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聖水卿 さんのレビュー一覧

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レビュー数3

全3件 1~3 1/1ページ

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No.3:
(7pt)

空飛ぶ馬の感想

 元祖(?)日常の謎の物語。日常の謎は地味だという印象が抱かれがちですが、本書はそんなことはなく、不可解な出来事に対するヒロインの真摯な好奇心、そして円紫師匠の鮮やかな推理が物語を彩り、本格の醍醐味を見せてくれる一品です

 収録されている5作品の中の私的ベスト1はやっぱり「砂糖合戦」です。序盤から円紫師匠の推理が展開され、すっかりと物語にのめりこんでしまいましたし、真相もチェスタトンのブラウン神父シリーズを思わせるような、あっと膝を打ってしまうすばらしいものでした。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
北村薫空飛ぶ馬 についてのレビュー
No.2: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

トンでもない真相に唖然

オーソドックスな探偵小説かと思いきや、真相に驚かされました。
この真相、素直にすごいと感心する人と怒って本を投げつけたくなる人に分かれるのではないかと思います。なにせ推理小説的にかなり危険を孕んだ趣向なので。
でもだからでしょうか、思い返してみるとこの作品を意識したと思われるものや、タイトルこそ出していなかったものの、作品の真相に言及していたものが新本格の作品の中にありました。それ程の名作なので未読の方はなるべく早くこの作品に手を伸ばすことをおすすめします。
オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

奇想、天を動かすの感想

一つの推理小説の中に本格の要素と社会派の要素は共存できる、そんな可能性を示してくれた作品です。
「社会」という大きなテーマと、島田先生お得意のスケールの大きな「奇想」が上手くマッチしていて読みごたえのある物語となっています。
奇想、天を動かす (光文社文庫)
島田荘司奇想、天を動かす についてのレビュー