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虚構推理 逆襲と敗北の日



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【この小説が収録されている参考書籍】
虚構推理 逆襲と敗北の日 (講談社タイガ)

虚構推理 逆襲と敗北の日の評価: 4.22/5点 レビュー 9件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

ぶっちゃけ、長過ぎる気がしました。

本シリーズで、一番低い評価となりました。主な理由は、次の三つです。

低評価とした理由、その一。メインとなる第二章から第四章にかけての「キリンの亡霊がらみの殺人事件」の話が、この分量に見合うものとは思えなかったこと。ぶっちゃけ、長過ぎると思いました。短篇もしくは中篇向きの話ではなかったかと。

理由その二。「見たのは何か」の第一章と、それ以降の話との繋がりが見えづらく、この序盤が浮いて見えること。〝登場人物が抱く動機の類似性〟て繋がりはなんとなく分かるのですが、第二章以後の展開との繋がりが上手くいっていないように感じました。

理由その三。最後に置かれた第五章「知恵なす者の悪夢」のやりとりが、よく分からなかったこと。登場人物が交わす会話の理屈が、その意味するところが、私にはいまいち、ぴんと来なかった。

一方、魅力的だったのは、〝おひいさま〟こと岩永琴子(いわなが ことこ)が組み立ててみせる虚構推理の臆面もない悪辣さ。あたしゃ、これ読んでる途中で、「あの、こな、偽り者(いつわりもの)めがあぁぁ‼️」と、岩永に向かってゼッキョーしたくなりましたもん。「〝おひいさま〟てば、詐欺師になったら成功間違いなしだわ」て思いましたなあ。
可憐な見た目からは想像もできない〝おひいさま〟の苛烈な台詞とか、世の理(ことわり)の秩序を守ることにかけて揺らがぬ気持ちとか、実に目が離せないエキセントリックな魅力にあふれてますね。こんな風変わりなキャラクターを形にした作者に、乾杯
虚構推理 逆襲と敗北の日 (講談社タイガ)Amazon書評・レビュー:虚構推理 逆襲と敗北の日 (講談社タイガ)より
B09MCXMD1V
No.1:
(3pt)

事件を一気に置き去りにする『その後その後』

※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります

五章立てですが,導入部の第一章と,サブタイトルにもなっているそれ以降と,
実質的には二つの物語に見え,前者は少しばかりパンチ不足の感もありましたが,
その一方で後者は,『らしさ』が存分以上に発揮され,どこまでが,どこからがと,
嘘と真実,偶然と故意など,複雑に入り組み,絡まる状況にひたすら振り回されます.

かと思えば,導かれる虚構と事の終わりは,誤解を怖れずに言えばあっさり気味で,
主人公の冷酷にも映るスタンスを含めて,それまでとの対比が強烈な印象を残します.

また,事態の整理も落ち着かない内に,事件自体を一気に置き去りにするような,
彼女たちの歪な関係を巡るやり取りは,ようやくのサブタイルの回収だけではなく,
『その後のその後』を描く様子に,シリーズが揺れ動く,大きな転機を見た思いです.
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B09MCXMD1V

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