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大盗の夜
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大盗の夜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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著者の京都を舞台にしたシリーズの中で、これは陰陽師をテーマとしたものです。時代は江戸です。江戸時代には陰陽師というのは占いを業とする易者に実際は変貌していたようで、この占い師たちを組織化していたネットワークの一部を管理していた人物が主人公として仮託されています。この辺の事実関係や背景は、著者の解釈への同意、不同意は別として、これまで知ることのなかった世界で、興味深いものです。ただもはや江戸期を舞台として、詩的に美的世界を描くことはもはや無理なようで、ストーリーの発端は別として、その展開と結末は他の京都シリーズと同じようにいつもながら俗なものです。「易者は将来を占う、そしてその占いのその後の結末をたどる」というフォーマットは通常の謎解きの仕組みとは根本的に違っており、ある意味では結論はおぼろげながら物語の最初に提示されてしまうわけです。となると後はディテールの面白さが鍵となります。そういう意味では、本書でも、京都の様々な地名や町名が細かく描かれており、京都の在住者にはもっと身近に感じるのかもしれません。初出は2001年というわけで、これは「高瀬舟シリーズ」や「祇園社シリーズ」とほぼ同時代に書き進められていたものなんですね。 | ||||
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