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大江戸釣客伝



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大江戸釣客伝の評価: 4.56/5点 レビュー 34件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.56pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全31件 21~31 2/2ページ
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No.11:
(5pt)

十分に満喫した

下巻では、江戸・元禄期の釣り狂いの話から、赤穂浪士の討ち入り、将軍・綱吉の病死の模様など、上巻で予感されていたことが丁寧にゆっくりと語り継がれている。最後は主人公、津軽采女が生涯を閉じるところまで。文庫本でも上下でざっと800頁に及ぶ長編ながら、長いという感じはあまりせず、ひとところも退屈することなく読み終えることができた。佳きかな。
大江戸釣客伝 下Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 下より
4062170876
No.10:
(5pt)

文句なしの快作

舞台は、あの「生類憐みの令」を頻発させた5代将軍・綱吉が君臨する元禄期(17世紀後半〜18世紀初頭)の江戸。津軽藩分家当主の旗本を中心に、釣りに狂った男どもを配した、虚実ないまぜの物語が紡ぎだされていく。とくに、当然ながら、釣りのシーンの描写が抜群にうまく、連作短編風の綾なすストーリーも面白く、人物造形も鮮明。どこをとっても非の打ちどころがなく、くいくい読めた。下巻ではここに忠臣蔵が絡んでくるという。男どもの行く末やいかに……。
大江戸釣客伝 上Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 上より
4062169991
No.9:
(5pt)

釣り好きも、そうでない人も

登場人物がみな粋で魅力的。
釣り小説と思いきや、たしかに釣りのシーン満載なんだが、
それ以外のストーリーも丁寧に描かれていて、釣りに興味のない人にもおすすめしたい。
もちろん、釣り好きは必読でしょう。
英一蝶の画が見たくなった(笑)
蛇足だが、著者の「鮎師」も絶品。

※あと本編には関係ないが、北方さんのあとがきがふるっている。
大江戸釣客伝 上Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 上より
4062169991
No.8:
(5pt)

江戸元禄の雰囲気が肌で感じられる作品

釣りを通して、有名な人物や出来事を身近に感じ、生きることの素晴らしさや辛さは、現代人にも通じる。
大江戸釣客伝 下Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 下より
4062170876
No.7:
(5pt)

釣りの真髄

江戸時代も現代も釣り人の楽しみは道具や仕掛けに工夫を凝らし、自分の思い通りに魚を釣り上げること。
そんな釣り道の奥深さを巧みに書き込んだ佳作。
大江戸釣客伝 上Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 上より
4062169991
No.6:
(5pt)

素晴らしい!

江戸時代も現代も釣り人の楽しみは道具や仕掛けに工夫を凝らし、自分の思い通りに魚を釣り上げること。
そんな釣り道の奥深さを巧みに書き込んだ佳作。
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No.5:
(5pt)

外道楽!!

釣りの話なんでどうかな?と思って読み始めた「大江戸釣客伝」が思いのほか、どころかものすごくよかったので下巻に即突入。
上巻に劣らず素晴らしい内容で数箇所涙ぐむ場面も。
前巻に引き続き「生類憐れみの令」に加えて「忠臣蔵」まで盛り込まれててんこ盛りな展開の中で松尾芭蕉も登場。ほとんど話に加わらないけどその臨終場面が必読もの。
獏作品にはいつも何かに狂った人間の凄みを表現してるけどこの話でも釣り、俳句、絵とそれぞれ没頭するものを持つ男たちが出てくる。
その狂いぶりを記した最強のくだりが、ここ。釣りに狂った男が残した釣り本の序文。
「そもそも釣りは人の道にあらず、外道の道なり。常常思うところを記せば、そのわろきこと博打に勝り、良きこと路傍の石にも劣りたり。粋人のするところのものにあらず、鬼狂いの一種なり。この道に入りて、もどりたる者なし。
博打なれば、金なくなれば止むところ、この道は、金なくとも竿出すべし。人のする愚かなもののうちにも最たり。
この道に生き、この道に死して悔いなし。
他に道なし。」
さらにこの文を詳しく書いてる箇所もあって必読中の必読。すべての道楽・趣味に共通してて誰もが似たような気持ちを持っていると思う。

面白い本に時々当たるけどその中でも珠玉の名作。読んでよかった。
大江戸釣客伝 下Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 下より
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No.4:
(5pt)

