毎年冬のひと夜外泊をする妻に疑念を抱く夫「女系家族」など、人間の裏の顔を描く11編。

もともとの反社会的な要素に加えて、狂気の笑いでもあるのがブラック・ユーモア。

男に赤道を見に行こうと誘われた人妻「赤道奇談」など。

自らナポレオンの生まれ変りと信じ切っている男、はたまたナポレオンの遺品を完璧にそろえたいコレクター。

1話5分でわくわくできる、本にまつわる18のストーリー。

「この稀有な旅人のことを、どうしても書きたい」。 「旅」の真髄に迫る、九年ぶりの大型ノンフィクション。

その船は突然、深海へ消えた。 沈みようがない状況で――。

事業に失敗して精神病院に逃げこんだ男が退院してみると、妻はいきいきと働いていた。巨額の借金も返済したという。

「宿命」の顔合せ、ついに実現！ 同世代の巨人ふたりが胸襟を開いた豪奢極まる対話と往復書簡集、いよいよ刊行。

「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

司馬遼太郎との10時間も及んだ伝説の対談「日本の歴史と日本人」、青木和夫を聞き手に清張史学のエッセンスを語った表題作ほか、日本とは何かを問う歴史講演・対談集。

「おばちゃまの目はどうして、そんなに怖く光っているの?」「それはお前を殺すためだよ」…不意に暗転するメルヘンの世界。

「イソップ物語」って、本当はこんな話だったの?「アリとキリギリス」「狼と狐」をはじめ超有名な寓話から無名の寓話まで、安土桃山時代と江戸時代に日本語に翻訳されたイソップ物語をもとに、130余のストーリーを紹介。

加賀友禅についての資料を集めに金沢を訪れた男が、かつてこの地を一緒に旅し、翻弄された女性に思いを馳せる(「鳥瞰図」)。

碁打ち鳥飼馬鹿の中とは、妙法寺の住職には当たらない言葉であろう。