奇譚蒐集録 鉄環の娘と来訪神
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本書は物語の前半と後半で様相を大きく変える。前半は諏訪大社の「御神渡り」を導入部として、その後に「鉄輪のお役」を置き、以後は「鉄輪」を巡るとある村で行われる「祭」へと焦点が絞られるが、その「祭」をそれらしく構築するための準備に費やされ、いささか冗長ではある。ところが後半は物語が一気呵成に結末へと駆け抜けていく。それはよく考えればまるで似ていないのにもかかわらず横溝正史の『八つ墓村』を想起させるような内容である。それが最終的にはその施設へと辿り着くことは「鉄輪のお役」という言葉を考えれば当然ではあるのだが、それにしてもその情景もまた横溝正史的である、と言いたくなるのだ。いずれにせよ民俗学的な概念のちりばめられた傑作。 | ||||
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前の二作品より展開のテンポが良くて面白さは増したが、物語が進む中で罰を課せられて預かりの身となった書生の真汐が思いの外、自由に動けることに不自然さを感じてしまった。そのうえ、主の廣章があくまでも部外者としての立場を堅守したせいか、水戸黄門的な胸のすく結末を期待した身としては肩すかしな感じは否めない幕切れを迎えてしまった様に思えてならない。人は権威を振り翳して欲望を満たし、それを是として顧みない…物語は結局、南辺田家が帰属する薩摩がその発端と明確化したことで次の段階へと突き進んで行くようで興味が尽きない。 | ||||
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大正時代という背景だからこそ、日本のいたるところに外部には伺いしれぬ因習があり、そこに深刻な人権侵害があろうとも根強く機能してしまう悲劇性がある。そういうことがあったかも知れないと思わせる話ですが、結局は人の欲望のなせる技なので改善する余地もまたあり、そこに希望を見いだせる展開でした。このシリーズ1作目から読んでおり、この先主人公たちが時代の変化とともにどうなって行くのか、そこまで続いてほしいと思っています。 | ||||
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シリーズ第三巻は、信州は諏訪(すわ)の隠れ里、そこで十二年に一度の秘祭をめぐって展開する物語。 不穏な闇の息吹とともに、話が力強く動き出す中盤からこっち、んもう、ぞくぞくしながらの一気読みでした。途中から頁をめくる手が止まらなくなって、読み終えてからもしばらくの間、胸がどきどきしてました。 ラストでちょっと、次の奇譚(きたん)の予告がされていました。シリーズの第四巻が、今から待ち遠しいです。 | ||||
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