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透明な一日
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透明な一日の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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前項性健忘症という病気の説明、というかそれにかかった主人公の婚約者の父親の説明がダラダラと語られうんざり。 話の要なんだろうが、くどすぎる。序盤で飽きた。 文章もやはりダラダラと長く、締りがない印象を受けた。どうでもいい説明が多すぎて話がなかなか進まない。イライラした。 忍耐強い人、ズラズラした文章が好きな方にはお薦めです。 | ||||
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作者の作品を読んだのはデビュー作の「僕を殺した女」以来。アクロバティックなその構想には驚いたものだった。その時から作者の先端科学志向は表れていた。本作でも「前向性健忘症」という症状の助教授が登場する。この病気は、ある時期(本作では交通事故遭遇日)以前の記憶はあるが、それ以降は記憶が1時間と持たないというもの。つまり助教授にとって、事故に遭った以降は記憶が保たれないため、同じ日が毎日繰り返されるというもの。事故に遭ったのは6年前で、その時12才で現在18才の娘も差異が大きいため認識できないでいる。 話は、この助教授一家を含む複数家屋を襲った14年前の連続放火事件と、これに絡んで起きる現代の連続殺人事件の謎を、やはりこの放火で母を無くした青年が追うというもの。青年と助教授の娘は未承認状態の婚約関係にある。デビュー作ほどのアクロバティック性はないものの、特異なトリックを実現させてしまう手腕は評価できる。トリックに不自然さを感じさせないように全篇に渡って伏線を張ってある用意周到さも見逃せない。「前向性健忘症」の助教授が娘に残す最後の手紙も感動を誘う。 欠点を挙げると、デビュー作でも感じた事なのだが、人物造詣が甘く、登場人物が単なる記号のようにしか映らない点であろう。ミステリーは須らくそうした傾向を持つのだが、トリッキーな作風を考えるとスヴィドリガイロフ的性格を登場人物に付与しても良いのではないか。また、「前向性健忘症」という病気をご都合主義的に使っている点が気になった。 作者はデビュー後10年経っても"覆面作家"を貫いている興味ある人物である。また、言語を解する猿を主題にした作品もある程、科学とミステリーの融合を試みている作家でもある。そんな作者のトリッキーな味が楽しめる佳作。 | ||||
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