日本橋時の鐘殺人事件: 耳袋秘帖
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このシリーズでは珍しくスッキリとしない終わり方だと感じました。 最初の被害者が、本当に殺される理由があったのかなど、読解力がないのか疑問に思えました。 作品全体としては、テンポ良く進み楽しめました。 | ||||
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期待通り、風間真知雄さんの代表作、面白く読ませていただいた。対応も早かった。 | ||||
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ずっと大好きな著者であるが、ここ1年ほど買いそびれているうちに、複数のシリーズで大量に出しまくるので、追いかけるのが大変。逆に、ここ数カ月のから遡るように読「んで、本作へと戻った。これで、この1年ほどの発表作は読んだと思う。しかし、ここ数巻の「耳袋秘帖」、「若さま同心」、姫は、三十一」、「穴屋佐平治」あたりは、どれもアバンギャルド時代劇というか、作者の新境地が進めすぎて、時代小説の域を超えた珍作・怪作(無論いい意味で誉めてるのだが)が多かった。それに対して、本作は、そうそうこれが耳袋秘帖シリーズの王道だねえと、安心して読めた。どこか違うかというと、あまりスピード感がありすぎない、適度な間と時間経過。江戸のゆったりとした時の流れと世界観に浸れること。あまり変なギミックのない正統派ミステリーになってること。犯人は最初からわかっているから、それをどう解き明かすかをうまく書けるかということだが、よくある交換殺人でありがちながらも、謎解き自体はさほど大きな問題ではない。随所に挟まれる小ネタの不思議話と、とにかく優しく流れる江戸の時間と人情の機微、それがあれば十分このシリーズは成り立っている。 | ||||
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「耳袋秘帖」シリーズの第18作。文春文庫からの8冊目。「妖談」と「殺人事件」が入り交じり、さらに大和文庫版からの復刊もあってゴチャゴチャしているが、本書は新作である。 今作はなかなか良かった。全体を貫く大きなトリックがあり、ストーリーにまとまりと緊張感をもたらしている(ミステリ的には目新しいトリックではないが)。 また、有名な「賢い馬」の話を使いつつ、読者の予想を裏切ってくれるあたりは悪くない。 | ||||
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耳袋秘帖の中でも「殺人事件」シリーズのほうなので、冒頭からの殺人が重たいテーマとして全体をつらぬいてゆきます。 いきなり鐘撞き堂のシーンから幕が開き、暁九ツの鐘を撞くたくましい若者と、すぐそばの宿屋の二階で起きる殺人。たちまち江戸の夜気の冷たさの中につれていかれます。 今回の根岸奉行のお伴は、栗田と坂巻。栗田は愛妻が産み月で何かと気を遣い、二枚目なのにふられ続けの朴念仁、坂巻は消えた恋人に似た、人形師の女性にふとひかれてゆくなど、あいかわらず脇役すべてが心細やかに描かれます。 すっかり定着した風野真知雄スタイルともいうべきでしょうか、四つの章でそれぞればらばらのように思える耳袋的エピソードが語られ、それらからほぐれた糸口を、名奉行根岸がひらめきでもって織りあわせてゆき、最後にそれが全体をつらぬく殺人事件の太い線にみごとにからまってゆきます。 今回は特にミステリ(犯人は早めに登場しているので、謎解きではなく、解決という方向のですが)としても緊密さを感じました。 一章では、幻の山伏から未来を教えてもらうという下僕の話、二章は風邪をひきこんだ栗田が変装をして追跡を続け、声が出ないために普段以上の観察眼を発揮するユーモラスな話、三章では、小判に箱書きで有名人をまねたサインをし、その小判の倍の値段で売る、という事件(長谷川平蔵と根岸のサインが偽造されています)、四章では愛人の芸者力丸にせがまれて、根岸たちが話題の「いかもの屋」に行き、カタツムリや蝉の幼虫などを食べさせられ、五章では、計算のできる馬の芸が評判になり・・・といったぐあいに、少しとぼけた文体で江戸のいろいろな話題がつづられているのですが、これらすべてが、いつのまにか、犯人とそれにまつわる因縁に収束していきます。 この自然さ、肩の力のぬけぐあいがなんとも心地よく、事件を陰惨なものにしていません。 下っぴきのしめばあさんはあいかわらず十手持ちをめざして、けんめいな努力を続けていますし、根岸の亡妻おたかも姿を見せ、おっとりした雪乃、久助と、いつもの登場人物が無事、勢揃いしてすみずみまで心あたたまるとともに、この巻はことに、犯人たちの言うに言われぬ哀切な思いも、江戸の風物詩の中に織り込まれて、徐々にほぐれてくる悲しい背景、そして最後に打ち上げられる幻の花火・・・石町の鐘が、冒頭と同じように、それにかぶさって鳴り渡ってゆきます。 物語の全貌がいっきょにたちあがる、感無量のラストでした。 | ||||
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