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聖水卿 さんのレビュー一覧

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

レビュー数8

全8件 1~8 1/1ページ

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No.8: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

眼球堂の殺人 ~The Book~の感想

 トリックはどこかで見たようなものだったり、すぐにわかってしまうようなものだったりと物足りなさを感じましたが、あらゆる可能性を挙げてそれらを論理的に消去していく緻密さはすばらしく、ラストもなかなか満足ができるものでした。
 わりとすっきりとしたストレートな本格なので、「本格ミステリって何?」というような方に薦めるのにちょうどいい1冊だと思います。

▼以下、ネタバレ感想
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眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)
周木律眼球堂の殺人 ~The Book~ についてのレビュー
No.7: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

『クロック城』殺人事件の感想

 世界観やキャラクター、その行動などが従来の本格ミステリに見られないような独特な作品です。その点からかなり読み手の好き嫌いが分かれてくるところだと思います。

▼以下、ネタバレ感想
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「クロック城」殺人事件 (講談社文庫 き 53-1)
北山猛邦『クロック城』殺人事件 についてのレビュー
No.6:
(6pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ifの迷宮の感想

 科学捜査の発展は本格ミステリをおびやかすということがよく言われますが、こちらはその科学捜査の結果が謎を生み出すという趣向のミステリです。
 よみがえる死者の謎の真相は、自然の奇跡と科学技術が合わさって起きたという点が印象的で、これぞ柄刀流サイエンスミステリーの醍醐味だと感じました。
 密室トリックの出来には正直不満を覚えましたが、それが犯人特定の手掛かりになってはいるのでその点では満足です。

▼以下、ネタバレ感想
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ifの迷宮 (光文社文庫)
柄刀一ifの迷宮 についてのレビュー
No.5:
(7pt)

空飛ぶ馬の感想

 元祖(?)日常の謎の物語。日常の謎は地味だという印象が抱かれがちですが、本書はそんなことはなく、不可解な出来事に対するヒロインの真摯な好奇心、そして円紫師匠の鮮やかな推理が物語を彩り、本格の醍醐味を見せてくれる一品です

 収録されている5作品の中の私的ベスト1はやっぱり「砂糖合戦」です。序盤から円紫師匠の推理が展開され、すっかりと物語にのめりこんでしまいましたし、真相もチェスタトンのブラウン神父シリーズを思わせるような、あっと膝を打ってしまうすばらしいものでした。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
北村薫空飛ぶ馬 についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

QED 竹取伝説 の感想

あいかわらず歴史や薬学に関する蘊蓄が大量に盛り込まれています。
歴史の話に関して言うと、タタルの話は『竹取物語』にとどまらず、日本人なら誰もが知っているあの人やあの伝説を巻き込んでいきます。ただ、前半に色々出し過ぎたせいか、タタルの最後の解決があっさりとし過ぎている感が否めません。
事件の話に関して言うと、竹やぶが光る謎の真相は個人的におもしろかったですが、見立て(?)殺人はイマイチでした。
QED 竹取伝説 (講談社文庫)
高田崇史QED 竹取伝説  についてのレビュー
No.3: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

白い家の殺人の感想

シリーズ前作『長い家の殺人』と比べてトリックのバリエーションが増え、本格としての水準が上がっていると思います。
しかし、タイトルにもなっている建物の白さが特に物語に関わってこなかったのが残念です。タイトルを先につけたのか物語が先にできたのかはわかりませんがそのあたりはきちんと考えてほしかったです。
白い家の殺人 (講談社文庫)
歌野晶午白い家の殺人 についてのレビュー
No.2: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

トンでもない真相に唖然

オーソドックスな探偵小説かと思いきや、真相に驚かされました。
この真相、素直にすごいと感心する人と怒って本を投げつけたくなる人に分かれるのではないかと思います。なにせ推理小説的にかなり危険を孕んだ趣向なので。
でもだからでしょうか、思い返してみるとこの作品を意識したと思われるものや、タイトルこそ出していなかったものの、作品の真相に言及していたものが新本格の作品の中にありました。それ程の名作なので未読の方はなるべく早くこの作品に手を伸ばすことをおすすめします。
オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

奇想、天を動かすの感想

一つの推理小説の中に本格の要素と社会派の要素は共存できる、そんな可能性を示してくれた作品です。
「社会」という大きなテーマと、島田先生お得意のスケールの大きな「奇想」が上手くマッチしていて読みごたえのある物語となっています。
奇想、天を動かす (光文社文庫)
島田荘司奇想、天を動かす についてのレビュー