隠蔽捜査

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隠蔽捜査の評価:

4.40/5点 レビュー 212件。 A ランク

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平均点4.40pt

Amazonレビュー一覧

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未読の方はご注意ください

全349件 341〜349 18/18ページ
No.9
(5pt)

エリートだが、スーパースターではない警察官僚

警察官僚の竜崎に、公私に起こった事件について、どう対応するのか?
ミステリーではない。
だから、犯人探しが目的ではない。
また、主人公の竜崎は、警察庁の警視長というエリートだが、スーパースターではない。
組織防衛を優先して、自分の出世を優先する。
そのため、家庭をまったく顧みない。
竜崎の”正義”と思うことが、結果として、周りを幸せにするとは限らない。
それでも、彼はそれを突き通すのか?
それとも、周りの幸せを考え、自分の信念を曲げるのか?
アクション性はまったくないが、わくわくする作品だ。
隠蔽捜査 Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査より
4103002514
No.8
(5pt)

読む手が止まらなかった

 所轄で進む連続殺人事件の捜査によって浮かび上がってきた犯人は,一つ取扱いを誤れば警察全体が大打撃を受けかねない存在。保身しか考えない上司らには適切な対応がとれていない。
 他方,たまたま同時期に浮上した息子の不祥事は,主人公(警察庁総務課長)のエリート官僚としての身を滅ぼしかねないスキャンダルだった。同期の警視庁刑事部長に相談すると,「握りつぶせ」とアドバイスされるが・・・。
 この公私にわたる難問をいかに解決するか,というストーリー展開は,文字通り手に汗握るもので,発熱でダウンした状態なのに先が気になって仕方なく,一気に読み通してしまった。特に,事件に対する警察庁・警視庁の対応は,国松警察庁長官狙撃事件を扱ったドキュメント『警察が狙撃された日』を読んでいたときのような興奮すら覚えた。
 また,組織人として組織を動かすにはどうしたらいいか,という視点を非常にリアルに提供してくれてもいたように思う。
隠蔽捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査 (新潮文庫)より
4101321531
No.7
(4pt)

面白かった。

主人公・竜崎は警察官僚(キャリア)。キャリアにとことんこだわっていて、東大以外は大学じゃない、家庭の事は妻の仕事、部下でも信用しない、と考えている。最初は嫌なタイプだと思いながら読んでたけど、ここまで信念が強いと逆にあっぱれと思えてくる。でも彼は仕事熱心で、国家を守るために身を捧げるべきと考える男。そうなると面白くなってきた。
連続して起こった殺人事件。被害者は過去に少年犯罪を犯して出所していた。やがて浮かび上がる容疑者。そんな中、息子が不祥事を起こしてしまう。もみ消しか、真実を明らかにするか?キャリアにこだわる竜崎は悩む。後半の刑事部長とのやりとり(説得)のシーンは熱くなって力を込めて読んでいた。ラストも良く、続編を読んでみようと思える作品です。
隠蔽捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査 (新潮文庫)より
4101321531
No.6
(4pt)

読後感さわやか

なんか見たことあるよなぁと思いながら、ページを繰っていて、
カレンダーのところで、やっと、
この作品TVの二時間ドラマになってたようなぁと気付いた。
気付いたときには、興味が半減したが、
かまわず読みすすめていくうちに、
どんどん物語りにのめりこみ
一気読みしていた。
重い話を、さくさく読めるようにしている筆力がいい。
人物も書けているし、読後感もさわやかである。
吉川英治文学新人賞の名に恥じない作品である。
不祥事における危機管理って、つまるところ、
ぶっちゃけちゃえってことなんでしょう。
昨今のTVを見てると、そう思います。
隠蔽捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査 (新潮文庫)より
4101321531
No.5
(5pt)

危機管理の対応で見える組織と個人の質

主人公警察庁官僚、竜崎伸也の人物像が前半から丹念に描写され、
それが後半の山場に生きてくるのですが、もって行き方のうまさに好感が持てました。
作中の短い期間で主人公の結果の成否にかかわらず、何かを掴み成長する姿を描く
ストーリーは私の好きなテーマです。
本作のもうひとつのテーマは、巨大組織における危機管理にあると思います。
組織の危機に対しとかく、「大人の選択」や「清濁併せもつ対応」が官庁のみならず
民間にあっても取られがちな選択となっています。はたして正論が通じない
危機に際して私たちは世の中のほうが間違っていると言えるか?
どんな対応が正しいのか。どんな策を講じるにしても組織のコンセンサスと戦略が
ものを言います。本作ではそのひとつの答えが提示されていると思います。
単なる警察小説としてだけでなく、企業で何らかの責任を負っている方であれば、
自分の部署がどんな選択を取るべきかのひとつの事例として読んでおいて
損はない作品であると思います。
隠蔽捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査 (新潮文庫)より
4101321531
No.4
(5pt)

