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(短編集)
姫君を喰う話: 宇能鴻一郎傑作短編集
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姫君を喰う話: 宇能鴻一郎傑作短編集の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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面白い本なので、時間を忘れて読み続けてしまいました。 | ||||
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芥川賞作家の存在感 | ||||
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(ネタバレ注意) 決して露骨な、執拗な、エロい文章があるわけではない。 物語の背景、人物像、それらを際立たせる描写力があるから、ほんの僅か数行のエロ描写であってもそれは輝いている。 氏は夕刊紙や週刊誌に官能的な作品を書いていたが、単なるエロ小説ではないのだ。 | ||||
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「姫君を食う話」が秀逸でした。 煙が濛々と立ちこめ、時々師走の風が吹き入ってくるモツ焼き屋の屋台から、付き合っていた洋裁学校生の肉の釦に接吻するホテルや下宿、モツ焼き屋に忽然と現れた虚無僧によって、平安王朝へ。そこで永遠の処女である神に仕える斎宮に深く恋着し、抑えきれずに、その野の宮に忍び込み、偶然なのか待ち焦がれていたように、斎宮の足に踏みつけて頂き、それをしゃぶり、三時間にも及び・・・その可愛らしい小さく引き締まった部分も、残るくまなく味わい参らせ・・・しかし、悲劇で終わり、恋着はクライマックスへ・・・都の一隅で展開する悲しくも美しく匂うような至高のエロスに彩られた闇の王朝絵巻に圧倒されます。 この作者はエロ作家としての世評でしか知りませんでしたが、実は国文学を深く専攻し、「鯨神」のような堅い文章(あまり好きではありませんでしたが)を書く方だと初めて知り、新鮮な驚きでした。 他も素晴らしい作品ばかりでした。 | ||||
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とても良かったです。おすすめの短編集。装丁のイラストもデザインも良かったし。 | ||||
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以前から『鯨神』を読みたかったので購入。官能小説とは違う力強い文章。芥川賞も納得です。ほかの作品は下半身寄りではあってもエロより生命力を感じました。 | ||||
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宇能鴻一郎の、芥川賞授賞作を含む純文学作品を集めた作品集です。人間のどうしようもない運命や宿業、そして本能といった物事に翻弄される人々を、精緻な文章で描いた見事な作品群に、時間を忘れて読み耽りました。見事です! | ||||
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宇能鴻一郎といえば「官能小説家」「ポルノ作家」のイメージですが、実は芥川賞作家でもあるのです。 その「鯨神(くじらがみ)」が読みたくてKindleを探したら、この本にあたりました。だから、この作品についての感想だけ書きます。 明治初期の九州の小漁村での話ですが、なぜか中上健次の世界に通じるものがあり、いわゆる土俗的世界を描く、いわゆるマジックリアリズムという印象です。昭和三十六年度の芥川賞ですから1961年のの作品です。中上健次の受賞が1976年ですから、時代の先端を行っていたのですね。それがポルノ…? ポルノ外の作品を読んでみようと思う。 | ||||
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私、著者のポルノ小説は、以前読んだことがあります。 内容よりも、きわめて簡潔ながら、ぴたっと描写するその文章力に酔った覚えがあります。 今回、初めて初期の作品を読みましたが、なんともすごい。 解説によると、著者は谷崎潤一郎にあこがれたらしいのですが、確かに影響されているように感じました。 表題作の「姫君を喰う話」などは、谷崎の「美食倶楽部」を彷彿とさせます。 「ズローズ挽歌」の変態ぶりも、後ろに谷崎を感じるのですが、いかがでしょうか。 さて、芥川賞を受賞した「鯨神」は、昔、川崎のぼるの漫画で読んだような・・・と思って検索してみました。 漫画原作者の梶原一騎が、たぶん、「鯨神」を原案として書いたのだろうと思われます。 なつかしかったです。 もちろん、小説もすごいと思いました。 解説で書かれているように、今一度再評価されるべき作家なのかもしれません。 | ||||
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敬遠していたわけではないが、古いが面白い | ||||
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少年の頃、大人の世界を垣間見させてくれた官能小説の巨匠、宇能鴻一郎の文芸作品集。純文学よりとはいえ、読んでいて気恥ずかしくなる性的な表現が多々見られる。 著者独特の世界観というべきだろうか、非日常(!)な人々の感性が通低音として流れているようだ。途中、何処に連れて行かれるか分からないまま、ラストのハッとする残酷さを味わうことになる。 芥川賞受賞作「鯨神」は、伝説の巨鯨と闘う男たちを描いたスリリングな作品。この作品だけでも本日を手にする価値はあるだろう。 その他、殉教者の志を持つキリシタンの花魁「花魁小桜の足」、代々に渡って祟られた男の末路「リソペディオンの呪い」など。 | ||||
