SAS/イスタンブール潜水艦消失



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初公開日(参考)1979年02月
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長編小説

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SAS/イスタンブール潜水艦消失 (創元推理文庫 197-2 プリンス・マルコ・シリーズ)

1979年02月01日 SAS/イスタンブール潜水艦消失 (創元推理文庫 197-2 プリンス・マルコ・シリーズ)

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SAS/イスタンブール潜水艦消失の総合評価:9.00/10点レビュー 2件。Bランク


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(8pt)

SAS/イスタンブール潜水艦消失の感想

SAS プリンスマルコのシリーズです。
シリーズの解説はこちらを参考に・・・

====本書ではなくて、SAS プリンスマルコシリーズの解説です====
著者はフランスの作家でルポライターでもあるジェラール・ド・ヴィリエ。
主人公はソン・ナルテス・セルニシーム=プリンス・マルコ・リンゲ。王族に因んでプリンスマルコと呼ばれています。むさくるしいマッチョと違って小奇麗でオシャレな優男風のところがあります。SAS は、殿下という意味だそうでマルコはオーストリア出身の神聖ローマ帝国皇帝の末裔という設定で、城を改築する費用を工面するために危険な任務を引き受けるCIAの手先です。プリンスマルコは昔堅気で義理堅く、8カ国語を操る語学の達人で頭脳明晰でプレイボーイでちょっと悪、そして登場する女性たちにモテまくるのです。
ここまで女を思い通りに動かせたらabsintheも人生違ってたろうな・・・と考えたりもします。

著者は世界の(あくまで当時の)情勢に詳しいようです。どこまで事実かは知りませんが小説にはかなりのリアリティと説得力が感じられます。200巻にも及ぶのか?という長いシリーズなのですが、どの小説も異なる地域が舞台となって、そういったところがインディジョーンズや007を彷彿とさせます。
国家への忠誠心から動くスパイ等と違って自分のために行動していますから、プリンスマルコは普通に危険を怖がります。そういったところがジェイソンボーン等と違って人間味を感じさせ、本作の魅力になっています。危険なカーチェイスを切り抜けた後、「危なかった。死ぬところだった・・・」とハンドルに突っ伏してしばらく呆然としていたり、そういうことは最近の冷静なエージェントはあまりやりません。
時代は小説が書かれたころと同じ1970年代です。この手の最新の世界情勢をふんだんに盛り込んだ小説の例に倣って、本作でも時代に取り残された感があります。
当時ならば世界中が舞台であるというだけで大きな魅力にもなったのでしょうが、今時のスパイ物は1週間でも3か国ぐらいまわるのが普通なので、そういう意味でも時代を感じます。最近のエージェントは全ての行動をそれこそ分刻みで無駄なく行動するのに対し、本作はどことなくのんびり時間が進み、主人公にどこかゆとりを感じさせています。
ところで、さすがはフランス作家というべきか著者は男性読者のツボは心得ているようで、そういう意味でのサービスは満載です。
敵の女工作員をホテルのエレベータで裸にしたうえで、
「協力者になれ、さもないとドアを開けるぞ」(--メ)と脅し、
「そんな事はやめて、恥ずかしい」と懇願されても、
「三つ数える・・・」と非情に迫り、最後には
「何でもあなたの言うことを聞きます。」(#^^#)といわせてしまいます。
場面が目に浮かぶようでしょう?どの作品もこんな調子なのです。さすがは人気作家なだけあって、読者が何を読みたいか知り尽くしているようです。武器を物色している緊迫した場面でさえ、ドンペリニョンを見つけると「あの美人を口説くのに使えそうだ」などと考えていたり・・・
読者がピコピコハンマーを手にしていたら「頭の中はそれだけかい」と、10ページに一回は主人公の頭を叩いていることでしょう。

ハードボイルドの主人公は、武器には並々ならぬこだわりを見せるのが普通です。もし、フォーサイス等の登場人物だったら手入れのために銃を分解して組み立てるのに2-3ページ使っているところでしょうが、プリンスマルコは武器にほとんどこだわりを見せません。それどころか自宅(オーストリアの古城)に置きっぱなしで携帯すらしていない場合が多く、そういう意味でハードボイルドにあるまじき性格といえます。ためらわずに使うのは男の武器♂ばかりという始末……。しかもこっちは乱れ射ち。(*/ω\*)

まぁ、イマドキの若い読者には向かないかもしれませんね。absintheは創元の文庫をもっているのですが、古い本で字も小さくそういった意味でも読みにくくなっています。
女性の描写はあからさまに胸やお尻の大きさや肌の張り具合や顔の皺の様子とか、もう作者が女性をどういう目で見ているか知れてしまうというもので、感性豊かな女性の読者を引き付けるにはやや難があるといえましょう。個人的な主観ではどの作品も★9~10でも良いのですが、さすがに今ならもっと良書があるんじゃないでしょうか。

こういう良質?シリーズが、だれの目にもつかないまま埋もれてしまうのはさびしいと思っています。だから手元に残っている分だけでも再読して記録として残しますね。
====シリーズ解説ここまで====

本書は、本国で出版されたシリーズでの第一作にあたります。
シリーズ全体のお色気やバイオレンスは、本作に限って控えめです。

absinthe
BZLMTCHK
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.1:
(5pt)

プリンス・マルコ・シリーズの第1作

「ビンラディンの剣」でプリンス・マルコ熱が再発し、前に読んだ中で特に気に入ったものを、本棚の奥から引っ張り出して、再び読む事にした。本書は1965年のシリーズ第1作。
舞台は東西冷戦時代、トルコのイスタンブール。黒海とマルマラ海を結ぶ交通の要衝、ボスポラス海峡を臨む。マルマラ海で演習中のアメリカの潜水艦が、突然消息を絶つ。国籍不明の潜水艦-おそらくソ連の潜水艦-に撃沈された可能性が濃厚。だが、ソ連の潜水艦が、トルコの厳重な監視をくぐり抜け、黒海からボスポラス海峡を通って、マルマラ海、ひいては地中海に出る事に成功したのだったら一大事。CIA は真相究明のため、マルコを現地に派遣する。
本書はシリーズ第1作だが、後の作品に比べておとなしすぎるという理由で、創元推理文庫ではわざわざ二番手に位置づけられている。だが私は、セックス&バイオレンス過剰の後の作品よりも、本書の方がずっと好きだ。まず、地政学的に興味深い舞台設定にそそられる。そして、謎解きのおもしろさと、スリリングかつユーモラスな話の運びを、存分に楽しめる。ハッピーエンドに若干の影をさす、意外なオチも印象的。
また、本書ではキャラクターたちが、特に生き生きとしている。マルコのいかにも貴族らしい、おっとりとした魅力がよく出ている。火の玉のようなベリーダンサー、ライラは、本シリーズで私がいちばん好きなヒロイン。後にマルコの個人的な右腕となる、ちょっぴり頼りない殺し屋のクリサンテムに、腕っぷし面でマルコをサポートするCIA のゴリラ・コンビ、ジョーンズ&ブラベックと、準レギュラー・メンバーたちの活躍も楽しい。
SAS/イスタンブール潜水艦消失 (創元推理文庫 197-2 プリンス・マルコ・シリーズ)Amazon書評・レビュー:SAS/イスタンブール潜水艦消失 (創元推理文庫 197-2 プリンス・マルコ・シリーズ)より
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