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sumerujyakohu さんのレビュー一覧
sumerujyakohuさんのページへ書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.67pt |
レビュー数9件
全9件 1~9 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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表紙と題名とで、レビューを見なかったら手に取らなかっただろう作品。
高めの評価通り、すごく良く出来ていて面白かった。警察側と犯人側の視点で交互に描かれているそれは あたかもpositiveとnegative、躁と鬱のtexture。トリックも好みの類。文章も読みやすく情景の想像が容易。登場人物の個性もしっかりしていて、ページ数もそこそこの割りにグイグイ読ませる。聞いたこと無いメーカーの購入したけど意外と長持ちしたみたいなお得感(蛇足) けれど、結末がそっちかぁという感じで個人的に減点。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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素晴しい作品でした。デビュー作らしいですが、こんな完成度の高い作品が書けるなんて凄い。
取り上げにくそうなテーマだけど、軽さ・安っぽさは感じないし、取材力からくる信憑性が、描写を より引き立たせて、凄い臨場感でした。特に死刑囚470番(5歳と7歳の幼女を強姦殺人・死刑判決)の 死刑執行シーンは鬼気迫るものを感じました。それと登場人物・南郷の「日本人はな、悪人を死刑にしようと心の中では思いながら、それを口にする人間を白い目で見るんだ。本音と建前を使い分ける民族の陰湿さだよ」という台詞や物語全体から、こういう事はかけ離れた出来事ではなく、誰にでも訪れる可能性がある。目を逸らすな。という作者のメッセージが感じられました。 「死刑」を外側からと内側から、知る・考えさせられる教科書的な面と、単純に楽しめるエンターテイメント的な両面を持ち合わせた、本当に面白い本でした。 |
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この作家の作品を初めて読みました。
前半部はひどく嫌悪感を感じました。人殺しに、不法侵入(視覚障害者の住まいと知りながら) の主人公がその家の住人に親切にしたからどうなんだと。 確かに前半こういうえぐい設定だと、後の恋愛もの風展開の粗隠しにはなってるのかな。 話や登場人物の設定に、作者の卓越した狡猾さが滲みでている凄い作品だと思いました。 |
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8.7位の評価。すごく面白かった。
文章も読みやすかったし、登場人物の個性もしっかりしていた。 この作品で自分は、物理トリックもの?が苦手だと認識した。それは 途中、図面でトリック解説がでてきて、「まさかこっち系!?」と嫌悪感を抱いたから。 でも、そうじゃなかった。ミステリで大好きな騙され方。ラストのたたみかけ方も 旨くて一気に読ませる。最後の最後あーいうページの使い方も好きです。 ただ、犯人の動機は、無いな、と感じた。作品の値打ち下げてるような気がする。 『不思議の国のアリス』や『そして誰もいなくなった』をモチーフにしてたのも違和感なく 凄く活かしてたと思う。 どうしてあの動機なんだろう。あの動機じゃなきゃいけなかったのか? なんにしても印象深い、良い作品でした。満足! |
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TVの『ライアーゲーム』の殺人事件が起きるバージョンて感じがした。
ライアーゲーム自体好きで、この作品も楽しめた。 只、ラスト、良かったんだけど(ふざけた武器もあり)なんとなく茶番感を感じた。 そして、犯人。目的達成後、ナイフもってどーすんだ?先は読者の想像に委ねるて感じの作品じゃないよね。後、長い。 個人的に不満もあったけど、読みやすかったからなのか、主人公の何がしたいんだ的な行動に共感した のか、とにかく楽しめた不思議な作品でした。 |
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よくこんなトリック思いつくなぁと感心。
ボリュームもあるけど読みやすいから苦にならない親切設計。 館内部と外の話が交互に進むが違和感なく相乗効果。 全体的にすごくスマートな、余分をそぎ落としたような印象。 ラストシーンは映像化を多少意識したのかなと勝手に想像。(このトリックは映像化できるのかどうかは知らないが) 少し期待しすぎた感ありで鹿谷のワーゲン状態。でも、面白かった。 |
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江戸川乱歩賞受賞の「顔に降りかかる雨」に続く女探偵村野ミロシリーズ二作目
この作家の作品は何冊か読んだことがあったので安心して読み始め、案の定 文章も読みやすく自分専用の映画館で映像を観ているような雰囲気も楽しめました。 この人の描く人物・物語は、現実にありそうでなさそうな、未知の土地や職種でも説明調でなく 会話や描写でスムーズに感情移入させてくれます。主人公の人物像に違和感を抱かなければ (性格や行動)最後まで楽しめると思います。内容はというと、 AVに出演している女の行方探しを頼まれる主人公。捜索のなか出会う仲間や怪しい人物達。女に 近づくにつれ出てくる謎・新事実。(若干、AV女が宮部みゆき著・火車の借金女と雰囲気似てるなと感じた)終盤は強烈などんでんがえしなどは無くTVのサスペンスドラマぽい。 けれど、ラスト7行を読み終わった後の読書特有の、高揚感、心地よい余韻は味わえました。 蛇足ですが「リアルワールド」という作品でこの作家の作品を読み始めました。ミステリじゃないけど桐野作品では断トツ好きです。併せておすすめ。 |
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やっと終わった。という感じの読後感でした。
作品冒頭の手記は、読者を篩いにかけてるのか、本編の読みづらさのカモフラージュ なのか、いきなりのハズレ感。ややこしくても、読ませる・引き込むといった印象は 一切無し。 本編の方も文章が自分には合わず、まさに電話帳でも読んでいる感じでした。 昭和初期の未解決事件の謎を、数十年後の人間が解こうとしてるのは分かるけど、もう少し 昭和初期の匂いというか雰囲気があればなぁと感じました。 トリックや内容を理解できないだけだろ、と言われればごもっともで、読み返しては 又もどりをやってイライラしました。 途中の主人公によるホームズの人物評は面白かったので3点。ただ、それを読むためだけに読むにしては この本は長過ぎる。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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ミステリ初心者なんだけど、この作品を読みレビュー書き込みたくなっちゃった。
綾辻作品は、殺人鬼→殺人鬼Ⅱ(暫らくの間があり)→十角館→フリークス→アナザー→水車館→ 迷路館の順で読みました。で、その中でこの作品がNo.1です。 犯人を当ててやると意気込み読み始め、話の途中までは、よし、予想した範囲内だしめしめ 私もやるじゃないかと思っていたら・・・ 終盤あたりから、え?え!?てきて、追い討ちをかけるように嘘ーーーっ!? 鳥肌がたちました。殺人鬼の作者こんなのも書けるのかと圧巻。とにかくインパクトがスバ抜けて ます。どこかでトリックの禁じ手云々書いてるの読んだけど、個人的にはそれがどうしたって 感じ。館の雰囲気も、物語の構成も、名探偵も大好き。この税込み¥780は安い。 綾辻さんに10満点!! |
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