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死が舞い降りた
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死が舞い降りたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞した作者のデビュー作。デビュー作にはその作家のすべてが表れていると言うが、確かにその後の活躍を感じさせる素人(当時はね)離れした一本。と、同時に次作以降でも払しょくされない欠点も顔を見せている。日本テレビタイアップの賞を十二分に意識した筆致で、文学賞からプロ作家を目指す人には少なからず勉強になるのではないかと思うテクニカルな作品。 同賞は宮部みゆき、高村薫などを輩出したかなりハードルの高い文学賞で、前出の二人が大賞であったのにこの作品が優秀賞どまりなところにいまひとつ大家になりきれない作者のその後も予見させている感じ。 と、こういう風に書いてしまうと「つまらないのか?」と思わせてしまうが、十分読ませてくれる。犯人側の視点から殺人事件を扱う場合、いかに読者を感情移入させるかがポイントだと思う(好例はやはり「罪と罰」でしょうか。あれほど理不尽な殺人動機もないが、そこを突っ込ませずに最後まで読者にラスコーリニコフの味方をさせてしまうあたり、ドス様はさすが)が、主人公とその恋人と、バードウォッチングの要素がうまく絡み合って切なさを醸し出している。そのあたりをもっと掘り下げ、ホシを追う刑事側にもう少しドラマがあるともっといい。この作者の良いところは、上品であっさりしているところ。悪いところは、あっさりしすぎに傾く場合が多いことと、やや火曜サスペンス的なところ。重厚な読後感に浸るには、物足りない。それも持ち味と言えば言えなくもないが。 | ||||
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