(短編集)

失はれる物語

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評判

失はれる物語の評価:

4.32/5点 レビュー 145件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.32pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全250件 161〜180 9/13ページ
No.90
(5pt)

再リミックス短篇集

本書のあとがきにもあるように乙一がライトノベルの媒体ですでに発表した
『きみにしか聞こえない』から2編、『さみしさの周波数』から2編、
『失踪HOLIDAY』から1編の5編に書き下ろしを加えた計6編で構成されて
いるのが本書です。つまり本書は再リミックス短篇集と呼べると思います。
あとがきによると読者層を広げるために一般書の体裁で再構築したという
ことだそうです。
(本書の文庫では「ウソカノ」という作品が新たに書き下ろされています)
この短篇集『失はれる物語』は『ZOO』と違って奇抜なアイディアや
ストーリーを軸にした物語はありません。どちらかと言うと乙一の真骨頂
である「せつなさ」に重きを置いた作品集と言えるでしょう。
以下が収録作品それぞれの感想です。

『Calling You』★★★★★
ひとつ目からやられてしまいました。素晴らしいです。冒頭の掴みから
中盤の展開、そして終盤からラストへと一気に加速するスリリングな
プロット。秀逸なアイディア。そしてせつなさと共にやってくる衝撃の真実。
映画化もされている傑作です。

『失はれる物語』★★☆☆☆
表題作ですが、これは少し物足りなかったです。主人公の奥さんが腕を鍵盤
に見立てて曲を弾くシーンは秀逸ですし、素晴らしいですが、展開がスロー
テンポで少々飽きてしまいます。一本調子なんですね。

『傷』★★★★★
あとがきによると乙一さんが一番「語りたくない作品」だそうです。この作品
を執筆当時は作品を生み出すということの模索中で手探りで書き進めていった
そうです。そのためか読み直すのも恥ずかしいとあとがきに書いてありました。
ですが、僕はこの作品に凄まじいエネルギーとパワーを感じました。確かに
若書き的な部分もあるのですが、メインアイディアの秀逸さと終盤の怒涛の
展開が素晴らしいことこの上ないです。終盤の病院でのシーンを映像として
想像するとあまりに衝撃的すぎて鳥肌が立ち、涙が出てきます。せつなすぎま
す。ですが、ラストで主人公の二人に少しでも微かでも希望の光が射してよかっ
たです。

『手を握る泥棒の物語』★★★★☆
この作品はホントに設定が面白いです。この状況設定だけで一見の価値があり
ます。ネット・ムービーで映像化もされています。ラストにもっとカタストロフィ
を味あわせてくれたら星5つでした。惜しい。

『しあわせは子猫のかたち』★★★★★
伏線が散りばめられ、それを見事に回収し驚かせてくれる一編です。が、この
物語はその謎解き要素を楽しむものではありません。キュートさとせつなさと
誰かを大切に想う気持ちを。ラスト、子猫が鞄の中から出されるシーンには息
を呑み、そして打ち震えました。目頭が熱くなり、結末の手紙によって涙が溢れ
てきました。この物語に出会えたことを本当に感謝します。乙一さん、ありがと
う。何度も何度も読み直してしまいます。

『マリアの指』★★★☆☆
乙一さんが思う「モンスターとしての神様」という存在がこの中に投影されて
います。ドキドキしながら読むことのできる一編でした。

総合評価は文句なしの星5つ、満点です。
ぜひ読んでみてください。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.89
(5pt)

再リミックス短篇集

本書のあとがきにもあるように乙一がライトノベルの媒体ですでに発表した
『きみにしか聞こえない』から2編、『さみしさの周波数』から2編、
『失踪HOLIDAY』から1編の5編に書き下ろしを加えた計6編で構成されて
いるのが本書です。つまり本書は再リミックス短篇集と呼べると思います。
あとがきによると読者層を広げるために一般書の体裁で再構築したという
ことだそうです。
(本書の文庫では「ウソカノ」という作品が新たに書き下ろされています)
この短篇集『失はれる物語』は『ZOO』と違って奇抜なアイディアや
ストーリーを軸にした物語はありません。どちらかと言うと乙一の真骨頂
である「せつなさ」に重きを置いた作品集と言えるでしょう。
以下が収録作品それぞれの感想です。

『Calling You』★★★★★
ひとつ目からやられてしまいました。素晴らしいです。冒頭の掴みから
中盤の展開、そして終盤からラストへと一気に加速するスリリングな
プロット。秀逸なアイディア。そしてせつなさと共にやってくる衝撃の真実。
映画化もされている傑作です。

