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フローリングのお手入れ法



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【この小説が収録されている参考書籍】
フローリングのお手入れ法 (海外文学セレクション)

フローリングのお手入れ法の評価: 3.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

何のために 「 家 」 はあるのか、が分かる。

1) 日本では、捨てるブームが起きて久しい。
捨てて捨てて捨てて、まるで新たに興った 「 捨てる宗教 」 みたい、と感じることがある。

2) 本書は、捨てる話ではない。
家具も台所もバイオリンもバルコニーも、全ての物は、本来の目的で使われてこそ満足し、その積み重ねがオーラとなって部屋に漂う。
家は美しいが、愛情豊かに輝いているか。温もりはあるか。
幾ら綺麗でも人を寄せつけない家、これが原因で離婚に至ることもある。
こんな感じの内容で、確かに、羊頭狗肉の家に羊頭狗肉の客や友人を招く、ってのもどうかと首を捻ってしまう。

3) イランの 「 白の拷問 」 と 「 人間が完璧さを求めることは罪深い 」 という話しが出て来るが、この二つは、捨てて捨てて完璧に近く整理整頓された白っぽいミニマリストと重なった。

4)主人公は、床に付けてしまったワインの染みを消そうと奮闘する、、、病的なくらいに。
これを読みながら、私自身は、私をも含めた家族と飼い猫が、部屋の壁や床、家具等のあちこちに付けてしまった数々の消えない傷や落ちない染みが、愛おしく、それらを見る度に懐かしい思い出が甦り、「 いろいろあったよね~、楽しい事もそうでないことも、でも許しちゃうよね~ 」 って、そう思っていたら、チャンドラー・ノヴァイクなる人物のお手入れ本が登場して、 「 どんな木の床でも時が経てば傷むが、それは木に魂があり生きている証拠。人間だからアクシデントは起こる 」 とあり、思わずニンマリ。

5)本書は、「 家 」 を手入れして綺麗にするのは、住んでいる人や訪れる人が、「 いかに居心地が良いか 」 に尽きるのではないか、と思わせてくれる。
フローリングのお手入れ法 (海外文学セレクション)Amazon書評・レビュー:フローリングのお手入れ法 (海外文学セレクション)より
4488016820

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