蠱毒と生霊と呪われた物件: 警視庁呪詛対策班2
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| 「本物の呪術」を相手に現行法規でもってどう立ち向かうか?そんな無理難題に挑む刑事二人を主役に据えた竹林七草のバディ系短編集シリーズ、早くも2巻目。 物語は大庭と芦屋の「呪詛対策班」二人組が馴染みのベテラン刑事大釜から奇妙な相談を持ち掛けられる場面から始まる。大釜に「小さな子供から助けてくれ」と頼み込んできた電話の主はさる工場の社員らしい。 大釜によればその工場では特に危険な作業をしている訳でも無いのに十二月になると人が死ぬという奇妙な出来事が3年も続いているが大釜が何度調べてもそれぞれの死に関連性が見付からないままとの事。 前年の十二月に死んだ先輩が話していた「小さい子供」を自分も見たと異常に怯える電話の主・青柳は忍び寄る恐怖に震えながらも他の工場の倍に及ぶ給料を理由に「家族は社員」というモットーを掲げた工場に勤め続けているが…… 8時45分になると登場する印籠や桜吹雪を「ワンパターン」とくさす向きは何時の世にもあるけど、そんなワンパターンが楽しみ易さを担保しているのも事実な訳で、そんなお約束は「黄金のワンパターン」と呼ばれたりもする。この2巻で竹林七草も本シリーズにおける「黄金のワンパターン」に近づきつつあるかな、という印象を受けた。 今回も短編を3本収録した第二巻だけども、冒頭の丑の刻参りを仕掛けようとした女性を神社の樹に釘を打ち込もうとした瞬間に大庭が「器物損壊罪で逮捕する」と宣告し、困惑する被疑者に芦屋が呪術についての蘊蓄を語りながら諭すというコンビネーションで主役コンビそれぞれのキャラを素早く伝えるなど竹林七草の手際の良さは相変わらずといった所。 で、今回は「金蚕蟲」「生霊」「人柱」というお題の三つの事件に主役二人が挑むわけであるが第一巻の途中から登場した担当検事の楠木が弄られ役としてコメディリリーフ的に扱われる事で話にリズムが生まれていたのが大きな特徴かなと思わされた次第。 特に芦屋をはじめとした各章の登場人物から下の名前の「花ちゃん」で呼ばれる度に律義に「花ちゃんって呼ぶな!」と腹を立てるやり取りはまさに「お約束」なのだけど、このお約束ってのは意外と馬鹿にできないものでシリアスな展開の中で頭の中をリセットする効果として働き、物語が雰囲気を変えられないまま間延びした感じになるのを防いでいたかなと。 これって作者の前作「幽冥推進課」における貧乏女子であるヒロインの牛丼食べたいネタと同じなので作者も意図的にやっているフシがある。そういう意味では作者は小説の骨法をよく知っているなあと感心した次第。 各短編のメインストーリーも長くて100頁ほどでテキパキと起承転結を進めている事もあり、中弛み感は感じられない。竹林七草の本領は短編でこそ存分に発揮されると改めて確信。ゲストキャラのキャラクターの掘り下げや仕掛けられた呪術の蘊蓄、現行法との整合性の取り方などといった部分も無理なく、そしてくどくなり過ぎる事無く塩梅が調整してあるので読み易さという点では間違いない。 ネタの方もいわゆる「姉歯建築問題」みたいな「言われてみればそんな事件あったねえ」と思い出してニヤニヤさせられる物を仕込んであったりと芸が細かい。 今回の大きな特徴として主役コンビが追うべき「宿敵役」を用意してきたのは割と意外だったというか。第一巻でも座敷童を閉じ込める部屋を設けた奇妙なオフィスが登場したけど、今回も建築物を題材にした短編で「現代社会の狭間にで暗躍する悪の呪術師」みたいな存在が登場。シリーズを通じてこの人物と主役バディが戦う方へ持っていくのかな?ゲストキャラを軸にするスタイルは変えないと思うけども、その裏にこの人物の存在を匂わせる感じで話を作るんだろうか? ただ、シリーズが「本物の呪術に現行法で対抗」という趣向なのは今回も同じな訳で微罪処分っぽいというか読んでいて「それはかなり強引じゃないかなあ?」という部分が拭えないのは難しいなあと。そしてもう一点、大庭の「怪異殺し」という設定はあまり活かされていない気がする。今後の話で活用するのかもしれないけど、少なくともこの2巻では活用する場面も殆ど無かったので毎度触れる必要があるのかなあと疑問が。 読み易さはアップしているのだけど、シリーズの根本の部分に読んでいて魚の小骨の様に引っ掛かる部分があるのをどう処理するのか、三巻以降にご期待という所かと。 | ||||
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| 検事が、友達のために頼りたくもない、呪詛対策班を頼るにはかなりの葛藤があるのですが、友達のためには苦手な相手にも頭を下げるというのは感心します。 人間二人はなかなか参加せず、猫に任せるというのも面白かった。 死んだ人間の魂よりも、生きた人間の執着の方が恐ろしいというのはよく聞く話ですが、本当に気持ち悪い犯人でした。 | ||||
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