小説十八史略

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小説十八史略の評価:

4.45/5点 レビュー 85件。 A ランク

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平均点4.45pt

Amazonレビュー一覧

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全86件 81〜86 5/5ページ
No.6
(5pt)

六朝=ダメ夫たちの時代

三国志の時代を描いた前半よりも、五胡十六国、南北朝の時代を描いた後半の方が、私には遥かに面白かった。
この時代、漢民族は、北方異民族(五胡)に黄河流域を追われて江南地方に逃げ込み、約200年の間に、6つの小型王朝を興亡させた(よって、「六朝時代」とも呼ばれる)。マッチョな北方への反発からか、南朝の国家は貴族趣味に走り、上流階級の男達は、驚くと気絶するくらい ひ弱な方がクールとされたと言う。馬車に乗るにも、お供の人達に抱っこしてもらったというダメダメぶりである。
情けないと言えば、限りなく情けないが、儚げなものを美しいと見る感覚は、なんとなく日本人的な気もする。また、こんな風潮の中にあって、芸術・文化は成熟し、陶淵明、王義之のような、後世に決定的な影響を与える天才も出現している。
一方、北朝の国家の気風も次第に洗練されていき、「他民族との融和」という理想主義を掲げ、天下統一目前まで行きながら、尊重していた筈の他民族出身の将軍に裏切られて自滅し、失意の最期を迎える、苻堅のような人物も登場する。この時代の君主は、名君・暗君ともに、どこか、現代人的な脆さを感じさせる人が多い。
また、数世紀後の地方小王朝である南唐(このシリーズの第6巻に登場)も、軍事的にはボロボロながら、文化的・経済的には繁栄し、芸術面で不滅の影響をのこしたと言う。「国が栄える」とはどういうことか考えさせられる。
小説十八史略(四) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(四) (講談社文庫)より
406185125X
No.5
(4pt)

おすすめできます。

やはり、長い歴史をさらっと読めるところがいいように思います。
ただ、その分スピードが速いのが難点かと。
おそらくこの本を買おうという人は、中国歴史物全般に興味が
あると思うので、いろんな著者の各時代の著書なんかと併せて
読むと一層面白いのでは。
この本で数十頁分の時代も、数冊の本で書かれている場合が多い
ですから。
安能務や吉川英治や田中芳樹や、私はそういった人の本を読み
漁っています。
逆に、すでに詳しい人にとっては、ある意味ダイジェスト的に
楽しめます。他の本の訳とは話が違ったりして楽しめる部分も
あります。
小説十八史略(二) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(二) (講談社文庫)より
406185089X
No.4
(4pt)

原本十八史略とは違う

小説として面白いことは、別のレビュアーの方が既に述べておられますから
省略します。とてもよくできた歴史小説だと思います。しかし、この本は曾先之が書いた原本十八史略とは、全く違うのですよ。曾先之の十八史略は評価の低い歴史書で、単なる歴史書の抜粋ですから読んでいて餘り面白くありません。はっきりいって創作を大幅に交えた陳氏の方が面白いのです。
古典の教材として良く使われる曾先之の本の訳を読みたい方は、別の本を読んだほうがよいでしょう。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.3
(5pt)

視点を変えて読んでみると?

武帝の時代に登場する衛青、彼は七度匈奴に遠征し七度匈奴を打ちまかして歴史上に名高い英雄の仲間入りを果たしましたが、彼は、今でいう娼婦の息子です。視点を変えて読んでみると、娼婦の息子で奴隷だった身分から一機に車騎将軍まで登りつめた彼のサクセスストーリーはただの、歴史のいたずらか?視点を変えて読んでみると、面白さ倍増です!
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.2
(5pt)

はっきりいって、おすすめです。

中国。日本人にとって最も身近な隣国であるこの国の歴史に対して、果たして我々はどれほど正確に理解してきただろうか。
このシリーズでは殷から南宋に至る中国史が、中国の史書「十八史略」を下敷きとして語られている。「小説」と銘打つ中で紀伝体、すなわち人物ごとのエピソードをモチーフに書き進められているため、大変読みやすい構成に仕上がっている。項羽、劉邦、始皇帝など、日本でも良く知られた登場人物の息吹が、間近に伝わってくるようである。
また、本書(1)でも早速「酒池肉林」や「臥薪嘗胆」などの成語の由来について触れられているが、中国史が編み出してきた中国の文化を理解するのにも格好の本である。
本書(1)では、まず殷から周、春秋、戦国を経て、秦による天下統一までをえがいている。特に中国文明の源である「中原」に関するエピソードの比重が高いこともあり、中原がいかにして「中原」たり得たが理解できたことは望外の収穫であった。
巻末に各時代の地図が添付されているので、現代の中国地図と対照して読むとなお一層面白い。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.1
(5pt)

シリーズ中で一番盛り上がるシーンか?

第4巻は魏晋南北朝。つまり三国志の時代です。
陳舜臣の十八番といえるところでしょう。
三国だけでなく、五胡十六国時代の戦乱も三国志を読んでいるかのような
血わき肉踊る物語になっています。
分裂時代というのは複雑で理解しにくいものなのですが
その時代の中心的人物を取り上げ、物語を進めていく手法は
感情移入しやすく、エピソードの取捨選択も
すっきりしていると思います。
小説十八史略(四) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(四) (講談社文庫)より
406185125X