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群青のとき
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群青のときの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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明治維新は、まさしく日本史上の大舞台であった。その時代を駆け抜けた人は、幕府・新政府を問わず、輝き、魅力的に映る。 しかし、明治維新という大舞台の夜明け前を生き抜き、その礎を築いた人物が阿部伊勢守正弘であった。 若くして、周囲から認められて老中になった阿部正弘が向き合ったのは、黒船来航・日米和親条約という日本国の開国であった。 祖法の遵守か現実路線かという難局において、彼が発揮した能力は、強いリーダーシップではなく、意見を纏めるための粘り強い調整であった。 決して勇猛果敢ではないけれども、丁寧に布石を打ち、一つ一つの事実・経験を積み上げ、周囲をまとめる姿勢は、強い信念を感じた。 そして、彼は、「幕府」を護るため、現実を選んだ。 一度は責任を取り、辞意を表明した彼を引き留めたのは、彼の能力を認め、彼以外には乗りきれないと周囲が感じたからだ。 しかし、着実に政策を進める一方で、病は確実に彼の身体を蝕んでいく。 時代の流れに楔を打ち込み、橋頭堡を築いた彼は、それでも良かったのかもしれない。 けれども、病に侵されながらも、日本の明日を思い、必死に向き合う姿は感動を覚えた。 本書は、まだ見ぬ未来へ日本を導く橋の礎を築いた阿部正弘を描いた本である。 | ||||
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