合理と非合理の狭間で苦悩する人間像

主人公である警察官僚の竜崎伸也は、自分を弱い人間だと言います
そして、だからこそ確固たる原理・原則に則った行動行動が必要だと喝破する
国家・国民に奉職する官僚として、子を持つ父親として、組織の一員として苦悩しながらも
物事の原理・原則は何かを考え行動する主人公の信念に★5つを贈りたいと思います
隠蔽捜査 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査 (新潮文庫)より
4101321531
No.3
(5pt)

組織の危機管理の事例として

主人公警察庁官僚、竜崎伸也の人物像が前半から丹念に描写され、
それが後半の山場に生きてくるのですが、もって行き方のうまさに好感が持てました。
作中の短い期間で主人公の結果の成否にかかわらず、何かを掴み成長する姿を描く
ストーリーは私の好きなテーマです。
本作のもうひとつのテーマは、巨大組織における危機管理にあると思います。
組織の危機に対しとかく、「大人の選択」や「清濁併せもつ対応」が官庁のみならず
民間にあっても取られがちな選択となっています。はたして正論が通じない
危機に際して私たちは世の中のほうが間違っていると言えるか?
どんな対応が正しいのか。どんな策を講じるにしても組織のコンセンサスと戦略が
ものを言います。本作ではそのひとつの答えが提示されていると思います。
単なる警察小説としてだけでなく、企業で何らかの責任を負っている方であれば、
自分の部署がどんな選択を取るべきかのひとつの事例として読んでおいて
損はない作品であると思います。
隠蔽捜査 Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査より
4103002514
No.2
(5pt)

正しい官僚とは…?

 自らの意志で警察官僚を選び、できるだけ速やかな出世を望む主人公・竜崎。
 こう書くと保身に汲々とする軟弱な官僚っぽいが、彼にとっての出世とは、偉くなることでもなく給料が増えることでもなく、「権限が増えること」。権限が増えれば、自分の信じる正義を実践できる程度が増える。
 彼にとっての「エリート」とは、中世の貴族のようなもの。大きな権限を持つ故に大きな義務を負う。それ故、警察庁全体を揺るがす大きな「警察の不祥事」が発生すると、無かったことにしようとする上層部と彼は対立し、自らの正義を貫こうとする。
 上層部との対立、というのは警察小説によくある話だが、戦い方が違う。彼は「エリート」だ。やみくもに理想を振りかざすのではなく、入念な根回しやギリギリの取引きを駆使しながら、現実的に戦う。
 そんな竜崎を姑息で鼻持ちならないヤツと見るか、理想に忠実な戦略家と見るかは、読者によって違うと思う。ただ、キャリア組が事件とどう向きあい、何に葛藤を覚えるのか、それを知るだけでも面白い小説なのではないか。
隠蔽捜査 Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査より
4103002514
No.1
(5pt)

エリートキャリアの警察小説。

吉川英治新人賞を受賞しているのも道理。よくできた長編警察小説だ。
警察小説といえば、古くは松本清張からずいぶん最近までノンキャリアの刑事(それも所轄)を主人公にしたものが多かった。
そこに警視庁の捜査課と所轄の対立うんぬんが導入され。
さらには、警察庁に属するキャリア警察官僚も登場するようになり。
キャリアの落ちこぼれを主人公にした「新宿鮫」の影響もあるだろう。
「踊る大捜査線」もそうだったし。
そこに事務方や監察官や女性警察官までを登場させてニュー警察小説と呼ばれたのが横山秀夫。
で、この「隠蔽捜査」は、エリート警察官僚小説なのだ。
主人公もそのライバルも上司も部下も、ぜーんぶキャリアのエリートばかり。
国家公務員上級甲試験とかT種とかの合格者。そういう特殊社会での推理小説なんですよね。そこが面白い。
国松警察庁長官狙撃事件で小杉巡査部長の自白を闇に葬られた事例を下敷きにしながら、驚嘆すべきストーリーが生まれていく。
結末も洗練されていて、カタルシス十分。
堅物で変人のエリートが変容していくあたりも読みどころ。
隠蔽捜査 Amazon書評・レビュー: 隠蔽捜査より
4103002514