『失はれる物語』★★☆☆☆
表題作ですが、これは少し物足りなかったです。主人公の奥さんが腕を鍵盤
に見立てて曲を弾くシーンは秀逸ですし、素晴らしいですが、展開がスロー
テンポで少々飽きてしまいます。一本調子なんですね。

『傷』★★★★★
あとがきによると乙一さんが一番「語りたくない作品」だそうです。この作品
を執筆当時は作品を生み出すということの模索中で手探りで書き進めていった
そうです。そのためか読み直すのも恥ずかしいとあとがきに書いてありました。
ですが、僕はこの作品に凄まじいエネルギーとパワーを感じました。確かに
若書き的な部分もあるのですが、メインアイディアの秀逸さと終盤の怒涛の
展開が素晴らしいことこの上ないです。終盤の病院でのシーンを映像として
想像するとあまりに衝撃的すぎて鳥肌が立ち、涙が出てきます。せつなすぎま
す。ですが、ラストで主人公の二人に少しでも微かでも希望の光が射してよかっ
たです。

『手を握る泥棒の物語』★★★★☆
この作品はホントに設定が面白いです。この状況設定だけで一見の価値があり
ます。ネット・ムービーで映像化もされています。ラストにもっとカタストロフィ
を味あわせてくれたら星5つでした。惜しい。

『しあわせは子猫のかたち』★★★★★
伏線が散りばめられ、それを見事に回収し驚かせてくれる一編です。が、この
物語はその謎解き要素を楽しむものではありません。キュートさとせつなさと
誰かを大切に想う気持ちを。ラスト、子猫が鞄の中から出されるシーンには息
を呑み、そして打ち震えました。目頭が熱くなり、結末の手紙によって涙が溢れ
てきました。この物語に出会えたことを本当に感謝します。乙一さん、ありがと
う。何度も何度も読み直してしまいます。

『マリアの指』★★★☆☆
乙一さんが思う「モンスターとしての神様」という存在がこの中に投影されて
います。ドキドキしながら読むことのできる一編でした。

総合評価は文句なしの星5つ、満点です。
ぜひ読んでみてください。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.88
(4pt)

癒されます

乙一さんの作品は、ホラー作品ばかりかと思っていたけれど
この作品は、短編小説集と思えないほど一つ一つの作品が丁
寧に書かれていて感動的です。
読んだ後、心が満たされると思います。

失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.87
(4pt)

癒されます

乙一さんの作品は、ホラー作品ばかりかと思っていたけれど
この作品は、短編小説集と思えないほど一つ一つの作品が丁
寧に書かれていて感動的です。
読んだ後、心が満たされると思います。

失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.86
(5pt)

これこそ小説

久々にショックを受けました。
「失はれる物語」これは凄い。小説はこういうものだと感動しました。
たった一本の腕を題材に、これまで話を膨らませられる作者の腕に驚きました。
稀に見る才能というんでしょうね。
胸が苦しくなる程感動しました。毎月20冊以上の本を読んでいる私でさえ、しばらく他の本を読まずに考えてしまいましたからね。読後は思わずかたまってしまいましたよ。
書くという作業に行き詰っている方、是非読んでみて下さい。世界が変わります。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.85
(5pt)

これこそ小説

久々にショックを受けました。
「失はれる物語」これは凄い。小説はこういうものだと感動しました。
たった一本の腕を題材に、これまで話を膨らませられる作者の腕に驚きました。
稀に見る才能というんでしょうね。
胸が苦しくなる程感動しました。毎月20冊以上の本を読んでいる私でさえ、しばらく他の本を読まずに考えてしまいましたからね。読後は思わずかたまってしまいましたよ。
書くという作業に行き詰っている方、是非読んでみて下さい。世界が変わります。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.84
(5pt)

乙一ってすごい

久々に「これが小説だ!」と云いたくなる本です。破滅的で暗い話が多いですが、「幸せは猫のかたち」は最高に感動しました。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、残された手紙にある最後の一文は泣けます。私は年間100冊ほどの小説を読みますが、その中でもベスト3に入る傑作だと思います。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.83
(5pt)

乙一ってすごい

久々に「これが小説だ!」と云いたくなる本です。破滅的で暗い話が多いですが、「幸せは猫のかたち」は最高に感動しました。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、残された手紙にある最後の一文は泣けます。私は年間100冊ほどの小説を読みますが、その中でもベスト3に入る傑作だと思います。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.82
(5pt)

