中国の秘密を握る男 SASプリンス・マルコ・シリーズ

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種別
長編
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あらすじ

2004年04月01日 中国の秘密を握る男―SASプリンス・マルコ・シリーズ (扶桑社ミステリー)

市場開放政策によって未曽有の経済成長を遂げる中国で、密輸と官僚たちへの買収工作によって巨万の富を築いた男、リ・シャーチン。だが彼は、後ろ盾となっていた国防部長の更迭によって一転、追われる身となりバンクーバーに逃れる。カナダ政府と中国マフィアの二重の保護だが、中国公安部は狙った獲物は逃さない。CIAの雇われ工作員プリンス・マルコは、リ・シャーチンをアメリカに“政治亡命”させる任務を帯びてバンクーバーに乗り込む。国際政治の裏を暴く、待望のシリーズ第2弾。(「BOOK」データベースより)

評判

中国の秘密を握る男 SASプリンス・マルコ・シリーズの評価:

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中国の秘密を握る男 SASプリンス・マルコ・シリーズの総合評価:

8.00/10点 レビュー 1件。

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No.1
(4pt)

金目当てには違いないけど

プリンス・マルコ・シリーズの2001年の第144作。密輸と贈賄で莫大な富を築いた中国の実業家リ・シャーチンは、同国の綱紀粛正政策により身が危うくなり、カナダに亡命する。彼の身柄をめぐって、アメリカ、中国、カナダの三つどもえの暗闘が展開される。
このあらすじを見て、首をひねる人が多いのではなかろうか。カナダはアメリカの忠実な同盟国じゃないの? だが、中国に対する姿勢が違う等、アメリカとカナダの間にもいろいろある模様。この辺の知られざる事情は、本書最大の読みどころだろう。この世に国家がある限り、そして国家同士の利害がぶつかる限り、冷戦が終わってもスパイ活動は決してなくならない、という事を改めて教えてくれる。
余談だが、本書のあとがきに、マルコの人物像について『城の費用を稼ぐのだけが目的の雇われ工作員なので、アメリカ及びCIAへの忠誠心があるわけではない』と記されている。だが、この言い方だと、金さえ積まれれば誰のためにでも働いたり、寝返ったりする人間だと誤解される恐れがあるので、少し補足したい。
確かに、マルコの第一の動機は金である。だが、心の奥底では戦いのスリルに魅了されており、純然たる金目当てではない。また、城に住めるようになるまで、かなり長い間アメリカで暮らしていたので、アメリカを第2の祖国とみなしている。思想的にも自由主義を支持している。貴族として名誉を重んじる心は人一倍強い。アメリカとCIAにとって、デリケートな任務を安心してまかせられる、信頼厚い雇われ工作員なのである。
つまり、マルコには忠誠心はある。ただ、職務に忠実なプロ根性に近いもので、絶対的・狂信的な忠誠心ではない。リアリストなので、アメリカやCIAに対して甘い幻想を抱いていないのだ。だから、命がけで働く一方で、どことなく醒めたところがある。あとがきでは、マルコのこのような態度を”距離感がある”と評しているが、こちらは言い得て妙だと思う。
中国の秘密を握る男―SASプリンス・マルコ・シリーズ (扶桑社ミステリー) Amazon書評・レビュー: 中国の秘密を握る男―SASプリンス・マルコ・シリーズ (扶桑社ミステリー)より
459404638X
No.0
(4pt)

金目当てには違いないけど

プリンス・マルコ・シリーズの2001年の第144作。密輸と贈賄で莫大な富を築いた中国の実業家リ・シャーチンは、同国の綱紀粛正政策により身が危うくなり、カナダに亡命する。彼の身柄をめぐって、アメリカ、中国、カナダの三つどもえの暗闘が展開される。
このあらすじを見て、首をひねる人が多いのではなかろうか。カナダはアメリカの忠実な同盟国じゃないの? だが、中国に対する姿勢が違う等、アメリカとカナダの間にもいろいろある模様。この辺の知られざる事情は、本書最大の読みどころだろう。この世に国家がある限り、そして国家同士の利害がぶつかる限り、冷戦が終わってもスパイ活動は決してなくならない、という事を改めて教えてくれる。
余談だが、本書のあとがきに、マルコの人物像について『城の費用を稼ぐのだけが目的の雇われ工作員なので、アメリカ及びCIAへの忠誠心があるわけではない』と記されている。だが、この言い方だと、金さえ積まれれば誰のためにでも働いたり、寝返ったりする人間だと誤解される恐れがあるので、少し補足したい。
確かに、マルコの第一の動機は金である。だが、心の奥底では戦いのスリルに魅了されており、純然たる金目当てではない。また、城に住めるようになるまで、かなり長い間アメリカで暮らしていたので、アメリカを第2の祖国とみなしている。思想的にも自由主義を支持している。貴族として名誉を重んじる心は人一倍強い。アメリカとCIAにとって、デリケートな任務を安心してまかせられる、信頼厚い雇われ工作員なのである。
つまり、マルコには忠誠心はある。ただ、職務に忠実なプロ根性に近いもので、絶対的・狂信的な忠誠心ではない。リアリストなので、アメリカやCIAに対して甘い幻想を抱いていないのだ。だから、命がけで働く一方で、どことなく醒めたところがある。あとがきでは、マルコのこのような態度を”距離感がある”と評しているが、こちらは言い得て妙だと思う。
中国の秘密を握る男―SASプリンス・マルコ・シリーズ (扶桑社ミステリー) Amazon書評・レビュー: 中国の秘密を握る男―SASプリンス・マルコ・シリーズ (扶桑社ミステリー)より
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