電索官エチカと群衆の見た夢: ユア・フォルマIII
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収監されたレクシーによってRFモデルのアミクスに神経模倣システム(Neuromimetic System)が 使われている――すなわち本来アミクスに刷り込まれているはずの人間に対する敬愛精神に背き、 アミクス自身の判断で人間に刃を向ける可能性があるという、明らかになれば世界を揺るがす 大問題になるだけでなく、決定の如何によってはRFモデルのアミクスであるハロルドの存在が 危うくなると知ったエチカはこの秘密を自分の中にしまうことにするが、その代償として 自身の精神が不安定となり、ノルウェー・カトウケイノに住むバイオハッカーの一族の娘で 電子犯罪捜査局の民間協力者でもあるビガから精神を安定させる非合法のカートリッジを 定期的に入手していた。 そんな中、『E』と名乗る者が偶数日の正午にネット上の匿名掲示板で 『イライアス・テイラーがユア・フォルマを使って人々を洗脳しようとした事実を 電子犯罪捜査局が隠蔽している』というICPOの最高機密をリークしたり、 一見すると荒唐無稽な『E』の陰謀論が事実であることが次々と明るみになることで ユア・フォルマに懐疑的な人々の嫌悪感を煽り、多くの信奉者を生み出していった。 そんな中、別件である電子ドラッグの売買ルートの摘発により逮捕された容疑者に 電索を試みたエチカだったが、『原因不明の情報処理能力の低下』により電索ができなくなり、 エチカとハロルドのコンビは解消。エチカは捜査支援課へ異動となり電索官から捜査官に、 ハロルドは新しいパートナーであるフランス人女性ライザ・ロバンと組むこととなる。 『E』が次々と電子犯罪捜査局の隠蔽を明らかにするにつれ、扇動された信奉者たちは 劇場でライザを襲ったり上司のウイ・トトキのアパルトマンを強襲したり、 革命記念日の夜にリヨンの本部を襲うようになっていった――が前半のあらすじ。 第1巻ではイライアス・テイラーという明確な『悪役』が存在していたが、以降は 『善対悪』という単純な対立構造ではなく、第2巻ではレクシーによる天才故の純粋な 限界突破に対する意欲と好奇心の強さによる副作用のような倫理観の欠如、 そしてこの第3巻でエチカはハロルドを守るべくRFモデルのアミクスに関する重大な秘密を 背負うこととなり、結果的に『正しさ』を求める世間と乖離することとなったエチカと 彼女が属する電子犯罪捜査局、技術の発達により伝統的なライフスタイルが奪われ、 糧を得るために非合法な活動に手を出すビガたちバイオハッカーのコミュニティ、 世間に対するフラストレーションを抱く『E』の信奉者たちが『各々が考える善および正義』 あるいは『ベストではないがベターな考え』をぶつけ合わせることで物語に厚みを 持たせていることが分かる。、 視点がハロルドに切り替わり、『人間に対する敬愛精神に反する行為』に対する警告が 自身に発せられるシーンはおそらく同じく電撃文庫の人気シリーズである 『ソードアート・オンライン』の『アリシゼーション編』における、アンダーワールドの 掟を破ると右目が破滅する『コード871』という設定から着想を得たものと推察できる。 また、物語に登場する都市や建物、道路はユア・フォルマや電索に関すること以外は 基本的には実在するが、冒頭においてエチカがユーロスターや高速鉄道HS1の駅がある ケント州アシュフォードを訪れ、レクシーが収監されている刑務所を訪れる描写があるが、 ケント州にはアシュフォードはおろか、州内に刑務所が無い一方、作中で『私立刑務所』と 呼称していること、隣のサリー州にある同名の街であるアシュフォードには民間運営の 刑務所であるHMPブロンズフィールドがあることそして同刑務所が重犯罪者の成人女性と 年少者(女性)を収容していることから、作者が『二つのアシュフォード』を合成したものと 推察できる。 | ||||
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さて3巻。こんな会話のしばらく後で電索ができなくなったエチカは配置換えでハロルドと別れ、それぞれ違う相手と組むことに。 誰とでも合わせられるハロルドと違って、人付き合いの苦手なエチカが意外と上手く馴染めたのが微笑ましかった。 エチカの新しい先輩、セドフもフォーキンもいい人そうです。特にフォーキン捜査官。どこがいいのかわからないけどなんか好き。エチカとの会話がほのぼの笑えるから? 今後もぜひ出てほしい。この人がいつかそういう気になったらハロルドの反応は、と想像するのはすごく楽しかったので(笑)。 レクシー博士の存在も、刺さったままの小さな棘みたいに気にかかりますね。いつかなにか、いやもうはじまってるんじゃないかとか。安心させてもらえない人なんだよなぁ。 今回の事件の犯人あては半分あたって半分大外れ。正解の方は簡単だったからちょっと残念。でも外した方はまさかだったので満足できる3巻でした。 特に後半、良いシーンが目白押しです。 ここからまた新たな関係へと進む2人ですが、それ以前にもハロルドがエチカへの、エチカがハロルドへの、執着を自覚してたことにドキドキさせられる。 体は機械だけれど人間のように思考し感情まである。なによりあの秘密。 そんなハロルドだから、この話は面白い。もし彼が人間なら、こんな性格でどれだけ能力が高かろうと多分ここまでワクワクしなかった。 人間のエチカと、ロボットのハロルド。2人の気持ちがどこまでいって最後にはどうなるのか、最大限期待しながら見届けようと思ってます。 | ||||
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3巻も、前2作品同様、心地よい緊張感に包まれながら、ページをめくる手が止まりませんでした。ネタばれ書き込みは、したくないので、ザックリと書きます。この作品は、1巻からしっかり読み込むことをおすすめします。特にこの3巻は、1巻と2巻を熟読しておくと、数倍楽しめます。まれほ先生の、作品やキャラに対する愛情まで、感じることができます。今回登場する、新キャラも設定がブレてないので、感情移入も、俯瞰して読む(見る)こともできます。とにかく私はこの世界に、入り込みやすかったので、読んだ後が、なんとも心地よい。素敵な作品に出会えて幸せです。 | ||||
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今回はエチカが電索能力を失い、通常の捜査官となるもの。 新しい相手と組みながらもエチカのことを考えるハロルド。また今までサブキャラだったビガが、道を見失ったエチカと行動を共にするなど興味深かった。 ビガは今後活躍が増えるのかな? そして電索官を狙ったネットの炎上煽り書き込みや、それに扇動されて動く人間など、今回は目に見えて影響がわかりやすい問題との直面でした。 今回は電索の出番があまりなく、ふつうのバディ捜査官ものという感じが強かったです。SF要素という小道具が弱くても、しっかり物語が描ける作者さんの腕がよい感じです。 派手な展開というほどのものはないのですが、エチカとハロルドの不器用ながらも近づいていく心の描きかたに落ち着く物語でした。 追記 宣伝ですが、コミカライズの試し読みチラシがあって、このイラストが魅力的でコミックのほうも読みたくなります。 某アニメショップの特典の4Pリーフレットは、事件解決後にフォーキンへのお礼で、 ハロルド、エチカの3人でレストラン行ったSS。ハロルドとエチカのやりとりが微笑ましい。 アニメショップの数量限定、コミックと連動同時購入で手に入る限定4Pリーフレット。 タイトルは「悪夢のパレード」。時期不明。警察の祝賀パレードに参加し、ロシア警察の正装をする二人。 SSは2P。最後にコミカライズの如月さんによるイラストつき。 | ||||
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