いい短編集

読んでいて心が温かくなったり、でもなんだかもやもやしたり、そんな短編集です。
面白いところもある、けどよく考えたらこわい。恐ろしい。でもやさしい。
一番いいお話だなと思うのは『しあわせは子猫のかたち』。
深夜家族が寝静まった後独りで泣きながら読みました。
ホラーというか、探偵モノも入ってるんだけど、
ほんとうにやさしくて、泣けました。登場人物のこころが切なくて、悲しい。やさしい。
日常にありそうでないお話ばっかりなんです。だから面白い。
買ってよかったと思える本です。
できたら静かな場所でどうぞ。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.81
(5pt)

いい短編集

読んでいて心が温かくなったり、でもなんだかもやもやしたり、そんな短編集です。
面白いところもある、けどよく考えたらこわい。恐ろしい。でもやさしい。
一番いいお話だなと思うのは『しあわせは子猫のかたち』。
深夜家族が寝静まった後独りで泣きながら読みました。
ホラーというか、探偵モノも入ってるんだけど、
ほんとうにやさしくて、泣けました。登場人物のこころが切なくて、悲しい。やさしい。
日常にありそうでないお話ばっかりなんです。だから面白い。
買ってよかったと思える本です。
できたら静かな場所でどうぞ。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.80
(4pt)

独特の透明感

この著者の存在は、以前ホラー短編のアンソロジーに収録されていたことで知って、いつか他の作品も読もうと思っていました。そして今回読んだのがこの短編集です。独特の透明感があり、人間の心のディープな部分を描いているのに現実感が希薄な感じがするというか、自分自身の一大事なのに何か他人事みたいに感じているような不思議な気分になりました。どれも佳作で良いですね。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.79
(4pt)

独特の透明感

この著者の存在は、以前ホラー短編のアンソロジーに収録されていたことで知って、いつか他の作品も読もうと思っていました。そして今回読んだのがこの短編集です。独特の透明感があり、人間の心のディープな部分を描いているのに現実感が希薄な感じがするというか、自分自身の一大事なのに何か他人事みたいに感じているような不思議な気分になりました。どれも佳作で良いですね。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.78
(5pt)

読ませる力がある

短編全て満足。本作にはグロ系がなく、全体的に切ない系。乙一さん独特の世界観にどっぷりと浸れた。 読むたびに思うけど、乙一さんの文には読ませる力がある。かたく退屈な場面がなく、終始ワクワクできる。 また、思い切った設定がこの人の特徴であり、魅力でもあると思う。本作は短編集なので、様々な不思議な世界を味わう事が出来る。非現実的ではあるものの、どこか現実味のある物語。絶対にあり得ないとはわかっていても、「もし自分がこんな場面に出会ったら・・・」と必ず考えてしまう。それくらい自分が乙一ワールドに引き込まれてる。本作でなぜ読者の支持を集めるのかが実感できた。   実際今自分の中で、『ボクの賢いパンツくん』が意外な感じで印象に残ってる。登場からやけに好印象なパンツくんに最初は笑ってしまいそうになったが、ボクとパンツくんのふれ合いたった数ページの中に、子供の純真さ素直さが詰まっている。この作品で、乙一さんの新しい一面を見ることが出来た。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.77
(5pt)

読ませる力がある

短編全て満足。本作にはグロ系がなく、全体的に切ない系。乙一さん独特の世界観にどっぷりと浸れた。 読むたびに思うけど、乙一さんの文には読ませる力がある。かたく退屈な場面がなく、終始ワクワクできる。 また、思い切った設定がこの人の特徴であり、魅力でもあると思う。本作は短編集なので、様々な不思議な世界を味わう事が出来る。非現実的ではあるものの、どこか現実味のある物語。絶対にあり得ないとはわかっていても、「もし自分がこんな場面に出会ったら・・・」と必ず考えてしまう。それくらい自分が乙一ワールドに引き込まれてる。本作でなぜ読者の支持を集めるのかが実感できた。   実際今自分の中で、『ボクの賢いパンツくん』が意外な感じで印象に残ってる。登場からやけに好印象なパンツくんに最初は笑ってしまいそうになったが、ボクとパンツくんのふれ合いたった数ページの中に、子供の純真さ素直さが詰まっている。この作品で、乙一さんの新しい一面を見ることが出来た。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.76
(4pt)

