年の瀬の佃島で、渡し船が突如突っ込んできた船に当て逃げされ転覆、乗っていた四人が死んだ。

美人姉妹が住む谷中の“猫屋敷”で事件が発生した。姉妹の父親は、五年前に押し込み強盗で殺された海産物問屋のあるじであった。

日本橋本石町にある旅篭「長崎屋」で、腹を竹槍で無残に抉られた酉右衛門の死体が見つかった。

秋の月夜に、深川きっての名芸者力丸が、お座敷から忽然と姿を消した。

男たちの愛憎が入り乱れる、シリーズ第15弾! 「金魚釣りに引っかかっちまったよ」。謎の言葉を残して旗本の倅が死んだ。

与力同心組屋敷がある八丁堀で、立て続けに、同心が殺された。

王子の扇屋で祝言をあげる直前の花嫁が失踪。

刀屋ばかりを狙う盗人「おたすけ兄弟」が、近所の神社に金を隠すのを見た町奉行所の中間・与之吉は、娘の薬代にとこれを奪うが、やがて兄弟に嗅ぎつけられ、身の回りに危険が迫る。

内藤新宿でやくざが次々に殺害された。探索の過程で浮かび上がってきた「ふまのもの」とは、いったい何者なのか。

渋谷の南、白金あたりで立て続けに、裕福な家の若い娘四人が行方知れずとなった。およそ半月ほど前の話だという。

浅草で雷を捕まえようとする大工の若い衆。深夜に突如炎上した有名な榧の木。

訴訟でやってくる者たちが泊まる＜公事宿＞のひしめく日本橋馬喰町。

四谷大木戸の水門に竜が現る!? 田安徳川家の四谷の下屋敷で、奇っ怪な出来事が頻発しているという。

有望な若手力士が殺された。殺しの手口は、鉄砲、かんぬき、張り手。

若い頃は無頼の限りを尽くして悪の道にはまりかけ、しかしいまは「赤鬼」の綽名を持つ南町奉行の根岸肥前守（ねぎしひぜんのかみ）。

茶店の主人が首を吊った。南町奉行・根岸肥前守は事件のカギが目黒にありと察知、家臣である宮尾玄四郎を派遣する。

ここは、人も猫も幽霊も恋に落ちる場所―― 品川の〈恋祓い神社〉で、若い女が燃えて亡くなった。

耳袋を勝手に刊行しようとしていた版元が白昼店で殺され、版木が盗まれてしまう。

お江戸は高田馬場の竹林に棲む、若くて美人で評判の月照尼（げっしょうに）の元には、人生相談に訪れる者がひきもきらない。

おみくじを引いたら大凶ばかり、墓からは死人が化けて出るし檀家は落ち目になる一方という深川の題経寺。

始めは深川、次に神田の床屋で身元不明の首無し遺体が発見された。

年明け早々、小石川で一家心中が発生したらしい。

強引な商法で、ここ数年急激にのし上がった木場の材木問屋“日野屋”。

岡っ引きの辰五郎が銀座の駕籠屋に聞いた奇ッ怪な話。人を半分にして運べる駕籠の注文があったという。

その幇間と遊んだ客はなぜか数日以内に非業の死を遂げる。紙問屋大松屋の若旦那が溺死。

神楽坂で「七福神めぐり」を模した娯楽が流行るなか、太巻き寿司屋“寿老人”のあるじが石像に頭をつぶされて亡くなった。

処刑される寸前、脱走に成功した仏像専門の盗人・庄右衛門（しょうえもん）は、ある寺で仏像をさかさにして拝む不思議な光景を目のあたりにする。

雨の中あでやかな傘の群れが舞うと、死体がひとつ――「ひときり傘」が引き起こす連続殺人事件が江戸の町を震撼させる。

大身の旗本・山崎主税助の屋敷の池に妙な生き物が棲んでいるとか。

浅草橋近くにある海産物問屋〈三陸屋〉が、朝になるのに戸が開かない。

大人気妖談シリーズ、堂々完結! 江戸版UFO遭遇事件と目される「うつろ舟」伝説。

とある神社で殺しが起きた晩、神社の狛犬が別の犬の像に置き換わった。

深川で、西国雄藩の藩士と石川島から戻ったばかりの無宿人が相次いで不審な死を遂げた。

大川の小舟で発見された心中死体は、別々の事件で死んだはずの二人だった。洗い直すと怪しいことばかり。

火事が多発する江戸。廻船問屋の宴に巨大な顔の怪かしが出現。

年の瀬の江戸で、「そろそろ、月が笑う」と言い残して、突如、人がいなくなる“神隠し”が、頻発した。

17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。

夕闇迫る江戸の町で、懐の大金を失くし茫然と橋から川面を眺める同心。

江戸の根津宮永町に、鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。人呼んで「鯖猫長屋」。

時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。隣り合い、いがみ合う二藩の思惑が交錯する地で起きた厄災。

大地震の被害を受け、江戸の治安は乱れきっていた。

元目付で剣の達人である愛坂桃太郎は、愛する孫の桃子の平穏を守るため、摩訶不思議な事件の数々を解決してきた。

田安徳川家の御曹司という身分を隠しながら、南町奉行所の同心見習いとして働き、江戸の町を騒がす奇妙な事件の数々を解決すべく日々奮闘する徳川竜之助。

北辰一刀流を学ぶもののうちで異端と忌み嫌われる一人の遣い手が、葵新陰流の評判を聞きつけ、徳川竜之助のことを探り始める。

平戸藩の御船手方書物天文係の雙星彦馬は、三度の飯より星が好きという藩きっての変わり者。

同心見習いとして江戸の町を駆け回る徳川竜之助のもとに、スリの親分であるさびぬきのお寅が訪ねてきた。

軽妙洒脱な“おじい”たちが悪を斬る! 痛快隠居活躍型時代小説 身分を超えた友情で結ばれた藤村・夏木・仁左衛門の古馴染み三人組は、老後を楽しむために〈初秋亭〉という隠れ家を作った。

「わしがこの国を開いてやる」江戸藩邸で「甲子夜話」の執筆にいそしむ元平戸藩主、松浦静山はこともなく言い放った。

元平戸藩主、松浦静山に気に入られ、たびたび下屋敷に呼び出されるようになった雙星彦馬。

田安徳川家の御曹司でありながら、身分を隠して同心見習いとして働き、江戸の町の平和を守るべく奮闘する徳川竜之助。

神田明神近く、大通りの外れにいつのまにかできたごく庶民的な飲み屋「浜路」。

夫の彦馬に逢いたい。その想いを抑えられず、お庭番を抜けて逃亡中の織江は、変装して彦馬の家にほど近い妻恋坂を歩いていた。

調査額過去最高の上客が持ち込んだ昭和の謎は、女子高時代の汗臭い記憶。

南町奉行根岸肥前が不可解な病で寝込むなか、日本橋にほど近い人形町で、夕暮れどきに人が殺された。

星が降るような夜空の下、織江と初めて出逢ったのは、もう2年近くも前のことだった。

松浦静山の下屋敷に飯炊き女として潜入した織江は、ついに静山の密貿易と野心の証拠をつかんだ。