とにかく・・釣りが好き!な男たち

江戸時代・徳川綱吉の時代の釣師たちの話。
とにかく、釣りが好きでたまらん釣りバカたちの釣りキチぶりが読んでて気持ちいい。作者本人も釣り好きなんでそのへんの描写もリアル。もちろん釣りに興味なくても全く問題なし。
自分自身も釣りなんか嫌いなくらいだけどその「釣り」の部分を好きなもの、例えば「漫画」「格闘技」「柔術」なんかに置き換えてみるとものすごくしっくりくるから不思議。
そのへんはいつもながらの獏節が炸裂しまくってて安心して読める。
「釣りが好き!」という点をいろんな言い方で書き表してるけど一番心に残ったくだりがここー
釣りの面白さを主君から聞かれた家来が答える場面
「強いて言うなら思うにまかせぬところーでござりましょうか」
「性(たち)の悪い女のようなものでござりまする」
「そういう女に惚れたら最後、男は滅ぶしか道はございませぬ。しかし、それで滅ぶるも本望・・・」

どうすか?ビッシビシこないすか?俺はきまくりです。
下巻を読まずにはいられない。
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4062169991
No.3:
(5pt)

酔狂という言葉

釣りにはこの言葉がよく似合う。
みんな全てを忘れて集中しないと釣りはできない。
陽ほどに釣り、狂うほどにはまるのだ。
日本の文化の中で釣りほど道具が吟味され、細分化された物は無い。
江戸の文化は釣りの文化でもあるのだ。
大江戸釣客伝 上Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 上より
4062169991
No.2:
(5pt)

初かつおからしがなくて涙かな(一蝶)、其のからしきいて涙のかつおかな(其角)。

下巻は、我が国初の釣指南書を書き最後まで竿を握ってくたばった釣狂い投竿翁と俳人芭蕉の死の間際まで過去の句を改稿した執念が対比して描かれる。
釣り船禁止令が出て釣り好きは身悶えするような苦しみであった。
上巻の豪華な登場人物のほか下巻には仏師、医師、小鼓方、三味線、琵琶の名人等多彩な遊び人が登場する。
英一蝶と仏師の民部、美男の風流人医師半兵衛はこの世の序列をひっくり返し(人間所詮糞袋)、金のありそうな人間をつかまえてはえげつないほど遊びに金を使わせる。但し、自分たちの懐を肥やそうとはしなかった。
三人は、将軍や幕臣を当て付けて困らせついには捕縛されてしまう。一蝶は三宅島に流された。
当時の人たちは現代人より遙かに度胸と勇気と知恵があったらしい。
それでも、残った仲間たちはしばしば茶会を催した。
島むろで茶を申すこそ時雨哉(其角)
遊びは続いたのである。
哀しい人間ほど釣りにゆくのだ。
竿は杖である。
綱吉の死により生類憐令はなくなった。
かれい見てすぐ帰る春の富士(一蝶)
波間のことも夢のまた夢(其角)
もう一人の主役津軽采女はこの世の不幸を一身に背負って生きたが生涯淡恬、水を楽しみ現存する我が国最古の釣指南書「河羨録」を残した。
大江戸釣客伝 下Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 下より
4062170876
No.1:
(5pt)

大江戸の風情に遊ぶ

主人公は、石高四千石の旗本、津軽采女(うぬめ)そして、芭蕉の弟子其角、絵師英一蝶これに堂々とした大人振りの紀伊国屋文左衛門、吉良上野介、御徒侍の阿久沢弥太夫らが絡む。このお膳立ては秀逸である。
これに江戸湾の四季折々の魚が色を添える。
釣技に迫る謎解きにも興奮がある。
竿も鉤も季節も潮の動きもみんな違う。釣法は、人それぞれであってそれぞれが工夫すればよい。教えることは出来ない。とは至言である。
将軍家の権力争い、五代将軍綱吉の「住みにくい世の中」となったと云われている「生類憐令」(お触れの総称)には、「きりぎりす松虫玉虫之類、慰めにも飼い申すまじ」まである。但し、その適用はあいまいであったらしい。
これに対する天下の副将軍水戸光圀の腹の据わった態度も描かれている。
武士の処世や、琵琶湖の鮒寿司も出て来るなど酒と肴もいい脇役となっている。
また、最強の釣敵がふたり並んで竿を出すような間柄になっていた描写があるが人生の奥行を感じさせる。
そして、采女の「色んなものが自分から去った」。
妻が死んだ、城勤めも終わった。だが、釣りが残った。
何故、好むかはその理由を問い詰めてもわからない。何故生きるかのようなものである。
上巻は、釣り船禁止のお触れが出たところまでとなっている。
大江戸釣客伝 上Amazon書評・レビュー:大江戸釣客伝 上より
4062169991

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