硝子の塔の殺人
評判
硝子の塔の殺人の評価:
3.54/5点 レビュー 240件。 A ランク
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全253件 221〜240 12/13ページ
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硝子の塔の殺人の評価:
3.54/5点 レビュー 240件。 A ランク
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さて、本作は、読んで分かる通り、ミステリ小説ではなく、ミステリ礼賛のための、ミステリ愛好家向けの、ミステリ絶賛賞賛小説となっている。ゆえに、ある意味、トリックなどどうでもよく、読んで楽しければ良い類の小説であり、本作は、それにものの見事に成功している。それは、碧月夜の姿に明らかである。本作に描かれている彼女の姿こそ、ミステリ愛好家の体現すべき姿であり、また、本作で描出されているような、間違っても巻き込まれて死んではいけないが、死ぬほど羨ましい体験を味わってこそ、真正のミステリ愛好家であり、純正のミステリマニアである、と作者さんは声を大にして仰っている。それが本作の肝である。
また、本作は、いうまでもなく、既存のミステリのつぎはぎである。もともと、現代のミステリ界において、新たなトリックなど生み出しようがないわけだから、現代のあらゆるミステリ作品が古典ミステリのある種の模倣であるが、それでも、他作品においては模倣を感じさせないような努力がなされているのに対して、本作においては、むしろ、元ネタを分かりやすく散りばめることによって、限定されたミステリマニアを喜ばせる構造にしている。本作を読み終わって、おそらく、読み手の5割が激怒し、4割が失望し、残り1割が喝采したと思われるが、もともとそういう意図で書かれた作品であるので、作者さんとしては、してやったりというところだろう。
最後に、本作で語られているミステリ談議については、ほとんど同意見であるが、唯一、クリスティでは、ポアロ物が圧倒的に良く、マープル物は今一つと思うのだが、どうだろう。勿論、クリスティの最高傑作は「そして誰もいなくなった」であるが。
蛇足。本作の続編だけはやめてほしい。なぜなら、名犯人と疑似探偵に好感が持てないから。