短編集 全編面白い

乙一の小説を初めて読んだ。未体験の作家だったため、手に取るまでは長かった。しかし、初体験を終えるまではとても短かった。全編をすんなりと読めたのは、第一編の「Calling You」でこの作家に好感を持てたからだと思う。とにかく第一編は印象深かったし、一番面白かった。
 全編通していえることは、先(結末)が気になる展開と、あっさりした読後感がライトノベルのようでありながら、地の文が純文学と呼ばれる小説に劣らない濃密さを持ち合わせていることだ。少ない時間で多くの充実感を得られる。どちらかといえばエンターテインメント性の強い作品のように思える。通勤、通学のお供やちょっと空いた時間には強い味方になるだろう。全編面白い。
 ただ、ずっと付き合っていくならば、味気ない部分は否めない。心に強く残る作品には、なりにくいと思う。それでも普段あまり本を読まない人には、かなりお薦め。乙一、体験されたし。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.75
(4pt)

短編集 全編面白い

乙一の小説を初めて読んだ。未体験の作家だったため、手に取るまでは長かった。しかし、初体験を終えるまではとても短かった。全編をすんなりと読めたのは、第一編の「Calling You」でこの作家に好感を持てたからだと思う。とにかく第一編は印象深かったし、一番面白かった。
 全編通していえることは、先(結末)が気になる展開と、あっさりした読後感がライトノベルのようでありながら、地の文が純文学と呼ばれる小説に劣らない濃密さを持ち合わせていることだ。少ない時間で多くの充実感を得られる。どちらかといえばエンターテインメント性の強い作品のように思える。通勤、通学のお供やちょっと空いた時間には強い味方になるだろう。全編面白い。
 ただ、ずっと付き合っていくならば、味気ない部分は否めない。心に強く残る作品には、なりにくいと思う。それでも普段あまり本を読まない人には、かなりお薦め。乙一、体験されたし。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.74
(4pt)

さすがは乙一。

読み終わって拍手したくなりました。
中でも『Calling You』、『手を握る泥棒の物語』、『幸せは子猫のかたち』は大好きです。
私は、乙一はグロモノばかり書いてるという印象があったので敬遠していましたがそんなことないです。どの作品も読んだらグイグイ引き込まれます!!しかし、この本のタイトルでもある「失はれる物語」は私的にちょっと「暗い」かな〜、と思いました。
いやでもさすがですよ、乙一。
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.73
(4pt)

さすがは乙一。

読み終わって拍手したくなりました。
中でも『Calling You』、『手を握る泥棒の物語』、『幸せは子猫のかたち』は大好きです。
私は、乙一はグロモノばかり書いてるという印象があったので敬遠していましたがそんなことないです。どの作品も読んだらグイグイ引き込まれます!!しかし、この本のタイトルでもある「失はれる物語」は私的にちょっと「暗い」かな〜、と思いました。
いやでもさすがですよ、乙一。
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004
No.72
(5pt)

マリアの指

この短編集の中で、一番好きな作品は「マリアの指」だ。実を言うと、乙一の中で一番好きかもしれない。この本に収録されているどの話よりも、透明感を感じる。何といっても、設定がいい。事件に直接かかわる人物の設定はもちろんだが、主人公と関わりを持つある脇役の苦悩などが、この物語の世界観をより切なく透明なものにしている。これはほんとに個人的だが、主人公の部活がとても好きだ。事件とは直接関係ないが、またしても、この設定はこの世界の基盤として青春的な要素を加えている。すべてが切なさを極める要素として働いている。中篇なのが少しおしい。設定がしっかりしているから、長編でもかなりシッカリして綺麗な作品になりそう。本当に綺麗で切なくてすばらしい一編。この作品のためにだけでも、失われる物語、購入の価値あり!!
失はれる物語 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失はれる物語 (角川文庫)より
4044253064
No.71
(5pt)

マリアの指

この短編集の中で、一番好きな作品は「マリアの指」だ。実を言うと、乙一の中で一番好きかもしれない。この本に収録されているどの話よりも、透明感を感じる。何といっても、設定がいい。事件に直接かかわる人物の設定はもちろんだが、主人公と関わりを持つある脇役の苦悩などが、この物語の世界観をより切なく透明なものにしている。これはほんとに個人的だが、主人公の部活がとても好きだ。事件とは直接関係ないが、またしても、この設定はこの世界の基盤として青春的な要素を加えている。すべてが切なさを極める要素として働いている。中篇なのが少しおしい。設定がしっかりしているから、長編でもかなりシッカリして綺麗な作品になりそう。本当に綺麗で切なくてすばらしい一編。この作品のためにだけでも、失われる物語、購入の価値あり!!
失はれる物語 Amazon書評・レビュー: 失はれる物語より
4048735004