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坊主頭 さんのレビュー一覧

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レビュー数2

全2件 1~2 1/1ページ

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No.2: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

邂逅の山

自然と密接にかかわり合いながら熱く生きたマタギの物語に新鮮な感動をもらえます。古き日本の風俗についての描写もとても興味深く読めました。特に1章から3章までのいわゆる序章は本当に素晴らしく、序章だけ読んでもいいくらいです。4章以降についても、もちろん十分楽しく読めるのですが、ただあまりにも序章が素晴らしい為に読後に少し残念な気持ちになりました。物語が進んでいくうちに登場人物たちも歳を重ねていくのですが…なんというか…成長しないんですよね、いつまでもガキっぽいというか…その辺にリアリティがなかったです。それほどリアリティを追究した序章が素晴らしいということかもしれません。余談ですが、邂逅の「森」とありますがむしろ「山」なんじゃないかなと思いました。皆さんも読んだらそう思うでしょう。
邂逅の森 (文春文庫)
熊谷達也邂逅の森 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

タイトルで嫌遠するのはもったいない作品

図書館でこの作品を手に取りました。タイトルのとおりおどろおどろしい感じの作品がよみたかったからです。確かに時におどろおどろしい描写もありましが読感は爽やかでした。よい意味で期待を裏切られたのでお勧めしてみようと思いました。いい作品でしたよ。雪に閉ざされた村でのマタギと赤熊の戦いは迫力ありましたし自然や村の伝説とともに描かれる村人の姿はリアリティがあって共感できました。私は物語にはメッセージを求めるタイプなので、その点についてはちょっと曖昧だったかなともおもいますが・・・これもひとつの「業の浄化」でしょうか・・・現代社会の片隅に追いやられてながらもまだ、自然と共存し、死の伝説を乗り越えた現代のこの村だから、浄化が成立したのかもしれませんね。と勝手に解釈いたしました。
首挽村の殺人 (角川文庫)
大村友貴美首挽村の殺人 についてのレビュー