船は嵐で遠く北へと流され、そこから予想だにしなかった人生が展開する。
難破して仲間たちとともに流れ着いたシベリアで転々、
やがてロシア人に拾われて、女帝エカテリーナ2世が率いる帝政ロシアの首都ペテルブルクまで、
実に往復2万キロの旅をすることになるのである。
何という壮大、かつ数奇な運命であることか。

そしてそれは辛い運命である。
苦難の果てに仲間を次々に失いながらも、しかし光太夫の強靭な精神と知恵はこの苛烈な現実に耐え抜く。
圧倒的な人生。そして想像を絶する十年の後、帰国した光太夫待ちうけるものは…

しかし名匠井上靖は、あまり人物の内面に立ち入ろうとはしない。
それは我々が「歴史」に立ち会う形に似ているかもしれない。
結局はたしかには知り得ない遠い過去の出来事である。
それでも、そこに生きた人間たちの胸中にはるかに思いをめぐらせること。
それこそが歴史というものではないか。
おろしや国酔夢譚 (1968年) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (1968年)より
B000JA4QIS
No.104
(5pt)

旅路の果てに見えるもの

壮大な旅の物語である。
それは同時に精神の旅の軌跡でもある。

大黒屋光太夫。
江戸時代、一介の伊勢の海商にすぎなかったこの男は、
運命の針が振れなかったら、歴史の表舞台に上ることもなかっただろう。
だが彼と仲間たちを乗せた船は嵐で遠く北へと流され、そこから予想だにしなかった人生が展開する。
難破して仲間たちとともに流れ着いたシベリアで転々、
やがてロシア人に拾われて、女帝エカテリーナ2世が率いる帝政ロシアの首都ペテルブルクまで、
実に往復2万キロの旅をすることになるのである。
何という壮大、かつ数奇な運命であることか。

そしてそれは辛い運命である。
苦難の果てに仲間を次々に失いながらも、しかし光太夫の強靭な精神と知恵はこの苛烈な現実に耐え抜く。
圧倒的な人生。そして想像を絶する十年の後、帰国した光太夫待ちうけるものは…

しかし名匠井上靖は、あまり人物の内面に立ち入ろうとはしない。
それは我々が「歴史」に立ち会う形に似ているかもしれない。
結局はたしかには知り得ない遠い過去の出来事である。
それでも、そこに生きた人間たちの胸中にはるかに思いをめぐらせること。
それこそが歴史というものではないか。
おろしや国酔夢譚 Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚より
4163002901
No.103
(5pt)

旅路の果てに見えるもの

壮大な旅の物語である。
それは同時に精神の旅の軌跡でもある。

大黒屋光太夫。
江戸時代、一介の伊勢の海商にすぎなかったこの男は、
運命の針が振れなかったら、歴史の表舞台に上ることもなかっただろう。
だが彼と仲間たちを乗せた船は嵐で遠く北へと流され、そこから予想だにしなかった人生が展開する。
難破して仲間たちとともに流れ着いたシベリアで転々、
やがてロシア人に拾われて、女帝エカテリーナ2世が率いる帝政ロシアの首都ペテルブルクまで、
実に往復2万キロの旅をすることになるのである。
何という壮大、かつ数奇な運命であることか。

そしてそれは辛い運命である。
苦難の果てに仲間を次々に失いながらも、しかし光太夫の強靭な精神と知恵はこの苛烈な現実に耐え抜く。
圧倒的な人生。そして想像を絶する十年の後、帰国した光太夫待ちうけるものは…

しかし名匠井上靖は、あまり人物の内面に立ち入ろうとはしない。
それは我々が「歴史」に立ち会う形に似ているかもしれない。
結局はたしかには知り得ない遠い過去の出来事である。
それでも、そこに生きた人間たちの胸中にはるかに思いをめぐらせること。
それこそが歴史というものではないか。
おろしや国酔夢譚 (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚 (徳間文庫)より
419599358X
No.102
(5pt)

旅路の果てに見えるもの

壮大な旅の物語である。
それは同時に精神の旅の軌跡でもある。

大黒屋光太夫。
江戸時代、一介の伊勢の海商にすぎなかったこの男は、
運命の針が振れなかったら、歴史の表舞台に上ることもなかっただろう。
だが彼と仲間たちを乗せた船は嵐で遠く北へと流され、そこから予想だにしなかった人生が展開する。
難破して仲間たちとともに流れ着いたシベリアで転々、
やがてロシア人に拾われて、女帝エカテリーナ2世が率いる帝政ロシアの首都ペテルブルクまで、
実に往復2万キロの旅をすることになるのである。
何という壮大、かつ数奇な運命であることか。

そしてそれは辛い運命である。
苦難の果てに仲間を次々に失いながらも、しかし光太夫の強靭な精神と知恵はこの苛烈な現実に耐え抜く。
圧倒的な人生。そして想像を絶する十年の後、帰国した光太夫待ちうけるものは…

しかし名匠井上靖は、あまり人物の内面に立ち入ろうとはしない。
それは我々が「歴史」に立ち会う形に似ているかもしれない。
結局はたしかには知り得ない遠い過去の出来事である。
それでも、そこに生きた人間たちの胸中にはるかに思いをめぐらせること。
それこそが歴史というものではないか。
おろしや国酔夢譚 Amazon書評・レビュー: おろしや国酔夢譚より
416312960X