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後悔の一言。途中で脱落。胸糞悪くなりそう、もう、ホルモン食べられないかも。 | ||||
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官能小説かと言われる宇野浩一郎の小説ということで興味がありよんでみましたが、彼の圧倒的な経験の積み重ねであることを気付かされた作品でした | ||||
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官能小説だが、結局表現がすごい | ||||
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姫を食う話は衝撃的、エログロと甘味な恋愛が同居する、素晴らしい衝撃的な作品、ファンタジーである。 | ||||
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こんな凄い作品があったとは目から鱗です。単なるエロ本作家としか思っていなかった無知を反省しています。芥川賞ももらってるんですって。 | ||||
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子供の頃、通院していた耳鼻科や歯科の待合室に置いてある週刊誌に載ってたなんだかドキドキしたお話の著作者名を目に留めポチったが、濃厚な中身につい一気読みさせられてしまった。 日記、エッセイ、紀行など日常風の出だしから筆が荒ぶり時間、空間を超えて捏ね合わせ、のたくり合う荒唐無稽な幾つもの物語が紡ぎ出される。それらが、 匂い、唸り、ぬめりが行間から立ち昇って来るような艶めかしい皮膚感覚の筆致と、浅楽の身には詳らかに出来ぬ古今東西の古典との濃密な繋がりの気配を携え脳髄を刺激する。現実と妄想と幻想と記憶がお互いの垣根を越え交合する魔術的世界を体験した。 やっぱりドキドキだな。 それぞれの物語は他の評者に譲った通しでの読後感だ。 | ||||
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老木には、難かなエロスの本と見ました。 | ||||
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表題作の他、芥川賞受賞作「鯨神」、「花魁小桜の足」、「西洋祈りの女」、「ズロース挽歌」及び「リソペディオンの呪い」の全6つの短編を収録した作者の傑作短編集。 平安後期の秘画絵巻「小柴垣草紙」に題を採った表題作は、作者とおぼしき男がモツ鍋(モツなので睾丸、大陰唇、子宮、処女豚、舌(=キス)、ドテ(=女陰)などの言葉が乱発される)を食べる巧みで作者らしい導入部の後で、まず、男が隣の虚無僧風の男に自身の体験を告白するという体裁。既に禁忌語を書いてしまったかも知れないが、これ以上、作品の詳細を語る事は憚れる。要は、「相手を愛する事=相手を食べる事」というコンセプト。作者の体験談は(あの独特の文体では無い)露骨な官能小説なのだが、冷静な観察眼が哄笑を誘う。一方、それに対する虚無僧風の男の語りは(明記されてはいないが)業平と斎宮とのエピソードで、これが上述のコンセプトそのものであると同時に、虚無僧風の男を信じれば、そのコンセプトが1300年に渡って続いているという壮大な(法螺話としての)秀作。「伊勢物語」に焦点を絞っていない点も妙味がある。一転、古い巨大鯰絵巻に想を得た「鯨神」は、鯨("鯨神")に親族を殺された青年と"鯨神"との闘いを民族学的・神学的境地にまで昇華した上で、"生と性"の営みを中心とした漁村の人間模様を鮮やかに描いた秀作。青年が形而上学的悩みに陥る点が斬新で(往時の作者の心境の反映かも知れない)、その悩みの延長線上で、ラストで青年と"鯨神"の運命を重畳させるという意欲作。 紙幅の関係で他の短編は簡略に。花魁の小桜と聖母マリアとを重畳させた「花魁小桜の足」は異国情緒は勿論だが、切り口が鋭い佳作。「西洋祈りの女」は、「鯨神」に近い雰囲気を漂わせており、ある山村の風習を物語性を損なわずに(形容の中に性的表現が頻出する点が可笑しいが)民族学的に纏めた秀作。「ズロース挽歌」は、題名からして笑えるが、内容も作者とおぼしき男が死を目前にした囚人からの聞き語りという体裁で、囚人の(パンティでは駄目で)"ズロース"に賭ける長年の執念をこれまた執拗に描いた抱腹絶倒の短編。「リソペディオン(=石児)の呪い」は、鍾乳洞を死後の世界と見立てたり、性欲をそそる景観と評したりした後で、"石汗地蔵"の祟りを語るという作者らしい自由奔放さを発揮した怪作。作者の発想の自在性と筆力とを改めて感じさせる文字通りの傑作短編集だと思った。 | ||||
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かって新潮文庫で「鯨神」が出ていたような記憶がありますが、 新潮文庫では、久しぶりの短編集かなと思います。 宇能鴻一郎といえば、即ポルノ小説、官能小説を思いうかべますが、 かっては純文学を書いていて、芥川賞も受賞しているのです・・ 私は直木賞のほうがよりふさわしいように思いますが・・・。 また、嵯峨島昭のペンネームで、覆面作家として推理小説を出していたこともあります。 本書には、「姫君を喰う話」を含む短編小説6作と短いエッセイ1編が収録されています。 「姫君を喰う話」は、いろいろ解釈できると思いますが、一種のほら話、 あるいはホラーとして読むのが正解ではないでしょうか?! 「鯨神」は、巨鯨と闘う男のお話で、敗れてもお互いを認め合うのは、 あらゆる好敵手に生ずる感情ではないでしょうか! 「ズロース挽歌」ズロース、ほとんど死語とかしていますが、 物語は、変態犯罪者の告白といった形式で進行します。 読んでいて、「ミスターエロティスト」)(梶山季之)を思い出しました。 鯨神を除いて、官能小説系の作品が多いと思いますが、 物語性に富み、結構面白いのでお盆休みに一読されてもいいのではないでしょうか!? | ||||
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