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ジャージの二人
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ジャージの二人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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NHKのラジオに著者、長嶋有氏が出演し、その話や音楽性に面白さを感じ 「猛スピードで母は」以来、久しぶりに著者の作品を読んでみた。 奇をてらったドラマ設定が多い最近の小説の中、普通な日常生活の中にある それぞれの想い、家庭や親子、夫婦が描かれており、スラリと読める小説でした。 ラストのメールがいいですね!一光が射すような? 壊れかけた夫婦に流れる、それぞれの想い。 やたら重くなくていいですよ。 | ||||
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表題作「ジャージの二人」と続編「ジャージの三人」を収める。 初め長過ぎると思ったが別れかけの妻のテーマが出てきて、筆者自身も何を書かねばならぬのかが分かったのであろう。 父親や義妹や別荘地の人びとがいい味をだしているが、妻の下りがないと、単なるエッセイ小説になってしまう。そういう意味では続編の方がよく書けている。 と考えてくるとこの題名はどうなんだ、ということにもなる。 もっとも主題を明示しているのは、電波を求めて、高原のレタス畑の畔に腕を高く掲げる少女の姿ではないのか? | ||||
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本作を原作とした同名映画を見てから読んでみたら 映画はずいぶん原作に忠実に作っていたらしい。 映画のほうが少しコミカルかな。 流れる空気はとてもゆるいのに、主人公の僕が 父親や嫁、義理の妹との距離感を測りきれていないから 緊張感もあって、なんだか少しもやもやした。 人によって好ききらいがきれいに別れる作品だと思う。 あんまり似ていないと遠山さんにいわれる ジャージ親子でも、口癖は「なんかこう。」と同じ。 ああそうか。口癖ってたしかに似るものかもな、と 妙なところに納得してしまった1冊だった。 | ||||
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いい年の男二人が学校の名前の入ったジャージ姿・・・ この「絵」って違和感あるけど妙に和める不思議な風景です。 この風景を想像するだけでニヤニヤしちゃう(笑) ビジュアル的にやられました。 大人になると、こんなのんびりした時間を過ごすことはなかなかできない。 何が起こるわけじゃないけど、佇まいが珍妙で、ぎこちない空気のユルユル加減が変な癒し効果になって、 なんだかこの本を読んでいる時間はすごーくくつろげました。 父子がよく食べている魚肉ソーセージ。 私も大好きですが、このB級さがこの作品とうまくマッチしてるんだよねぁ。 憎らしいほど絶妙な小道具でした。 | ||||
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佐野洋子さんのエッセイ「神も仏もありませぬ」に、長嶋有さんがでてきて、思いがけないところで、思いがけない人と人が交流しているのだなぁと興味をひかれて読みました。 長嶋作品は、芥川賞の「猛スピードで母は」を読んで、小難しい難解な文章だけが、文学じゃないって評価されたようで、とても素敵だなと思っていましたが、この「ジャージの二人」にも同じ感想を持ちました。 あまり売れていないカメラマンの父と、売れない小説を書いているらしい息子がふたり、胸に小学校の名前の入った古着のジャージを着て、群馬の別荘とは名ばかりの小屋で、夏休みの終わりのような一週間を過ごす。 なにがおこるわけでもなく、二人でそれぞれの鬱屈した思いを抱えながら、淡々と日を過ごしている様子が描かれていますが、とりたてて面白いわけでもないのに、思わず笑ってしまうユーモアが、とてもいいです。 だいたい「だいの大人」がふたり、胸に刺繍の入った古着のジャージを着ているところを想像しただけで、なんか思わずニヤッとしてしまいますよね。 人に何かを伝えるのに、やさしい言葉で判りやすく、平明に書くというのは、実は一番難しいことではないかと常々考えていますが、この作者は、推敲に推敲を重ねたであろう文章を、ちっともそんな風に感じさせないよう、するっと差し出してくれます。 読みやすくて、ほんわりしているのに、胸にじわっと残ります。 | ||||
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