分解日記 光二郎備忘ファイル
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リズム良しでするっと読めた。 爺さん活躍物ではあるが、「元気パンパンなジジイ」が己は「まだまだ行ける」と自ら立ち上がる種ではなく、「面倒事に巻き込まれても、流儀は変わらず、いつの間にかうまく行ってた」で、キャラは淡々系。こういうスタイル好きだなー。 そこここで出てくる「分解」が楽しい。自分も電化製品捨てる前にとりあえずバラしてみたくなるタイプ(知識はない。「単純に中身どうなってるんだろ?」だが)なので、分解してまた組み上げるわくわく感とか、パンク修理を「目で覚える」とか、自分がみてないトコで修理されて戻ってきてもイマイチ面白くない修理してるトコ見たい、とか「分かる分かる」と頷きながら読めました。 ネタが小出しでまだ先がある様子。楽しみです。 | ||||
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本書の主人公・二宮光二郎は、家電製品や軽工業製品の「分解」が趣味の、少しボケかけた75歳の引退理科教師(息子一家と暮らしている)、と著者は言う。 しかし実はこの本、だれが主人公なのか曖昧である。 考えようによっては主人公は他にも2人ないし4人が思い当たるのだが、種明かしをすると面白くないので、ご自分で読んで頂きたい。 ライトノヴェルらしく、ドタバタのコメディ仕立てで殺人事件もサクサクと謎解きが進んでいく。 ミステリファンにもラブコメファンにも、一気呵成に楽しく読める本だ。 私はこの著者の作品を初めて読んだが、ライトノヴェルの世界では知られている人だという。(※少しジャンル違いかも知れないが、私はラブコメでは有川 浩のファンである) [良かったところ] とかく、『ガラクタを持ち込む』『散らかす』『何でも直してしまうので新品が買えない』と、家人の顰蹙を買いがちな修理愛好家(不肖、私もそうである)に、光をあててくれたこと。 この本で一番感心したページは、仕事の極意(人生の極意かもしれない)を喝破したp.202の一節だった: 「・・・梶(喫茶店のウェイター)は気付いた。 二宮光二郎の分解作業と、マスターがコーヒーを淹れる作業には共通性がある。 時間をかけて、普通に、誠実に行なう。 これだ。 二宮光二郎からも、マスターからも天才の匂いはしない。・・・」 [喰い足らなかったところ] →印がレビュアー私見。 (1)p.243-249 →キャリヤで富豪の子息である若手刑事が、殉職警官の未亡人である年上の婦警とデートしたとき、遺族見舞金として現金200万円を渡すシーン。 このサイドストーリーは未消化どころか殆ど意味不明だ。 それとも、本書には続編(オムニバス)が予定されているのだろうか。 (2)p.62-64 前項の若手刑事が主人公の孫の女子大生ひかる(外語大・ポルトガル語科)と話すシーンで、「(刑事が外語大仏語科OBで、パリ大学に留学していたと分かった)この瞬間、ひかるは恋に落ちた。 イケメンで、頭がよく、おぼっちゃま・・・恋に落ちるのに充分な条件が揃ってしまった。」 → この娘さん、あまりにも安すぎませんか? (3)→書名「分解日記」はしっくりこない。 一見、分解に熱中し、分解して喜んでいるよう見えるかもしれないが、本人は飽くまで修理のために分解しているのである。 修理趣味の人は分解した挙句、結果的に元に戻せないことがあるのだが、ご愛嬌(駄目元)と思ってお許しいただきたい。 (4)p.132 「(刑事が)かわいい猫ですね。 お名前は?」と聞くと、雪絵(光二郎と同居している子息の妻)は「斎藤さん」と言った。 p.19「齋藤は、亡き姑の旧姓だ」 →このネーミングは、かつて一世を風靡した高橋留美子のラブコメコミック「メゾン一刻」の「惣一郎さん」(ヒロインの愛犬。亡夫の名。)のパロディと思える。 仮にそうでないとしても、安易だ。 【同ジャンルの推薦書】 足立紀尚(著) 修理-仏像からパイプオルガンまで (中公文庫 2007/06/25) | ||||
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